謀反 前編
カタリナは王妃に手紙を書いた。
(今すぐ会いたい)と。
王妃はカタリナの考えを読み取ってのか、すぐに招待してくれた。
カタリナはその手紙を受け取ってすぐに王宮に向かった。
「カタリナ、何かあったの?」
王妃は私室に招いてくれた。
侍女がお茶を出してくれる。その侍女が部屋から出たのを待ってカタリナは話す。
「アデルはフレデリック様から爵位をもらうことを約束されたと言っていました」
カタリナが言うと王妃はやはりと呟く。
「カタリナ、これは簡単には解決する内容ではないわ。慎重に動かないと侯爵家も私も皇太子も安心出来ないの」
王妃からも言われてカタリナはマリベルが言っていた事を痛感した。
(下手をすれば侯爵家が無くなる)
カタリナは急に手に汗をかいた。
「カタリナ、アデルは他には何か言っていなかった?」
王妃に聞かれてカタリナは口を噤む。
「何も言わないのね」
「アデルは侯爵家の地下牢に入れられています。今、騎士達に尋問を受けていて、まだ何も言わないようです」
「カタリナ、とりあえずこのままではいけないわ」
王妃が言った。
カタリナは急いで屋敷に帰った。
駆け足でマリベルの部屋を訪ねる。
「マリベル、どうすればフレデリック様を止める事が出来ると思う?」
「今回の事は皇太子がファルマの王女に乱暴を働いた事が問題視されているのよね」
マリベルの指摘にカタリナは疑問に思う。
「でも、それは王女の捏造だと証明されたはずよ」
カタリナとリディアナが水晶に映し出された内容で貴族達は納得したはずだ。
「それでも、ファルマは謝罪して来ないのでしょう。それなら、ファルマは認めていないの」
マリベルはどうしてかしらて首を傾げた。
「ファルマは認めない事で何かあるのかしら?」
カタリナが言うとマリベルが急に顔を上げた。
「そこよ!」
「あっ!」
「それなら、二人は以前から知り合いだった?」
「たぶん」
カタリナが聞くとマリベルが言う。
カタリナは対策がわかった気がした。
急いで商団に連絡する。
翌日、商団からの連絡にはフレデリックが数度ファルマに行っていた事がわかった。
カタリナは商団にルーファス家の情報を集める様指示を出した。
すると、ルーファスの当主宛にファルマ王から手紙が届いていた事を突き止めた。
ルーファス家の当主はファルマ王からの手紙にとても喜んでいたと家臣の証言もあった。
カタリナはマリベルの部屋を訪ねる。
「マリベル、ルーファス家とファルマ王が繋がったわ」
「判明したのね」
マリベルは喜んでいた。
「証言者の確保とファルマ王との手紙を残してあるはずだから何処にあるか調べておく必要があるわね」
マリベルは次々とカタリナに指示を出した。
「手紙だけでいいの?」
カタリナは本当にそれだけで良いのか疑問に思う。
「まだ、皇太子様は廃嫡になっていないし、フレデリック様も皇太子になっていないからまだ、裏では繋がっているはずよ。その様子を調べておいてね」
マリベルは簡単そうに言ってくる。
カタリナは商団に連絡してルーファス家を探るよう指示を出した。




