十人十色、【なろう】を彩るテンプレ作品たち~色々考えるようになりました~
こんにちは。再びエッセイを書いてみた。エッセイストさんたちに怒られないドキドキしてます。
今回はテンプレについて、ちょっと思ったことを。お時間あるならお読みください。
こんにちは。『小説家になろう』に登録して、五ヶ月の『せひろ』と、いう者です。肩書きは【小説に手を出した一般人】と、名乗っております。
底辺でも『作家』と名乗るのは、ひとつの連載を終わらせたらと決めております。
以前、つたない文章でエッセイを書いて投稿したところ、とても温かい方々に出会いました。この場を借りてお礼を申し上げます。
ネット初心者に優しい世界で良かった。ううう……。
さて、今回は『テンプレ作品』について、始めの頃に思ったことなどを書かせてもらおうと思います。
自分は以前は漫画を描くのが趣味だったので、表現が漫画や絵のことになってしまいますが、エッセイでは何卒ご容赦ください。
ズバリ。
「テンプレ? 何コレ、盗作と違うの?」
ハイ、すみません。怒らないでいただきたい。
正直申し上げて、最初はこう思っていたのです。えぇ、最初は。
気分を悪くされた作者や読者の方々、申し訳ないです。先に謝ります。しかし、どうか最後までお読みいただきたい。
自分はたまたまネットで見かけた、悪役令嬢転生もののコミカライズから原作にはまり、延髄反射でここに登録、投稿しました。
そして、勉強と楽しみのために、ランキングやら新着やら読み漁り………………異世界……転生……ハーレム……悪役令嬢……追放……異世界……チート……転生……悪役令嬢……追放……ハーレム…………おっさん……異世界……追放……転生……SSSランク……チート……追放……異世界……悪役令嬢……おっさん……スローライフ……転生……転生……チート……異世界…………。
ちょっと待てぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!
ランキングに載るラノベの投稿作品には、ジャンルの縛りでもあるのですか!?
もしかして利用規約に、コレ以外に書いちゃダメっていう注意書でもあったのかも!?
まさか……ジャンル選択で他のを選ぶと、陰でクスクスと嘲笑されるとか、暗黙のルールでもあるの……? やだ、怖い!!
この精神的な縛りプレイ、ドラクエⅢで魔法使いだけで、アリアハンでレベル五十にして、アイテム取らずにアバカムだけでどこまで行けるか、試した時以来の縛り具合いだ!!(分かる人だけ笑ってください)
まあ、そんなバカな事は無い、と、すぐに気付きましたけどね。でも、そんなことを思ってしまったほど、同じような題名が並ぶ並ぶ。
これ……他の世界では盗作にされるのでは…………?
コレを『テンプレート作品』、つまり『テンプレ』と呼んでいるのが分かりました。
ここに来なければ分からなかった事がまたひとつ。
よく見ると、最近は近所の本屋さんでも、異世界転生のノベルとコミックのコーナーができていた。
なるほど、ジャンル自体が流行なのか……。
いや、でもコレ、同じに見えるよ。題名同じ過ぎて、さっき読んだ話がわからなくなったよ?
自分が年取ったせいで同じに見えるの? そういえば、最近の自分の寝起きの顔が、完全におっさんですから。おっさんっていう題名も多いから、何かネタにならないかね……。
とりあえず、この同じに見えてしまった題名の作品、コレを勉強と思い色々読んで見ようと思いました。
やはり、出だしや設定は似ているものが多いですが、その作者さんたちによって着地点が違うので、「ほう、こんな考えが」「これはアリだな」などと言いながら、とても楽しませてもらいました。
ここで自分は考えました。
盗作…………他人の作品の全部または一部を自分のものとして出すこと。
ずっと前に、某大物漫画家が、あるアーティストを訴えたことがある。ベテランアーティストが作った歌の一部に、自分の漫画に出てきた台詞が使われたということだった。
確かにテレビでやっていたのは、ほぼ同じ言葉の並びだった。これは盗作になるのだろう。
訴えにより消えてしまった歌。良い歌だったが仕方ない
余談ですが、自分はこの大物漫画家はあまり好きではなかったので、当時はちょっとアーティストに同情しました。
パロディ…………元からある作品をそのままの表現を残し、独自に替えて作ること。同人とか動画で多く見られる。
二次創作ですね。あまりにも作者と絵や表現がそっくりで、最終回が本当の作品のものだと、有名になった同人誌がありました。あれ、けっこう話も絵もしっかりしていて、同人作者の原作作者への愛を感じずにはいられないくらいでした。いやいや、すごいものです。
大手の同人誌作家で、売れるジャンルの漫画ばかり追いかける人もいますが、元の作品に敬意をはらってくれるのならば、それは構わないと思っています。悪意を持って描かれたものは論外です。
そして……。
テンプレ…………テンプレート。定形のパターン、雛形。自分は製図などに使う円や記号の定規を思い浮かべます。
定規で描かれた円を鉛筆か、ペンか?
円は塗り潰すのか、潰さないのか?
円の全ては使うのか、一部消すのか?
円は……………………。
なるほど。
『形』は同じでも、書き方が違う。みなさんそれを解って書いていたのか。うん、たぶん。
十人十色。よく言ったものだ。
直接色で考えた。
同じ『赤』でもたくさんある。
赤 紅 朱 周防 八幡 マゼンダ カーマイン クリムゾン…………。
昔、美術の先生が言っていた。
「色は無限に作れる」と。
車の鈑金工場で働いた時、塗装の係の兄ちゃんがいっつも悩んでいたのを思い出します。
「色合わせが一番大変なんだよ」
知らない人に説明すると、車にはそれぞれメーカーで色の番号がある。
鈑金工場には全メーカーの色番号の本があって、それに塗装の色の配合が載っている。赤:青=1:1、とか。それで必要な分を計算して配合する。
それがけっこう大変で、工場から「あ!」とか「やべ……入れすぎた」とかちっちゃい声が聞こえてくる。
……だって、赤:青:緑:黒:白=2:0.5:0.001:0.05、なんて比率が本にあったりします。
がたいの良い兄ちゃんが、理科室にありそうな電子秤でプルプルと量りながら色を作っている。しかもそこから、板状のマグネットに試し塗りをして車に併せていく。ほら、年式で塗装の色が褪せていたりするので、さらに微調整。
その繊細な作業、たまに事務所に付いている小窓から見ていました。
【なろう】のテンプレ作品も、作者さんの数だけ配合が違うのでしょう。
作品の色合わせは、読者の好みに合うかどうか。作者から合わせようとしているわけではないので、若干ニュアンスは違うかと思いますが…………。
自分としての結論は、テンプレを特に批判することはできません、ということ。自分が言わなくても、他の方がすでに言っていると思いますが……。
今後も生まれてくるであろうテンプレ作品を、楽しく拝見させていただくだけです。もちろん、テンプレ以外の作品もです。
ちなみに、自分でテンプレ作品が作れるかというと、書く自信は無いので今は無理です。みなさんの作品をお待ちしています。
以上、徒然なるままに書きました。
皆様、秋になりますね。季節の変わり目、朝晩など、気温差に気をつけて過ごされますように。
追記。
車の色番号、外車や新型車などは本に載って無かったりするので、似たような色から作っていました。
工場からは「うぉおおお……」と、うめき声が時々聞こえてきて、塗装の大変さが分かります。
車に乗る方は、車を大事にしようね。
どの作品も作者さんの子供です。大事にしましょう。
今後、せひろがエッセイを書くのは、自分のエタり防止のため書いてると思ってください。