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薄紅色の花が咲いたら  作者: 巻乃
18/56

芽吹きー17

 公爵家でのお茶会から3日後、私はフリューリンク家(うち)の馬車にグラジオラスお兄様と2人で乗っています。行先は勿論、王城です。お茶会翌日のソルベール様とグラジオラスお兄様との書簡でのやり取りで、お伺いして、色々見れる事も分かってから、ずっとご機嫌なプリムラ(わたし)ですっ!


 お茶会終了後、寝落ちで公爵家に宿泊したことが良い方に転んだみたいで、伺う日付と刻(時)の決定と、見せてもらえる内容に喜んでしまいました。だって、機密書類以外を全部見せてくれるってお話なんだよー!!使っている用品全ても見せてもらえるんだよー!!ひゃっほーいっ!!!


 お兄様のご友人のソルベール様の仕事場見学だー!と思っていた私でしたが、いつの間にか、宰相のピーオニー公爵コンジェラシオン様、ご子息のソルベール様ご両名からの仕事場見学へのご招待となっておりました。ピーオニー公爵様とはお茶会でお話しただけだったんだけど。


 付き添いはグラジーお兄様。お兄様は近衛騎士で、王城には(仕事場には)顔見知りが多いので、珍しく伊達メガネをかけて髪形をいつもと変えて、魔法で髪色までも変えています。私は、王城を訪れる際の、礼儀を逸しない最低限のルールを守ったドレスです。シンプルなデザインですが、生地は凄いんです!的な感じのドレスに、髪はツインテールにリボンを結んだだけのどちらも動きやすさ重視にしました。複雑な編み込みにリボンなどを飾り付けられたりすると、動いた時に頭髪が引っ張られて、地ー味ーに痛いんです。女の子なら、そこの所を分かってもらえると思うんですが、家のメイド達には分からんかったとです。朝からツインテールにするまでのメイドとの攻防戦が、私にとっての一仕事でした。はい。でも、今日は、とにかくワクワクなんですよー!!


 手土産は、お茶会でグラジオラスお兄様達とオーキッド家の皆にだけしか出していない、疲れに効くお茶の茶葉と、ピーオニー公爵の象徴の芍薬を模った型抜きクッキー、アイスボックスクッキー、今回は公爵様にも出資者になってもらうべく、アイスクリームを新たに作ってみましたーー!!まずはバニラアイスを!


 アイスクリームを作った一番の理由は、私が食べたかったからですっ!!これ以上の理由はありませんっ!!この世界にもババロアやゼリーの様なものは、ありました。でも、アイスの(たぐい)が無かったんです。ええ、無いんですよっ!!どーしーてーじゃー!!!と声を大にして言いたかった!!!


 この世界では、魔法で食材が傷まなくする方法があるので、わざわざ凍らせて保存する必要がないのです。だから、食材を凍らせない。ゆえに、アイスの発想自体が無かったと思い至りました。何ということでしょう、暑い夏にアイスが食べられないなんて!!!!氷もないんですのよっ!!!!ガリガリ噛んで食べる解けかけの氷のおいしさを味わえないなんて!!!!私は貧血からの異食症で、よく氷をガリガリ食べていた。氷をガリガリ噛んで食べていた間の、あの幸せを忘れてはいない…。ハッ!つい力説してしまった。あれ?氷?…転生前?!………。


 とにかく、手土産は用意したんです。用意してきましたっ!私の収納空間場所に入れてきましたー。厨房を使わせてもらう機会を逃さず、他にも色々作りましたけど。手伝いの料理長もノリノリでしたし、私も勢いに乗りましたとも!


