4
「それにしても何の参考にもならなかった。やっぱり部屋の外に出て誰かに聞いた方がいいのかな?」
そう呟きながらググッと両手を上に伸ばして、身体を伸ばす。
日記を読むだけでなんだか疲れた。
この部屋からはもう何も見つからないみたいだし、部屋の外出てみるかー。誰かに見咎められたらその時はその時だよね!
そう思った彼女は、この部屋に唯一ある扉に向かってドアノブに手をかけた。
ガチャ。
なんの抵抗もなく扉は開き、そおっと顔を外に出してみる。
キョロキョロと顔を左右に振ると、そこは思ったよりも広い廊下が続いていた。
どうやらこの子の部屋は一番奥の角部屋なのね。
てか、スゴイ家ね。廊下にも絨毯が敷き詰められている。足音がしなくていいけど、なんかお金持ちなのかな?
壁側とは反対側に顔を向けると、廊下は延々と続いているかの様に奥まで続いていた。
誰一人いない廊下は、不気味なほど静まり返っていて、妙な居心地の悪さを感じる。
こんな広い家にまさか一人なんてことないわよね?
いや、まさか…ね?
あれ、でも…?
不思議な違和感を感じつつも、その違和感が何なのか分からずとりあえず一度忘れることにした。
部屋から身体を出して、廊下を歩く。
何処に向かっているのか分からないが、一先ず何処か人のいるところ、もしくは他の部屋とかに行ってみようと思った。
なんか、変なの。ここ廊下よね?
なんで一つも扉も窓もないの?そういえば部屋にも窓なかった気がする。その割には、暗さを感じないけど…
読んで頂きありがとうございます。