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新たなる武器1

翌朝


「ふぁわーー,よく寝た。まだ綾は寝てるか。ティルさんもだな。というか本当にティルさんか?動物が集まりすぎて本人見えないけど、、、。あ,ヘパイストスさんは起きてるな。」


雪はテントから出て辺りを見渡すとアーデから色々な素材をもらっているヘパイストスを見つけた。


「おはようございます、ヘパイストスさん。今は何をやっているんですか?」


「ん?ああ,雪か。今お前の武器を作るための準備をしてんだよ。ここで作るからな。」


「へ!?ここでですか!?帰ってから作るとばかり思ってました!」


「本来はお前がアーデに認められて枝をもらったらここに連れてきて作る予定だったんだが私はたまたまここにいるし枝もあるからな。私の鍛治領域はどこでも展開できる優れものだしな。」


「そういえばそうでした。それで今はなんの準備をしてるんですか?」


「これはな、炉にくべる薪の剪定さ。よく魔力の馴染んだ枝がいいんだ。」


「木なのに炉に入れるんですか?燃えません?」


「炉と言っても火で熱する訳じゃないぞ。枝から出る魔力でもって枝の形を変えるんだ。この時の魔力の質によって武器の性能も変わるから大事なところだ。」


「へぇーそんな方法があるんですね。ちなみにどういうのがいいんですか?」


「そうだな、白くなってるやつの方が古く、魔力の馴染んでいる物だ。それの最高峰があの神樹の枝な訳だな。」


「なるほど、私に手伝えることはありますか?」


「無いな。精錬する時に手伝ってもらうことがあるからそれまで魔力を高めといてくれ。必要になるから。」


「わかりました。」


そうして雪が話していると続々とみんなが起きてきた。


「おはよぅ雪ちゃん,ヘパイストスさん、アーデ。」


「結構早く起きたな,雪。話し声が聞こえたが武器をここで作るんだって?」


「うん,そうらしいよ。」


「なら準備ができるまで朝ごはんの支度をしませんか?」


「そうだね、怜は朝パンでもいい?さっきヘパイストスさんから食パンを貰ったからサンドイッチにでもしようかと思ってるんだけど。」


「大丈夫です!サンドイッチなら私でも作れるのでお手伝いします!」


「助かるよ。綾はティルさんを起こしてきてくれる?司はヘパイストスさんの手伝いをしてあげてほしいな。枝結構重いから。」


「「分かった。」」


そうしてサンドイッチを食べた雪たちは鍛治の準備ができたとヘパイストスから言われて鍛治領域の中に入るのだった。



「さて、武器を作る準備ができた訳だが雪。どんな武器がいい?」


「刀でお願いします。よく斬れてよく私の血を吸う刀を。」


「なんか字面だけだと妖刀に見えるな(笑)」


「確かに。」


「分かった、その方向でいこう。」


ヘパイストスさんはあの神樹の枝を鍛治台に乗せて手に出現させた金槌で叩く。するとみるみる形が刀の形状に変わっていった。


「取り敢えず刀として変化する方向性にすることまではできた。この後は炉に入れてドライアドの森の魔力と雪、お前の魔力を使って刀として変化させる。」


「ここで私の魔力が必要なんですね?」


「ああ、私がこの炉に入れた瞬間お前の魔力を炉に込めろ。後は私が見極めて最適な所で引き出す。後は仕上げをするだけだな。」


「何かその時にすることはありますか?」


「もし形状に希望があるならその時に思い浮かべろ。魔力を込めた人によって形は変わるからな。」


「わかりました。」


「では始まるぞ。雪!魔力を込めろ!」


「はぁぁぁぁぁぁあああ!!」


すると炉から紅色と緑色の光が放たれた。


「このままの量を維持しろ!絶対に私がいいというまで止めるんじゃ無いぞ!」


「えぇ!?このままですか!!すごく眩しくてすぐにでも辞めたいんですけど!」


「我慢しろ!アーデがくれた枝をゴミにする気か!?」


「やるしか選択肢がねぇぇぇぇええ!!ん?ちょっと和らいだ気がする?」


「【刺激鈍化】これで少しは眩しく無いんじゃ無い?」


「ありがたい!これなら眩しく無いからずっと続けられる!」


「ごちゃごちゃうるせぇ!!!集中しろ!!」


「ごめんなさい!!」


(俺が欲しい刀、、、ずっと一緒に成長していけて父さんたちのようになる為に綾たちを助けられるようになる為に俺の力になってくれるそんな刀が欲しい!俺の《私の》分身のような相棒が欲しい!)


そしてついにヘパイストスが炉から刀を取り出す。






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