 王城に着いたとグラジオラスお兄様から声をかけられました。今日は近衛のグラジオラスとバレて目立ちたくないので、ただの「お兄様」呼びか「グラジーお兄様」呼びで、と言われました。バレない様に変装した意味がなくなるもんね、すかさず「グラジーお兄様、分かりましたー!」と元気に返事をし、御者に馬車から降ろしてもらいました。


 お兄様の前もっての説明で、総務省の宰相付きの方がお出迎えと案内をするために待っていてくれていると聞いています。あ、あれ、あそこに見えるはソルベール様じゃないですか。出迎え案内係がソルベール様とは聞いていませんが。まぁ、全く知らない方よりもいいか、と気持ちを切り替えたらば、ソルベール様の隣に小さいのがいます。お子様です。王城に居るお子様です。王子じゃありませんようにと祈りながら、お兄様と2人、ソルベール様に歩いて近付きます。ジェイド陛下のせいで、王子2人に無理矢理に会わされたけど、友人にもなる気も無し、嫁になる気も全く無し、顔を覚える気もなかったから、オレンジと黄色い金髪を避けるべし!!としか覚えていない。お兄様みたく髪色を変えていたら…と思うと恐ろしい。


「こんにちは。ソルベール様。今日は職場見学を許可していただき、ありがとうございます!!」嬉しーです!ありがとー!!の気持ちを込めてご挨拶!!笑顔も全開!!

「こんにちは、プリムラ様。勉強熱心な方には協力を惜しみませんから、お気になさらずに。」

「こんにちは、今日は妹の付き添い兼護衛の、兄のグラジーです。よろしくお願いします。(不機嫌顔)」

「(吹き出しそうな顔を誤魔化しながら)それは、ご丁寧に。グラジー様。ぷふっ。」ご友人にはバレバレですね…。変装を頑張ったのに、お兄様。不憫だ…。


「(ますます不機嫌顔)妹が今度、友人とのお茶会を開く日付と刻(時)が決まりまして、家族が忙しくしております。今日は私一人の付き添いでは不安があるので、ソルベール様にもお手伝いを頼みます。(例のお茶会の映像音声付別部屋での見学に、義兄からの許可が下りた。その手配を内密にしなくてはならなくて忙しく、こちらまで裏方の手配が回らないそうだ。私一人の護衛では何かあったら手が足りない、手伝え。そして、総務省の中に潜り込んでいる他国の間諜(スパイ)が事を起こさない様に頼むぞ。)」

「そうですか。ご家族がお忙しいのですね。私で宜しければ、今日はお手伝いいたします。皆、楽しみに待っています。(わかった。そういう理由なら申し訳ないな。腕の方はあまり自信はないが、魔法で援護出来る。今日は理由を付けて間諜(スパイ)達には、監視付きでの逃げられない仕事に全員行ってもらった。身元も経歴もはっきりしている身内だけで固めてある。)」

「お気遣いありがとうございます。宜しくお願いします。(それなら、まずは宰相の仕事部屋に着くまでの護衛か。頼むぞ。)」


「その前に、この見慣れないこいつの紹介を。私の弟のノワールです。プリムラ様が退屈されてしまった時のお相手になるかもしれないと、父が連れて行けと五月蠅く言うもので。(家の父が、こいつにも会わせておけと五月蠅かった。俺は会わせたくなかったが。)」

「只今、ご紹介に与りましたノワール・ブランダル・ピーオニーです。宜しく。」こいつ!!私を自分より下に見て、思いっきり挨拶を省略しやがったな。侯爵家ですが、今日は公爵家のお兄様と来ていますのよっ!その上、オーキッド公爵家のお茶会で知り合った、あなたの親と兄に招待されたのはわ・た・し。

「こんにちは、はじめまして。私はプリムラ・ルブルム・フリューリンクと申します。今日はコンジェラシオン様とソルベール様のご招待でお招きいただきましたの。兄共々、宜しくお願いします。(私、キチンと挨拶出来ますのよ。今日はあなたのお父様とお兄様に呼ばれたんです。兄はあなたと顔見知りだと思うのですが。)」カーテーシーで決める。


 頑張ってみた。家を馬鹿にされたみたいで悔しかったから。ほほぅ、兄弟で念話(テレパス)でのやり取りをしているみたいだ。おー、おー、事の重大さに気付いたか。顔色が青く変わったわー。おほほほほほ!!!あー、スッキリしたー!!


