三 次の日の朝な話 その二
分割するにしても、これはちょっと短いですか?
この話はその二です。
二時間目。
テストだ、抜き打ち自体は研究所では珍しくなかったが、ここでは違うらしく、
「ボクは何故勉強をしてこなかったのだぁああ!」
「わたし、にほんごわっかりませーん、てすとはむりでーす、ほけんしつ、いてっきまーす」
「終わった、私の伝説が、無慈悲な森センのせいで!」
などと、嘆いていた。ここはずいぶんユニークなクラスだな、なんて考える余裕はない。
あの輪に一緒に入りたい気分だ、このままでは確実に廃棄処分になる。さっきも言った事だけど、いまの研究所ではどうだか知らないけど。
それだけは避けねば、と自己保存の神経が高ぶる、つまり焦っていた。僕ならざる醜態だったな、今思えば。
「それでは、テストをはじめます! 50点中、20で赤だからね」
おおーこれでは100点が取れないじゃないか、心にもないお世辞でも褒め称えてみようか? 例の回路で、
頭脳明晰容姿端麗、とにかくすごくとてもとても素晴らしい森先生へ、貴女の生徒であることを誇りに思い、僕はここに忠誠を誓います。
おおーどこかで聞いた音楽の一節を借りると、降り注ぐ火の粉の盾にこの身を投げ出してしまいたい、そう愚考するしだいであります。
まるで慈愛の女神のような貴女様は、勿論民衆にも優しく、特にこの恥ずかしい口上を延々と言わなくてはならない、僕のようなかわいそうな子羊には50どころか100点を付けて下さる様、お世辞を述べております。
時に、貴女様への反乱分子が革命を起こそうとしているのをご存知ですか、このままでは学級崩壊の危機ですなぁ? 当然この私め、反乱を未然に防ぐ予定であります。
しかしながらテストの点が100点に届かない時は若干の士気の低下がございまして、反乱が起きてしまう事も無きに有らずなので、50点満点でも100点を、お付けてください。そうすれば、必ずや反乱を防いで見せましょうぞ! と、いい加減疲れてきたのでこの辺で心に有る筈の無いお世辞を述べるのを止めましょう、
読者様方も長い文は読みたくないのです。ましてや森先生の容姿のことは描写すらしていないのでファンがいる事も無いでしょうし? 文を考えた作者ですら疲れの色を見せています。
だからやめやめ。
と、テレパシーに載せて言ったところ。一回に載せる情報量が多すぎたのか森先生は茫然自失でポカンとしてしまった。
仕方が無いので、暇人こと佐藤唯一の司会でテストの改善、と答えが配られた。
後はゆっくりと席で眠るだけだ、隣でまだ寝てる清菜のように。
「はっ! 私は何を?」
森先生が正気に戻る同時にチャイムが鳴った。テストはもちろん全員満点、
そして僕のクラスでの株は鯉の滝登りのごとく竜に昇華され、つまりぐんぐん上がっていった。これは日ごろの行いがいいおかげだね。
ロボ僕に(略した)ヒロインはいるのでしょうか?
計画表を作らずのりで作った作品ですので。