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生還

紅視点

「ぅ、うぅん、あれ、ここは?確か毒を食らって倒れたはず、、、」

もはや、自分は助からないと思っていた紅は自分がベットで寝ている事に気がついた。

すると、ガラガラと音を立ててドアが開いた。

入ってきたのは秋だった。

「!よかった。目を覚ましたんだね。何処か具合の悪いところはないかい?」

「秋君、私どうして生きてるの?確か毒を食らってもう助からないと思ったのだけど」

「毒?僕が君と雪を発見した時は魔力や体力を使い果たして倒れてはいたけれど特に毒とかは罹ってないように見えた。それに君は解毒のスペシャリストだろう。自分で解毒したんじゃないのかい?」

「いえ、私は確かに毒を受けたし、解毒も試みたのだけど魔力に反応して悪化する毒で治せなかったの」

「なっ、それは本当かい?もしかしてワイバーンにやられたのか」

「ええ、よく分かったわね。あのワイバーンは普通とは違った、、ッ!そうだ雪は!?」

「雪なら君より無事さ、ただ少し変なことになっているけど」

「変な事ってまさか魔物に何かされたの!?」

「いや、それに関しては問題ない。命に関わる事ではないし、健康体だから。それよりゆっくり体を休めてくれ、先生が言うには後2日もすれば退院できると言っていたし」

「分かったわ、雪は目を覚ましているの?朱音は無事?」

「雪はまだ目を覚さない。朱音に関しては東京治癒学校にスカウトの件で来てたからそのまま避難させてる。」

「よかった、全員無事なのね。」

「ああ、雪の事は雪が目を覚ましてから本人を交えて話そうと思う。だから今は休もう。僕はこの後事件の後処理で出かけるから」

そう言って秋は病室を後にした。

「私が解毒出来ない毒だったのにどうして治っているのかしら、、、」

残された紅は小さく考えるように言葉を溢しながら眠り始めた。


秋視点


あり得ない、確かに毒を受けたと紅は言った。

しかも解毒出来なかったとも。自惚れではないが紅さんは解毒のスペシャリストだ、その紅さんが解毒出来ないのだとしたら日本中の誰であろうと無理だろう。

「魔力に反応してと言っていたから魔力を使い果たして毒が消えたとか、いや悪化しないだけで毒は残る。だとすると一体誰が?」

(それにダンジョン付近から溢れ出た訳でも無く突如魔物が現れるなんてそれこそあり得ない)

「ダンジョンが新しく出来たわけでもない、それこそ誰かが召喚でもしない限り無理だ」

ダンジョンは魔素と呼ばれる魔力の元になる物質が吹き溜まりのようになって異界を形成する事でできる。でも、それがあのショッピングモールの近くにはなかった。

「普通ではないワイバーンと関係があるのか?」

(紅さんが元気になったら詳しく聞いてみないとな)



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