「あ、挨拶がしっかり出来なくて、申し訳ありません……。」一応の謝罪か。失礼なノワールと呼んでやる。

「ソルベール様には最初からキチンと挨拶して頂いたので、まさか弟であられるノワール様がキチンと出来ないなんて思いもしませんでしたわ。」兄の爪の垢を煎じて飲め!!見習え!!

「こいつは今10歳でして、まだ物事の上辺だけしか見ていないのですよ。」ソルベール様のフォローに感謝しろ!!

「まぁ、エリシマムお兄様と一緒なんですの…。もう少し歳が…いえ、何でもありませんわ。」エリシマム兄様よりも下に見えるってハッキリ言っちゃうとソルベール様のフォローを潰しちゃうから、語尾を濁してみた。グラジーお兄様とソルベール様が苦笑いしている。言いたいニュアンスが伝わったようだ。

「では、そろそろ行きましょう。今日は宰相の仕事部屋へ案内いたします。」

「はい。楽しみです。」「ついて行きます。」「……。」


 ソルベール様がエスコートしてくださって、グラジーお兄様に護衛してもらえてます。豪華だー。あんな失礼で余分な奴は、付いて来るだけ腹が立つ!!ので、居ない扱いをしてい・ま・す。


 エスコートのソルベール様が止まったので、宰相の仕事部屋前に着いたようです。

 歩くのに一生懸命だったので、周りを見る余裕もありませんでした。父様や爺様の抱っこで移動は、偉大です!!!お兄様達には、何故か恥ずかしくて言い出せません。だから、頑張って歩きました。


「この部屋の扉の鍵には、魔力での個人認証システムが採用されています。入室出来る個人の魔力を登録してあり、魔力を流すと誰なのかを判別し、許可された者だけが解錠出来ます。許可のない者の入室は出来ません。それが機密を守る方法のうちの一つになります。許可のある者が招いた者も入室出来ます。これから私の魔力を流して、解錠します。」ソルベール様が魔力を流すとカチャと音がして解錠され、扉を開けて、私達に入室を勧めてくれました。宰相様の部屋に皆で入ると、扉を閉めてくれました。紳士です。


「この部屋は、ここの奥にある宰相室へ入る前の控えの部屋になります。宰相の秘書官の部屋です。まずは、こちらで座っていただき、この部屋の説明を聞いていただきます。」ソファーセットだー!座れるー!


 ソファーに座りました。沢山歩いたので、足を休められて嬉しいです。

「今、宰相は、秘書官5人と一緒に宰相室で業務にあたっています。ここには私達だけしかいません。お茶は宰相に挨拶をしてからとなりますので、もう少し後になります。」秘書が5人もいるんだ。忙しいんだろうけど、今日だけは許可してもらえて感謝してまーす。


「皆さん、座ったので、説明の続きをいたします。」

「お願いします。」「宜しく。」「兄上、お願いします。」

「この扉の鍵に魔力を流したのが誰なのか、入室するのかどうかを記録する機能があり、許可があり入室した者、無断で入室しようとした者の記録も履歴として残ります。」指紋認証システムの魔法版かー。もう少し細かい事も聞きたいなー。

「ソルベール様、疑問に思った事を質問してよろしいでしょうか?」

「構いません。どんどん質問してください。」太っ腹だー、さすが。

「扉の入室履歴には、魔力を流した刻も記録されていますか?退室された事は履歴になるのですか?」

「誰が入室しようとしたかに重点を置いていますので、刻までは記録する事柄にはなっていません。退室した事も同じ理由で履歴にはなっていません。何故、そんな質問を思いついたのですか?」

