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子爵令嬢から王子妃になりました!でも王族を抜ける予定です!多分?  作者: 朱井笑美


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3

「王子が護衛も付けずに旅に出るなど許されるはずがないだろ!」

 やっぱりな。


「ですが兄上!スネイプニルはどうするのですか?!」

「他に世話をできる者は?」

「セノビックはともかくサオリはラント兄上と子爵くらいしかいません!」


「むううぅ〜」王太子が唸っている…。

「王太子殿下、良いではないですか」

「マレシアナ!」

「メリットとデメリットを比較してみました。デメリットは護衛を付けられないだけでしたわ」


「それが問題だと言っているのだろう?」

「ですが殿下、仮にスネイプニルで旅に出た場合、第三王子殿下に危害を加えたくとも待ち伏せ以外に追い付けないのと、旅程ルートが不確定なので待ち伏せも難しいという結論になりました。そしてスネイプニルの脚力に追い付ける生き物も現時点で鳥以外はいないだろうという話です。更に自分の属性以外の全魔石を身に付けていれば全ての魔法攻撃にも対抗できます」


 王太子妃様は「コホン」と咳払いし続けて仰った。

「しかも次が重要です!」


「スネイプニルに比べ、騎士団を伴う旅程であるなら、かかる移動時間が3倍に!更に移動費用として人件費、宿泊費、食費、馬の〜」

「分かった!分かったからマレシアナ。君が言うなら正しいのだろう。いいだろう。二人での旅を認めよう。しかし!決められた宿泊地を必ず通る事!またそこから必ず到着の連絡を寄越すこと。それに少しでも体調を崩したなら即帰国だ!それを守れるなら許そう」


「兄上!必ず!約束を守ります。そして半年以内に国に戻って来ることを誓います」

「全く…マレシアナへの入れ知恵は君が仕組んだんだろう?」

 王太子殿下がリリベルを睨むが、人聞きが悪い!こっちは王太子妃様に企画提案しただけだ。


「王太子殿下、比較利用相対値ですわ。リリベル妃は立派にこちらが納得できる旅行企画書を提出なさいました」

「ああ、そうだろうな。アイザック言っとくが妊娠しても即帰国だからな!」


 おおぅっ!!

 私はその予定はなかったが…とザック殿下を見ると眉を寄せて自信がなさそうだ。マジで?!


「リリベル妃、心配なら、ちゃんと避妊薬を持参なさいな」

 だな。リリベルは神妙に頷いておいた。




「リリベル、とりあえず預かった魔石は身に付けられるアクセサリーに加工が済んだぞ。昨日、東から届いたから持って来た」

「わあ伯父様ありがとうございます」


 北の国の陛下から頂いた魔石は、ほとんどを神殿の寄付や南の国に渡したが、一部は必要な時があるかもと念の為に取っておいた。

 それを年明けの東への旅行の際に東の職人にお願いしておいたのだ。


 加工は西の国でも可能だが東の職人の方が仕事が緻密で早いと伯父から聞いていた。

 伯父は2年前ザック殿下と東に行った際に、宝石の加工技術に目を付け、伯母と行った際には事業を取り付けていた。だから今回の魔石の加工も伯父の伝手で直ぐに手配してもらったのだ。


「一番、感嘆したのはやはりコレだな」

 伯父が手に載せているのは直径5センチくらいの小さな鳥の形をした魔道具だ。


「風の魔石ですか?」

「ああそうだ。私と4番目の弟の間で試したが、この鳥を使った連絡は西と東の間でわずか2日ほどだ。朝、送れば次の日の夜くらいに戻ってきたから正確には一日半ほどだな。だがこの鳥のサイズだから長文は無理だ。しかし簡単な連絡くらいには十分だ」


「確かに凄い!でももっと大きいと長文が送れるのですか?」

「多分、そうだがスピードは落ちると言っていたな。だから安否確認くらいなら、これぐらいが丁度いいぞ」

「ありがとう伯父様!」


「二人だけで行くんだろ?同行が第三王子では少し頼りないが、まあこれだけ装備すれば、1国が攻めて来ない限り大丈夫だろ」

「それは頼もしいですね!」


「出発は1週間後か?」

「はい。今はザック殿下がスネイプニルのスピードに慣れるように一緒に遠乗りをしています。私も一年振りだし」

「そうか。北への土産は先にこっちから送っておこう」


「何から何まで、ありがとうございます伯父様」

「いいんだ。私にできる事は少ないからな」

 そんな事はない!リリベルにとって伯父ほど助けてくれる人はいない。


「私にとって伯父様は第二の父のような存在です」

「その言葉だけで私は報われるよ、リリ。私にとってもお前は娘だよ。他の兄妹達もだ」

 きっと私以外の兄妹達も同じ事を思っているはずだ。


 伯父と別れた後はザック殿下と共に王太子殿下や近衛、騎士団の面々と旅のルートを協議する。これにはミクロネシア家のパラオ教授や地理に詳しい博識者などとも相談して何回も協議を重ねている。

 なんせ北の国から直接、東に移動して一度も西に戻らず、最短で南、火山の国まで行く予定なのだ。


 しかもただの馬ではない。

 スネイプニルでの旅は全く予想がつかないが、大まかなルートはこちらの安否確認の為に絶対だと、王太子だけではなく皆からも言われている。

 ちゃんと要所要所で伝令鳥を送るのだ。


 騎士団からはお母さんになったミネルバ様も来て下さり、時々スネイプニル達の面倒もみて下さっている。

 サオリは相変わらずだけど、セノビックは人懐っこい。

 なんと王妃様だけではなく王太子にも懐いた。

 王太子はちょっと嬉しそうだった。

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