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卒業式3

自分のクラスに入ると騒がしい空気に圧倒される。テキトーにあいさつを周りにしながら窓そばの一番後ろの席に座ると

「血桜は進路決まったのか?母親の手伝いか?」

クラス中に俺が無能力者なことは知られている。が別にいじめられるわけでもなく普通に接してくれている。

「いやまだ決まってない」

「おいおい、卒業式当日まで決まってないのかよ。まあ、血桜ならなんとかなるだろ」

このクラスメイトが無責任に言ってくるのには理由がある。能力がない分勉強でカバーしないとほんとにまずいと思って頑張った結果クラスで一番テストの順位がいいのだ。

そんな話をしているとクラスの扉がガラガラと音を立てながら開いた。

「遅刻ギリギリだぞ、血桜。じゃみんな体育館に向かうぞ」

そうして卒業式が始まった

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「やっと終わったーあの校長話が3回もループしやがった」

「あの校長ボケはじめてるって噂だしねー」

司と綾に合流して帰宅していると

「雪君の家で卒業パーティーしようよ!」

と朝の怒りなど何処へやらこんな提案をしてきた。

「良いぞ、どうせ家隣だし3家族でパーティーしよう」

(どうせ母さん達そのつもりで準備してそうだし)

そんな事を話していたら家に着いた、すると予想通り家から綾と司の両親の声と母さんと父さんの声が聞こえてきた。

「お帰りなさい、雪。手を洗ったらパーティーよ」

「だと思ったよ、バーベキュー?冷蔵庫に肉が入ってるのかな?持ってきた方がいい?」

「ええ、そうよ。流石に何回もパーティーしてるとわかるわね。お願いできるかしら?」

「了解」

家はかなり広くてよくバーベキューをしてるのでどうするかはわかるのだ。

「にしてもよく休みが取れたね?母さんが抜けた穴どうにかなるの?」

母さんは東京治癒学校に隣接している病院に勤めている。魔防隊が創設した最先端設備を備えた日本一の病院なだけあってかなりデカい。

母さんの血を使った治癒は唯一無二なもので母さんの精密操作あってこそなのだ。

「流石に息子の卒業式くらい休みになるわよ、まあ同僚に写真見せたら娘さん?って言われたけど。」

「しょうがないよ、僕に似たんだろうからね。」

そう言いながら優男の様な細身の男が歩いてきた。

「なんで鬼のくせして細身で折れそうな体なんだ?父さん」

そう、これが俺の父さん【血桜 秋】だ

能力が鬼のくせしてまったく鬼らしくない風貌なのだ。しかも力も他と比べて少し強いくらいなのだから父さんに似ても嬉しくない。なんの仕事してるかわからないし。

「久しぶりに会ったのになんも変わらないな、なんの仕事してんだよ」

「ヒ・ミ・ツ」

「うぜぇ」


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