「魔力を流した刻を記録すれば、許可されてない魔力を流した刻の前後を調べて、怪しい者の行動が調べ易いかと思ったんです。誰に接触して指示されたかを特定しやすいかと思ったんですけど。」

「では、もう一つの質問は?」

「鍵だって万能じゃないと思うので、退室したかどうかが履歴で分かれば、許可のある人になりすまして出入りした不自然な履歴が分かりやすいとか、入室しただけで退室の履歴が無ければ、具合が悪くなって出れないのか、部屋の中に監禁、もしくは軟禁されている可能性を考えられる一因になると思うんですが。私の思い付きで質問しているので、あんまり気にしないでいただけると助かります。」あれ?ソルベール様が黙ってしまったよ。お兄様まで何も言わない。あ、忘れてた。メモしていいかの許可をもらわなくちゃ。


「質問ではないんですが、今日の見学でのメモを取っても構いませんか?普通はこんな機会は滅多にないと思うんです。覚えきれないですし、忘れてしまうのは損した気がするので。ペンと書きとめる紙はここに用意してあります。」魔法カバンからペンとノートを取り出した。


 今日は女の子らしい水色の魔法カバン(マジックバッグ)を持っています。昨夜、父様が、これから私にとって必要になるだろうとプレゼントしてくれました。転生前にもあった普通に物を入れられるカバンです。ただ、この世界には魔法があるので、カバンの見かけより沢山の物が入るカバンです。確かカバンの容量は30個って言われたかな?ハッキリ憶えていないなー。私は神様からもらった収納空間場所と繋げてあるので、容量の心配はしていないです。収納空間場所の検証をする暇がまだないので、昨日はクッキーにアイス作りに忙しかったなー。


「ええ、メモを取っていただいてもいいですよ。私も何を質問されたのかのメモを取っても構いませんか?」

「え?私の質問なんか役に立たないのに?」「そんなことはありませんよ。子供の視点ならノワールでも事足りるかもしれませんが、ここは大人の男ばかりですから。子供でもあり、女の子でもあるプリムラ様の視点は貴重な物です。ですから、メモを許可してもらえませんか?」

「そういう理由なら、私もメモするのでお相子ですね。でも、くだらない質問も一杯するかもしれないので、何をメモしたかは私が恥ずかしいので言わないで下さいね。」

「そうしましょう。(ニコニコ)」笑顔のソルベール様。お兄様が私に何か言いたそうだけど、言えないっていう雰囲気だ。失礼なノワールは、こっちをチラチラ見ながら無言でいる。ちっ!あんまり見ないで欲しいわっ!

「扉に関する質問は他にありますか?」

「入室したら、「入室しました。」とかの音声案内が聞こえると、秘書官の方が楽になると思いました。部屋全体には何か魔法がかかっていますか?」


 神殿でも見たなーと。部屋の内側全体に、ひらひらした薄ーい布みたいなのが見えているが、あー、父様がスキル持ちの話をする時に張った薄い膜に似ているから、盗聴防止なのかな?と思ったが、見えているのは内緒にするんだよと、父様と爺様の2人に常日頃から念押しされているので、何が見えているのかを口に出して言えない。スキル持ちの話をする時に見えているのがバレたから、父様と爺様、お爺様とグラジーお兄様の4人と私だけが知る、私の秘密だ。


「覗き見防止と盗聴防止、呪い禁止、魔法による異常無効効果。物理的な毒の無効効果ですね。」

「そんなに魔法がかかっているんですか。凄いですね。」

「宰相室には更に魔法がかかっています。主に機密保持に必要な魔法ですね。具体的な魔法名は防衛的にお教えできませんが。」

「王城の部屋にはそんなに魔法がかかっているんですか?」

「場所や部屋により違いがあります。魔力を持たない者や魔力の少ない者が多い厨房だと、魔法に頼らない人の手による掃除がしやすいように、汚れにくくする防汚魔法がかかっていたりします。」

