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二人を探して③

 


「調べる?」



「少し気になるが……アヤミが居るのに無理をしては危ない」




私も気にはなるけどこんな所に隠れ家を作ってるなんて絶対危ない人だろうし、危ない事には近づかない方がいいよね。

それよりもリーフィとキースを探しに行かないと。




「よし、行くぞ」





ここは無視して行こうと思ったら探知能力に反応があった。

しかも、私たちが居る隠し扉があるであろう中からの反応……。





「クロスっ、岩の中から誰か出てくる!!」



「隠れるぞ」





慌てて私たちは繁みに身を隠すことにした、クロスとアルフだけなり逃げれたかもしれないけど私には無理だ。

息を潜めて静かにしていると男女の声がだんだんと近づいてくるのがわかる。


あれ? でも……この声って……。





「全くもって馬鹿ね、こんな大事なものをなくすなんて! 頭の中身を全て取り換えた方がいいんじゃなくて?」



「まあ、そんな時もあるだろう」



「そんなのは駄目兄貴だけだわ」





やっぱり、聞いたことのある声だと思ったけど二人だったんだ。

探す手間が省けたと安心していたが、クロスが私が出ようとしているのを止めてる。





「……そこに居るのはわかってる出てこい」





今まで聞いたことがないようなキースの冷たい声。

リーフィも警戒しているのかそんな怖い空気が漂っているような気がした。





「その恰好、初めから気づけばよかったかもな」





私を止めたクロスは静かに言いながら茂みから出て行く。

二人の格好はいつもと違って真っ黒でキースはアフロだったのが髪をオールバックになってるし、リーフィはツインテールだったのにポニーテールに変わってる。

服装や厳しい表情がヤクザってかもろに裏社会の人間って感じで怖い雰囲気がある。


クロスは何か知ってるの?





「へえ、俺らのことがわかるなんてただのギルド員じゃねえな」



「ここで何をしていたかは知らないけど、見られたからには素直に帰れるなんて思わないことね」





初めて見る二人の姿に怖く感じてしまうが私は二人に会いに来たんだ、戦いに来たわけではない。





「リーフィ、キース」




私が茂みから出るとリーフィは驚いたような表情をしていて、キースはやっぱりと言うような表情をしていた、私が出たからかアルフも茂みから出て来て私を守るように前に出る。





「気配は二人だけだったが居ると思ってたぜ、アヤミ。 外は怖いんじゃなかったか?」



「怖いけど、店の従業員が何かしてるらしいから会いに来たの」



「そりゃ、困った従業員だな」





……正直体が震えそうになるくらいキースの雰囲気は怖いけど私は私の意志で会いに来たんだから頑張る。

口元は笑っているけど、目が笑ってないってのはこんな感じなんだね。




  

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