第六十四話 脅威を振るう森
毎日投稿は出来てもこの頃連日、当初の予定通り三話投稿が出来ていません。
本当にすみません。
襲い掛かってくる無数の蔓と木の枝。
蔓は速度はそこまででは無いものの、しなやかに曲線を描きこちらを絡め取ろうと狙ってくる。
枝は直線的ではあるがその速度は速い。
先端は鋭く尖っており突き刺そうとしてくる。
フリークは両手で斧槍を回しながら舞うように迫り来る蔓を迎撃し、枝は飛ぶことで回避する。
しかし数が多いため視覚外の蔓には対処出来ない。
その蔓に糸を絡ませることで接近を遅らせることで、彼に声をかけ対応してもらう。
自分自身に迫る蔓と枝に関しては、白光の巨腕に蔓をあえて絡ませてから腕を一気に巨大化させ引きちぎることで対応出来た。
問題は枝である。
フリークのフォローのため視線はほぼ固定されている。
背後の枝はもう刺さるしか無かった。
この攻撃、非常に厄介なのだ。
何故ならば刺さっても何か起きる訳でも無いので痛いだけなのだ。
もはや面倒になり血毒の防皮を使ってみたところ、体表に当たった時点で枝は毒で腐食していき気にならなくなった。
だが防御だけでは意味が無い。
フリークと息を合わせて徐々に元凶の薔薇に近づいていく。
するとその時だ。
枝を伸ばしてくる木が急にこちらに倒れてくる。
回避は出来たものの分断されてしまった。
「フリークさん、大丈夫ですか?」
「あぁ・・・退路は絶たれたが・・・背後を・・・気にしないで済む・・・
しばらく・・・凌いでいる・・・回ってきて・・・くれ・・・」
どうやらとりあえずは大丈夫そうだ。
こちらに来る蔓は無くなり枝だけになった。
こちらの対処は楽になったが、何度も木が倒れて来ることで邪魔をされてしまう。
遂には囲まれる形で木が倒れて来ることで完全に孤立させられた。
普段ならば糸を木に縛ることで脱出は容易なのだ。
だが今は縛ってもその糸を枝で断ち切られてしまい、その方法では抜け出すことは出来ない。
ならば方法は一つ。
「白光の巨腕。」
拳を握り振り抜きながら一気に力を込める。
木を殴ったと同時に力を弛め大きさを戻し、逆の腕で再び同じようにして殴る。
重量のある木も倒れている以上固定はされていない。
何度目かの殴打で木を動かし抜け出すに至る。
最初に倒れた木の元へ戻りフリークとの合流に成功した。
「捌いて・・・くれないか・・・一気に近づく・・・」
「任されました。」
血毒の防皮、白光の巨腕、糸製造の併用で二十の糸を使い蔓を迎え撃ち花の注意を集める。
複数同時に枝に迫られるがこれは既に防御の必要性がない。
ただ受け止めるだけで枝は勝手に腐食していく。
効果がないと判断されたのか、こちらへの攻撃が減りフリークが狙われる。
しかし既に時間は稼いでいる。
蔓も枝も目標に届きはしない。
彼は既に花を目前に捉えており、跳躍を開始していた。
「地烈斬・・・」
振りかぶった斧槍が遂にその花、薔薇の中心部を引き裂く。
瞬間凄まじい破裂音と共に花が爆発し粉塵が舞う。
吹き飛ばされるフリークを血毒の防皮を解除し糸で受け止める。
薔薇の花粉が弾けただけのようで彼自身に怪我はないようだ。
しかし彼の様子がおかしい。
「やめろ・・・俺の目を、奪わないでくれ・・・やめてくれ・・・嫌だ・・・」
「フリークさん、大丈夫ですか?フリークさん!」
呼び掛けに応じる様子はない。
顔色は青ざめて目は虚ろになっており、異常な量の発汗をしているようだ。
「幻覚か?」
まあしばらく安静にしていれば落ち着くだろう。
原因を潰したからか蔓や枝による攻撃も無くなった。
だが周囲の木々のざわめきは収まらない。
倒れた木が引きずられる音が背後から聞こえる。
木は引きずられながら中央で裂けた薔薇の元へと運ばれてゆく。
蔓が木々に巻き付いていき、それに答えるように木々からは枝が茎へと繋がっていく。
やがてそれは人型を作り上げ、木のひしめく音と共にゆっくりと立ち上がる。
薔薇はまるで頭のように頂上部に位置しており、裂けたその見た目がまるで口を開き笑っているように見えた。
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