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3人の告白とハーレム

俺はルカに連れられて寝室に入った。

そこには想像以上に大きなベッド。

大きさ的にはキングサイズ2つ分くらいだろうか。


「なんでこんな大きさ……」

「私……実はこの屋敷の元の主人を知ってるんです」

「え?」

「ここは昔、王の別荘だったです。多くの後宮の家ですね」


つまりここは過去の王のハーレムがあった場所。

つか、あるんだハーレム。

そんなことを考えていると、ルカが唐突に服を脱ぎだした。


「な、なにを…………!?」

「このくらいしないと、レン様は気づいてくれないでしょう?」

「い、いや、ルカの気持ちは聞いたし……」

「それでも、レン様はなにもしてきませんでしたよね?」

「だって相手は王女様だぞ……」

「それでも!」


下着姿になったルカが俺をベッドに押し倒す。

ルカのこんな目は初めて見た。

顔は赤くても、目はこちらを見据えている。


「私はレン様を愛しています……王女ではなく1人の女性として……」

「ルカ……」

「レン様…………」


俺とルカの顔がゆっくりと近づいていく。

そのとき、そこで聞こえるはずのない声が聞こえた。


「抜け駆けなんて酷いわね、ルカ」

「…………リイネスさん……」

「ルカさん……私だって……一緒なんですよ……」

「リーシャさんまで……」


部屋の入口にリイネスとリーシャが立っていた。

にしても抜け駆け……?


「私たちだって気持ちを伝えてもいいんじゃない?」

「私も、なにもしないままなのはイヤです……」

「………………わかりました」


ルカが俺から離れ、俺はリイネスとリーシャと向き合う。


「リーシャ、私からでいい?」

「はい……」

「じゃあ、レン、あなたは黙って聞いてね」

「ああ……」


リイネスが1歩前に出る。


「レン、あなたはリスネの……私の恩人だわ。間違いなく。それからずっと一緒に旅をして、どんどんあなたに惹かれていったわ。だから他の女の子と仲良くしているのは嫌だった。でも好き。どんなにあなたが他の子を好きになっても、私はあなたが好きよ、レン」

「リイネス……」


リイネスの気持ち。

この世界で初めて会ったエルフの女の子。

いろんな面で支えてもらった。

今度はリーシャが前に出た。


「レンさん、あなたが私とフランを買ってくれたとき、どんな変な人なんだろうって思いましたよ。だってたかだか女の子2人に500万ですもん。なのに解放するとかなに考えてるんだって思いましたよ、冷たい言い方だったし。でも一緒に過ごすとすごく優しい人だってわかってどんどん好きになりました。私はレンさん、あなたが好きです」

「リーシャ……」


今度はリーシャの気持ち。

フランと一緒に助け出しただけ。

あのときはフランついででしかなかった女の子。

でも今では大事な女の子の1人。

そして、ルカ。


「私は先ほど言いましたけど……私はコロシアムでのあなたを見て一目惚れしました。告白しても、どんどん他の女の子と仲良くなるレン様に怒りたくなったりしました。それでも好きな気持ちは変わりません。レン様、私はあなたを愛しています」


そしてルカの気持ち。

王女様からの立場違いの恋。


「リイネス、リーシャ、ルカ…俺は、この世界の人間じゃないんだぞ…いつ向こうに戻ることになるかもわからないんだ」

「そんなの関係ないわよ」

「そうですよ、そのときはそのときです」

「そのときは私たちはレンさんについていきますから」


そんなことを言われる日がくるとは思わなかった。

しかし、この3人から選ぶのは……。

俺の気持ちを察したのか3人が言った。

リイネスとリーシャはいつの間にか服を脱いで下着姿になっている。


「別に今すぐここで選べなんて言わないわよ」

「ええ、なのでレン様。今は私たち3人を……」

「……愛してもらえますか?」


こんな美人3人にこんな雰囲気でこんなことを言われても嫌と言える男は存在しないだろう。


       ☆


ベッドでリイネス、ルカ、リーシャが眠っている。

3人の初めてを奪った俺はさらにそれぞれ1回ずつ行為をおこなった。そのせいか気持ちが高ぶっていて眠れなかった。

なので服装を整え、3人にシーツをかけてから窓からベランダに出た。

夜の冷たい風が火照った体に気持ちいい。


「はぁ…………」


自然とため息が出た。

まさかこんなことになるとは思わなかった。

自分が愛されることなんかないと思ってた。

あのブラコン妹は除いて。


「レン」

「ひゃい!?」


突然声をかけられて変な声が出てしまった。

声の主を見るとシーツをまとったリイネスだった。


「あなた、結構真面目だから3人同時に初めてを奪ったこと気にしてるでしょ」


間違いなくそれで悩んでいる。

どうするべきか。

誰か1人を選んでも他の2人に申し訳ない。


「しかも、たぶんあなたならこれからもこんな人たちが増えるんでしょうね」

「うっ……」


自分のしたいようにやった結果がこれだ。

否定はできない。


「なら全員を愛しちゃえば?」

「は?」


それはつまりハーレムを作れと?


「私は言ったはずよ、あなたが他の子をどんなに好きでも、私はレンが好きよってね」

「リイネス……」

「私たちもですよ」


いつの間にかリーシャとルカも起きてきていた。


「レンさんが他の子にもいくのはツライですけど、私だってレンさんが1番ですよ」

「幸いここはさっき言ったように王の後宮、ハーレムのあった場所。別に問題はないでしょう?」

「リーシャ、ルカ……」

「まぁ、でもそのうち私たちから本命は決めてね?」

「…………ああ」


リイネスの言葉に頷いて、4人で抱きしめ合って寝た。

俺は久しぶりに何も考えず、すっきりした気分で眠ることができた。

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