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アルドラ④

 




「日本人って本当ですか!?」




バタバタと走ってやって来たのは同い年ぐらいの男の人だ。

爽やかな青年で特別イケメンってわけじゃないけど、第一印象的には優しそうな人って感じ。




「あの、周り大丈夫です?」



「あ、……すみません、ちょっとお話したいのでいいですか?」





急いできたのは分かる、だけどまだ私達以外にもお客さん居るのに大丈夫なのだろうか?


お兄さんはハッとしたのか恥ずかしそうに頬を掻きながら先ほど出て来たドアの方を指す。

私も日本人に会ったのは二人目だから話が出来るのは嬉しいかな、最初に会ったアレはカウントしたくないけれども。





「クロス、ちょっと行ってくるね」



「アヤミ、俺も……」



「少しだけだからアルフと部屋に行ってて」





私が立ち上がるとクロスも立とうとしてたが、転生者とか転移者とかクロスに話してない話もするかもしれないから一緒に話は出来ないから断る。

いつか、アルフやクロスに話そうとは思ってるけど、何事もない落ち着いた時のが考えも纏まるし旅が終わった後かな。


クロスを何とか言い聞かせれば私は青年について行く。




案内された場所は自室なのかソファに座ると青も目の前に座った、青年の隣にはちょこんと黒の猫耳の子が座る。





「改めまして相田昇平です。 こちらは妻のアンナです」



「アンナです」





相田さんに紹介されて黒猫のアンナさんはぺこりと頭を下げる。

こんな可愛らしい方が奥さんだなんて羨ましい限りだね。





「西園寺彩美です。 ここではアヤミ・ファレスと名乗ってます」



「えっと、ファレスさんですね。 ……ファレスさんは転移ですか? 転生ですか?」





……直球で来たね。

アンナさんが何も言わずに座ってるってことはアンナさんにはちゃんと伝えてるのかな。





「向こうでは死にましたけど、年齢もそのまま来ましたので多分転移に入ると思ってます」



「それはすみません……」



「大丈夫ですよ、神様に死にましたって言われただけで私は死んだ記憶もないですから」





記憶があったら気にしてたかもしれないけど、落とし穴に落ちて死んだって伝えられただけだからね。

全然そんな感じもしないから今でも気にしてない。

お父さんとお母さんのことだけ心配だ。





「神様?」



「はい、相田さんは会いませんでした? 金髪金眼の高校生ぐらいの神様」



「いや、俺が会ったのは赤髪青眼の女神様です」





女神様か……私が会ったって言えるのはその神様の後ろの扉が少し開いててそこから私を睨んでた女の人達だけだったからね。

あの人達が女神様だったのかな?





「まあ、色んな神様や女神様が居ても不思議じゃないですからね」





 

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