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俺はドMに目覚めない   作者: 幸運を殺す者
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第二十二話 その瞳をこちらに向けるには

さて、なんとか念願の一対一の状況にはなった。

しかしここで問題がある。多分、いや状況的に見てほぼ間違いなくだろうか。

ブラッドスパイダー、こいつは自分に害がある存在を狙い、それ以下の存在に対しては様子を伺う特性がある。

まずこいつが産まれた時のことだ。クラスイエローとはいえ、実力者が三人集まっていた。

総合力だけ見れば、クラスグリーンの自分を加えてクラスレッドのイビルスネークを圧倒していた程である。

そこでまず敵だと判断され突進を用いて、こちらの回避能力を測ってきたのだろう。

魔物とはいえかなりの慎重さだ。

単純な攻撃では効かない。そう判断して、各々の様子を見るために隙を晒してその場に立ち尽くした。


まずリンダの攻撃は、胴体を液状化させ回避。

これは目、もしくは胴体付近に弱点がある何よりもの証拠だろう。しかし追撃がなかったことで安全と判断。

続くミリーナの攻撃。これは威力不足で防ぐことなく有効打足りえなかった。この時点でそれ以下の実力であることが伺える自分も害的要因としては省かれたのだと思う。

そこできっとこいつは油断したのだ。三体の敵意を向ける存在の攻撃が効かなかったのだ。無理もない。


まさにクリフの攻撃は、タイミング、威力共に申し分なかった。結果として脚を一本奪うまでに至ったのだが、それがブラッドスパイダーをキレさせるには十分だった。

唯一の敵足りえる存在。真っ先に排除するのが定石だからこそクリフは狙われた。

これらの行動から、何かこいつに危険を感じさせなければ、戦いにすらならない。


何かないか、そこでふと思い浮かぶ。スキルだ。

エイトモンキーの討伐、そしてイビルスネークの討伐。

何か変化があってもおかしくは無い。

ステータスを開いてる隙を狙われ、攻撃されるならば僥倖。狙われずともステータスに変化があり、打開策が見つかるならばそれもまた良し。


「ステータスオープン」


Lv21 ナイ

年齢8

職業 冒険者

ライフ 52/52

攻撃 50+5+5

防御 45

魔法攻撃 0

魔法防御 11

素早さ 49+10+10

運 8



スキル一覧


・短剣装備時攻撃上昇Ⅰ・短剣装備時素早さ上昇Ⅱ


・短剣攻撃時攻撃上昇Ⅰ・短剣攻撃時素早さ上昇Ⅱ


・一対の刃 ・武器眷属化 ・眷属武器召喚


・眷属武器解除 ・離さない手


・闇の精霊王からの贈り物『ライフイズペイン』



時間を空けて見たからだろうか、数値が予想より上がっていて強くなっているように感じる。

もしかしたらレベルに応じてステータスの上昇値も増えるのかもしれない。

今度それを計算してみるのも有りか。


それとスキルがⅠからⅡに上がっている物もある。

スキルも成長するのは、新しい情報だ。

それとこの攻撃と素早さの+はなんだろうか。いやなんだろうかではないな。

スキルに短剣を装備時に攻撃と素早さが上昇するものがある以上、十中八九それの効果だろう。

エイトモンキーとの戦闘時、体から力が湧いて来るような感覚があったのを思い出す。それがきっとこのスキルが発動していた証拠だろう。


二重に+がかかっているのは・・・攻撃はしていないから攻撃時上昇の方ではない。

考えられるのは、一対の刃か?

本来片手持ちでも発動するスキルが、両手なら二重に発動するようになる。

うん有り得るな。とりあえずそういうことにしておこう。


しかし残念なことが一つ、スキル増えてねぇ。


どうするかと頭を悩ませていると、ふと、とあるスキルが目に止まる。使うタイミングがなく、まだ一度も使用していないスキル。


「やってみるか。」


これを試すには、超至近距離まで近づかなければならない。しかし、今、この状況のこの相手だからこそ。


「許してくれるんだよな。ありがとう。」


そう言って二本のナイフを捨て、両手を血で照りつける脚に押し当てる。その血の効果だろうか、一瞬の火傷のような痛みを耐えて一言。


「来い。」


発動するスキルは眷属武器召喚。思い出すのはミリーナとの一戦。彼女は地中から刀を呼び出していた。

それが、もし、どこからでも呼べるならば。


クリフの一撃を被弾した時程ではないが、ブラッドスパイダーの体がよろめく。これは作戦が成功したことを意味している。

両手を押し当てた脚に二本のナイフが深く食い込んでいるのを確認し、そのナイフを手に持つ。


「まずは一本。」


思い切り引き抜く。

先程の非ではないよろめき、計二本の脚を奪われたその巨体は徐々に傾いていきゆっくりと地に倒れ伏せる。

倒れながらもその体から覗く複眼はしっかりとこちらを見据えていた。


「やっと目が合ったな。」


その言葉を聞いたからか、そうでないかは分からない。しかし明らかに怒り狂った様子だ。

血肉で出来た体はより一層赤く腫れあがり、大地が震えるほどの勢いで脚を広げてその巨体が立ち上がる。


「いいぞ。さぁ、煮るなり焼くなり好きにしてくれ。」


戦いの火蓋は、遂に切って落とされた。

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