ギルドと初依頼
俺たちはクードに入った。
ちなみに俺たちはリイネスの提案でマントをつけてフードを被っている。
「で、これからどこに行くんだ?」
「ギルドよ。そこで依頼を受けて達成できれば報酬がもらえるの」
「なるほど、クエストか」
「そんな感じよ。あとは冒険者としてギルドに登録しておくのも必要だし」
「…………めんどくさそうだな」
話しているとギルドに着いた。
さっそく受付してみよう。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。いかがなさいましたか?」
「えーと、冒険者として登録したいんだけど」
「かしこまりました。では氏名をどうぞ」
「なr…………レン・リターナ」
「リイネス・クレシュ」
「ありがとうございます。少々お待ちくださいね。そちらでお食事をとっても構いませんよ」
そう言われたのでそこのテーブルで食事することにした。
「ところでなによ。『レン・リターナ』って」
「リイネスが俺の本名聞いたときおかしいって言ってたからそれっぽくしただけだ。特に意味はない」
そうやって話しながら食事をした。
周りのリイネスを見る目と下品な客が気になったが。
食事を終えたころに受付に呼ばれた。
「レンさん、リイネスさん。登録がほぼ完了したのでこちらをどうぞ」
そうして腕時計みたいな機械を渡された。
リイネスは知っていたのかすぐに腕につけたが、俺はわからないので聞いてみた。
「えっと、これは?」
「はい、冒険者本人を証明するものですよ。これを依頼を受けるときに見せていただいて、認証後に出発していただきます」
「なるほど、身分証明するものか。ありがとうございます」
というわけで腕時計じみた機械を腕につけた。
見た目は重そうだったけどつけてみると案外軽かった。
「…………はい、レン・リターナさん、リイネス・クレシュさん。2名登録しました。初めての依頼として、ギルドからリスネの森のホーンウルフ10匹討伐の依頼を受けていただきます。しばらくは私、ミーナ・ハルトがお2人の担当しますね。では頑張ってください」
「了解です、よろしくお願いしますミーナさん」
そう言って俺とリイネスはギルドから出た。
そして出て気づいた。
「リスネの森のホーンウルフ」ってここに来て最初に遭った狼もどきじゃん。
☆
ということで来た道を戻ることになった。
「まさかリスネの森で最初の依頼なんてね。私たちあそこになにか縁があるのかしら?」
「そんな縁なんていらないよ……」
魔物と縁とか嬉しいわけがない。
「それでどうするの?」
「どうするって?」
「戦闘になったらどうするのよ。私弓使いだし、貴方は武器壊れてないんでしょ?」
あ、忘れてた。武器壊れたって言ったんだった。
「あぁ、それは大丈夫。気にしないで。リイネスは遠距離からサポート頼むよ」
「レンがそう言うなら構わないけど……無理はしないでね?」
「わかってるよ。ほら、そうこうしてるうちに着いたぞ」
目の前にそこそこの広さと思われる森が眼前に広がる。
「さぁ、行くぞ。リイネス」
「ええ、頑張りましょう」
そう言い合って森に足を踏み入れた。