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喫茶店始めました

 



「アヤ姉、暇だね」


「そうだね」




ギルドマスターの所から帰ってきてすぐにアルフにご飯を作り、メニューや看板も作って眠った。

そして、今日からオープンで頑張ろうって思ってたけど……。




「まあ、今日からだから仕方ないよ」



オープンして数時間、お客さんが誰一人入る事なく時間だけが過ぎていく。

お客さんが来たら口コミで広がるかもって考えてたけど甘かったかな?


お店をやるのは甘くないって事だね。




「こんにちは」




カランカランと入り口に付けた鈴が鳴ればドアの方を見た。

あっ、ウィルさん。




「こんにちは、今日はどうかしたんですか?」


「今日はゼイルのお使い。 ゼイルも一応ギルドマスターなので忙しいんです、商品を持って帰る事も出来ますか?」


「はいっ、大丈夫です。 こちらのメニューからお選び下さい」




お客さん第一号がウィルさんだなんて嬉しい。

ケーキだったら持って帰れるようにお持ち帰り用のメニューも作ったし。


昨日よりケーキの種類も他のメニューも増やしたからね。




「初めて見る綺麗なお菓子ですね。 んー、どれがいいでしょうか……」



名前だけじゃわからないかもしれないから実物を見れるようにケーキ屋さんのようなケースに入れてるけど、やっぱりこっちにはケーキはないのかな?

他の店も回ってどんなデザートがあるか見てからオープンすればよかったかも。



 



「これ、美味しいの」



悩んでるウィルさんを見てかアルフがショートケーキを指差してる。

ショートケーキはアルフが一番気に入ってたケーキだし、ウィルさんにも食べて欲しいんだろう。




「じゃあ、アルフ君のオススメのこれと……もう、全種類買います」


「全種類ですか?」


「お願いします」




全種類って言っても10種類あるよ…。

ウィルさんって細いのにそんなに食べるの?

もしかして水の精霊だから体重は増えないのかもしれない。




「ありがとございまーすっ」



にこにこと笑っているアルフは可愛い。

アルフに接客させたら凄い売れそうな気もする。


ウィルさんやアルフの事を考えながらもケーキを綺麗に箱に詰めていく。

フッフッフッ、ケーキ屋さんでバイトをしていた経験が役に立ったっ。


保冷剤のつもりで袋に水を入れて凍らせた偽保冷剤を入れてるけど、これは魔法で何とかならないか考えてみよ。

……本当にポケットいらなかったかも。




「一個銅貨4枚でございますので十個で銅板4枚になります」


「綺麗なのに意外と安いんですね」



ケーキってそれぐらいでしょ?

計算が大変だから一個400円(銅貨4枚)にしてるけど、あっちでは大体300円~600円以内だったし。

ケーキって小さいのに高いんだよ。




「じゃあ、また来ますね」



あっちとこっちの金銭感覚の違いに呆然としていたが、ウィルさんは気にせずにケーキの箱を持って行く。

……主人がギルドマスターだから金銭感覚が違うのかな?




 

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