「制服にも魔法による加工とかがしてありますか?」

「魔法で一時的に防汚魔法を服に付与することはありますが、刻(時間)制限のあるものです。」

「では、制服にそういう加工は出来ないのですか?」

「服は洗濯するのに魔法器具を使用するだけですので、そういうのはないですね。ふむ、視点が柔軟なのはいいですね。考えつかなかった事を聞けて、良かったです。」私が聞かれてどうするんだー。無いのかー。


 失礼なノワールは、意見とか質問とか何かないのか。失礼なだけで役に立たないのか!…。よし。

「ソルベール様、私の意見や質問だけでなく、ノワール様にもお聞きしなくては。子供の視点をお持ちになっているのですし。」話を振ってやったぞー。何かないのー?

「わ、私ですか。プリムラ様はいくつでいらっしゃいますか?」なんだそれは…。仕方ない、答えてやるか。

「私は3歳です。姉が7歳で、兄が10歳です。兄はエリシマムと言います。学院にはノワール様と同じ廻で入学になると思います。」

「そうですか。プリムラ様は3歳…。エリシマム様とはよく話をしますか?」

「はい!魔法についてよく教えてくれますし、姉と私が祖母から学んでいる調剤の話もします。家族の事、祖父母の事、何でも話します!私の知らない事や、学んでいない事に答えられるよう、沢山勉強している自慢の兄ですわ!(ニコニコ)」エリシマム兄様はずっと頑張っているんだよ!!私や姉様の質問にすぐ答えられるように!私も姉様も大好きな兄様です。

「話す内容を理解できていますか?」

「ノワール様、理解できていなければ、話をしてはいけないんですか?人と話して知らないことが知れるのは楽しくないのですか?私は楽しいです。例え、全部を理解できなくても。(ニコニコ)」

「いえ、話はするべきかと。新しい知識は難しくても楽しいです。プリムラ様、あなたの外見だけを見て、判断した自分を恥じます。先ほどは申し訳ありませんでした。」おや、見かけで人を判断するのは悪手だと謝罪しましたかー。反省できるなら普通の扱いにしましょう、いつまでも根に持つのも面倒だし。


「ノワール、この部屋についての質問や意見はないのか?」

「今はまだ。考えてみます。」

「プリムラ様、さっきの話の事ですが、どうしたらできると思いますか?」これは前世の私のラノベの知識から、常識としての知識からとか、諸々の内容を喋ったらマズそうだ。出来たらいいなーを話すぐらいにしておこう。

「うーん、今はまだ思いつきません。でも、ソルベール様の話をお聞きして、服に防汚加工したら、厨房みたいに汚れが落ちやすくなって、洗濯し易くなるのかなとか思ったんです。お兄様の制服は訓練で汚れやすいでしょう?汚れも付きにくくなると思ったんです。そう思ったら、生地に防水加工した物を騎士団の外套に使えば、魔法で雨を避けなくても、魔力切れしても雨をはじくのは便利かなと。雨などの悪天候でも活動しやすくなるのではないかとも思ったんです。」

「私の妹は兄想いだな。そういう服があると便利になるな。」

「女性ならではの視点だと思います。」

「では、部屋の中の物についての説明をお願いします。」ソルベール様の説明が楽しみ。


 ソルベール様による備品の説明があった。目新しい物はないのだが、どんな備品を置いてあるのか、使用しているのかのメモを取る。どこで役に立つのか分からないけど。


 一通りの説明が終わったら、ソルベール様が宰相室の扉をノックした。

「あ!」「どうかした?プリムラ。」「皆様、ごめんなさい。もう宰相様の所へ移動なのかと…。」「それならいいんだけど。」「兄様、ビックリさせてごめんなさい。」


 次は宰相室へ入るんだー。ソルベール様が私の手を引いてエスコートしてくれています。

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