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しばしの休息

雪たちはそれぞれの試合が終わった後連絡を取り合い集まっていた。


「それじゃあ皆さん本戦に出場決定したんですね!おめでとうございます!」


「ありがとう千奈ちゃん、でも千奈ちゃんも通過したんでしょ?おめでとう。」


「はい!ありがとうございます!雪さん。」


「本当に決勝戦だけあって強かったよー。流石に今までみたいに火力だけじゃ勝てなかった。昔から精度の方も良くしたほうがいいって言ってくれたおかげだね!」


「?何をしたのかわからないけど綾がバ火力だけに頼らなくなったなら言い続けて良かったよ。」


綾や千奈ちゃんと話していると怜が戻ってきた。何やら生徒会関係で仕事があったらしい。


「今戻ったよ。待たせてごめんなさい。みんな揃ってるみたいね。ところでアレは何?」


怜が指を刺した先には幼女に大人気なくギャンブルで金を奪い尽くしている司がいた。


「オラ、まだあんだろ?俺のいるリーグを勝手に操作した罰だ。なに勝てば全部持っていっていいし。好きに使っていいぜ?勝てたらな。」


「ほ、ほんとうだよね!?そろそろ今日儲けた分が尽きそうだったんだ、司くんは優しいね!次はブラックジャックやろう!ふふふ、これなら勝てるよきっと!」


もはや闇金から金を借りた小学生にしか見えない光景に言葉を無くす怜だったが見ないことにした。何故なら呼び出された原因こそリーグの不正操作についてだったからだ。


「12・・・これならダブルダウンで9を出せば勝てる!」


「いやいや、俺20だぜ?そこは安全に行こうぜ?これ負けると明日からもやし生活だぞ?」


「いえ、まだ服があります。この服を担保にすればまだいける!!司くん上がいいですか?下がいいですか?」


「待て、そこまでむしろうとは思ってない。というか誤解のありそうな言い方するんじゃない!」


「そんな!?それじゃあそれでは司くんの勝ち逃げじゃ無いですか!まさか、いらないんですか?前ラスベガスでギリギリだった時はパンツで10万貰ったのに・・・」


「おい、待てまさか売ったのか?絶対にヤバいやつだろ売った方も買った方も!」


「お互い笑顔のwinwinなのです!あ、負けました。うーん服がダメだとすると・・・」


「待て、それ以上顧問の悲しい私生活を聞きたく無い。わかったよ、5万だけ返してやるから俺の言うこと一つ聞け。おーい!千奈ちゃんちょっといいかー?」


「はい、何ですか?」


「ハリセンって作れるか?叩くと痛くてかなり音の出るやつ。」


「出来ますけど何するんですか?見ていてそろそろ可哀想になってきたんですけど・・・」


「なに、海外まで行って痴態晒してる顧問にお仕置きするだけさ。」


司は爽やかな笑顔で答え千奈ちゃんからハリセンをもらう。


「うへ、うへへ諭吉さんが5人も・・。これならまたパチスロで倍に出来るぅ!ん?何ですか司くんそれ。」


「なぁ俺さ。少し可哀想かなって思って一発にしようと思ったんだけど止めるよ。ちょっと俺に担がれてくれ、狂華ちゃん。」


「良いですとも!諭吉さんを返してくれた司くんの頼みなら何でもって・・あれ?なんでお尻が前なんですか?その大きいハリセンは何なの!? 『パシィーーーンッ!』はうっ ちょっと司くん?流石に大人になってお尻叩きはやめてほしいだけど・・・」


「ダメです。俺もやり過ぎかなって思いかけてたんですけど反省するまでやったほうがいいと思いまして、それにちょっとやってる俺の風評被害を考えて生徒会経由で先生方に聞いたら理事長権限でやってくれと言われたので。」


