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子爵令嬢から王子妃になりました!でも王族を抜ける予定です!多分?  作者: 朱井笑美


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 東の国に入ってから王都までの道のりは、大きな街道を通るルートが一番最短なのだが…。

 これからは北の国とは違いスネイプニル達の厩舎問題がある。


「スネイプニル達は森があればええ」

 とマックス殿下が仰るので、この先は大きな街道を迂回して小道を選ぶべきか?

 3人は山の麓の宿で行程を再検討しているところだった。


 スネイプニル達は制約が多いし、今回は3頭だ。

 きっと宿の厩舎に無理を言うよりは、やはり森を通る迂回ルートにすべきなのかと思っていると「なあ、ここから王都までは3日ほどだろう?深夜に街道を駆け抜けてしまえば宿が要らない可能性は?」

 ザック殿下はもしや、子爵領と王都を強引に1日半で駆け抜けた父の事を言っているのだろうか?


「殿下、3日とはスネイプニルで3日という話で普通の馬なら5日から6日です」

「えっ最初からそれで計算してたんだ!?」

「東の国の王都も国の中央の西寄りにありますから」

「そっか〜。スネイプニルのせいで普通の馬や馬車での移動距離が麻痺してきているな〜」

 それは確かに言える。もう普通の馬車での移動時間に耐えられるか分からない。


 だが今はそれよりも王都までの道だ。

 どの道を選ぶかにも知識が要るが、この国は知恵の国だ。図書館に行けばどの国よりも詳細な地図や宿の情報が手に入る。

 リリベルが図書館に行こうと提案しようとすると、ちょうど伝令鳥がこちらに向かって飛んで来た。


「兄からか?」

 とザック殿下が聞くが「違います!これはっ」

「やあよく来たね。そこから白馬で大きな街道を1日行った所に王家の別荘があるよ。街の入口に迎えを寄越すからそこまでおいで」


「東の神様だ!」

 そうか東に入ったから彼の領域(テリトリー)なんだ。

 神様の案内なら安心できる?…かもしれない。


「1日か。だったら夜さ出て夜通し駆げ抜げるパターンだな」

「そうだな大きな街道なら、白馬が目立たず全力疾走できる深夜か」

 そうと決まると我々はこれから仮眠して夜に出発する事にした。


 ザック殿下は宿に出発の時間を伝えに行き、リリベルはマックス殿下と山に放っているサオリ達を呼びに行く。

 マックス殿下が馬の呼び笛を鳴らす。山に笛の音が鳴り響くが馬達はやって来ない。

「あいづら一度で来だごど無ぇんだ」と言って、また笛を吹くがやはり来ない。


 その笛…本当に役に立つのか?と疑問視しながらリリベルは山に向かって「サオリッ〜オヤツだよぉ〜!」と叫ぶ。

 あっという間にサオリが木々の間から顔を出す。

 そして次々にセノビック、マラサダもやって来た。


 マックス殿下は目を見開いて固まっている。

 リリベルはマックス殿下を無視して3頭にニンジンやバナナをあげながら「今夜、ここを発つ事になったよ。暗くなったら宿まで来てね」と伝えてまた山に放つ。

 一連を見ていたマックス殿下が「おめがスネイプニルの訓練した方がえんでねがで思えでぎだ」と仰ったが「この技、北でも使って良いからね」と丁重にお断りしておいた。


 辺りが暗くなり、時間通りに来たサオリ達と合流して出発する。

 まだしばらくは帰宅の馬車などが走っているので最初は普通のスピードだが、人も馬車もまばらになると速度をあげ出す。

 大きく広い街道なのでサオリも全速力を出し始めたが大丈夫なのだろうか?道中、何かを跳ね飛ばしていない事を祈りながら風魔法を発動してサオリにしがみ付く。


 サオリ達は山でタップリ休息を取れたのか、休憩も取らずに走り続ける。辺りが白み始めてから街道沿いの大きな木の下に来てやっと休憩だ。

「サオリ、いっぱい走ったね?疲れたでしょう」と言いながら回復魔法をかけてやる。

 殿下方も追い付いて来て3人で木陰に座ってしばし休憩する。


 30分程、休憩しただろうか…サオリが先に進もうとリリベルを促してきた。

「サオリ?もう行くの?大丈夫?」

 サオリは平気そうだが、他の馬達は?セノビックもマラサダも元気そうだ。


 私達は短い休憩の後、日中も再び走り続けた。

 そして日が傾き始めた頃、私達を待っているかのように街道沿いに立っていた人に驚く。

「神様!こんな所で何をしているんですか!」

「えっ、せっかく出迎えてやったのにヒドいな〜」

「ごれっお土産だす!」

「マックス殿下!」持って来てたの?!

「わ〜っ、コレがリリちゃん人形か!」

 リリベルはサオリの上で脱力するのだった。

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