「まさかの理事長が敵!?はぅっ!みっ!」


「ほら良い音出せよ、理事長も聞いてるからなぁ!」


パシンパシンと音が鳴る中俺たちは何も見ないことにした。


「あの雪さん?何が起こってるんですか?急に目を塞がれたんですけど・・・」


「千奈ちゃんは見なくて良いんだよ、純粋なままでいてね。」


「そうです千奈。こんな光景見なくて良いんです。」


「マナはガッツリ見てるね。良いなぁ何が起こってるの?叩く音は聞こえるんだけど。」


「本当に司は緋真姉に似てきたよな。怒る時とか。ときたま素が出てる時あるけど。」


「Sっぽいところとかほんとに似てるよね。千奈ちゃんの教育に悪いから早く打ち上げに行こう?」


「そうだね、司!私たちいつもの場所に先に行ってるから!澪も行くよー!」


「私も叩かれたいなぁ・・・はっ

ええ、私も先に行くわ。流石にずっと見てるわけにいかないし。だからそんな目しないで。」


澪の隠されたM気質が垣間見えたりしたが気にしないようにしていつもの打ち上げに使ってる店に向かった。


「美味しい!やっぱり戦った後のご飯は最高だね!」


「そうだな、だけど食べ過ぎないようにな?太るぞ?」


「大丈夫!太っても魔力操作の修行をすれば痩せるから!」


「あなたのその体質羨ましいわ。私なんか食べた分だけ太っちゃうから。怜は何かしてるの?」


「私の場合能力でかなり頭を使うから糖分とかをよく食べるけどプラマイゼロになるのよ。だから逆に羨ましいわ。」


「なんて贅沢な悩みなの・・・?私に味方はいないのね!」


(俺も血液操作で脂肪とか太らないように出来るからなぁ言わないでおこう。)


「そういえば全員本戦に出るってことはこの中の誰かと戦うって事ですけど誰が相手になるんですかね?」


「うーんやっぱりそこは運だからなぁ。でもやっぱり私は司と戦ってみたいかな?雪華がどれだけ効くのか試したい。」


「あ、噂をすればみたいですよ。」


「すまん,遅れた。」


「先生は?」


「理事長に引き渡してきた。ハリセンも。」


なんとなく叩くような音が聞こえる気がするが無視して


「司は誰と戦いたい?」


「そうだな、澪とか戦いてぇな。」


「私!?え、でも雪とか怜とかいるでしょう?」


澪は自分に興味を持ってくれた事が嬉しい半面何故選ばれたのか気になった。


「雪とかはよく戦ってたけど澪とは模擬戦とかでも戦った事ないだろ?だから気になるんだよな。」


「そ、そっか!私も司くんと戦ってみたいかな、えへへ」


「私は怜姉かなぁ、強くなった所を見せたいな。今度は私もマナだっているからね!」


「そうね、私も千奈の強さみてみたいわ。」


そんな話をしていると店主が更に食べ物を持ってきてくれた。


「え、私たち頼んでませんけど・・・」


「なぁにお前さんたちのおかげで客足が増えたからな、応援がてらサービスだ。」


「「「「「「「ありがとうございます!」」」」」」」


そんな嬉しい出来事もあり楽しんだ雪たちは司と別れ女子寮に戻って休むことにした。


「あ、化紺先輩!体調大丈夫ですか?」


「おお、雪たちか!問題あらへんよ。そういえば詩織に聞いたで?モデル引き受けてくれるんやってね。助かるわぁ服の参考にしたのは雪たちやからな。当人が来てくれれば一番似合うと思っておったんや。遅くなったが本戦出場おめでとう。」


「ありがとうございます!化紺先輩はこれからお風呂ですか?珍しいですねこんなに早く入るなんて。」


「頑張って作りたいもんがあってな?汗かいたから流そ思ったんや。そういうわけやから失礼するわ。」


「はい、頑張ってくださいね。」


そうして化紺先輩と話した俺たちはそれぞれの部屋に戻り明日から始まる本戦に備えて休むことにした。


「くふふ、やっぱりこの身体いいなぁ。隠す特性で気配消せるのはやっぱり便利やな?にしても銀嶺姉妹に双子なんておったっけ?」






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