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最強の魔導士

最強の魔導士なのにやることは村興し。

ふとそんな話を書きたくなってできたのがこの話です。


他の作品も書いてるので完結させてからにしようかなーと思いましたが、書きたくなったものはしょうがない!

両方書いたらいいじゃないか!!


・・・・・・。


執筆速度はあまり速くないので、ぼちぼち書いていけたらなーと思ってます。みなさんの暇つぶし程度になればいいかと。

まだ始まりなので、これからストーリーをどんどん広げていくつもりです。

完結まで突っ走りますよー!!(いつ完結するわわからないけど。。。)


「うおーーーーーーーー!!!!!」

「きゃーーーーーーーーー!!」


そこは石造りの円形の建物だった。


中央には正方形の巨大な石の舞台。

それをぐるりと囲むように座席が設けられている。

その座席を埋め尽くすように多くの人間が腰を下ろしていた。


座席は外側になるほど高い位置になり、どの座席からでも中央が見れるようになっていた。


ここはこの国唯一の、円形コロッセオだった。


その舞台の上では、まさに今二人の人間が激しい戦いを繰り広げていた。


両者が動きを見せるたびに、周囲に座る観客が歓声をあげる。


舞台の上の二人、槍を持った男と剣を持った女が中央で交差した。


「うおおおおおぉぉぉ!!!」

「はぁぁぁぁぁぁ!!!」


槍と剣がぶつかり合い、火花を散らす。

一撃、二撃とそれが繰り返され、真正面から力を込めてぶつかり合う。


2人はそのまま膠着状態に入り、全身に力を込めての押し合いが行われた。


すぐにその均衡は崩れる。


男の持つ槍が女を押し始めたのだ。

徐々に女の上体が仰け反るような形になる。


次の瞬間、女が力負けして地面に押し倒された。かに見えた。


一瞬で女は上半身をしなやかに回転させ、剣に沿って槍を滑らせた。

そのまま男の背後に素早く回り込み、体勢の崩れた男の首筋に剣の刃を当てる。


女が剣を持つ手に力を込めると、男の首筋から出た血が剣を伝った。

男のこめかみを冷や汗が流れる。


「ま、参った……」


男が絞り出すようにそう呟いた。


その瞬間、周囲の観客が一際大きく歓声を上げた。


女は「ふぅ」と一息吐くと、剣を収めた。


「勝者は、レイナ・イズール選手ぅ!!!」


司会者が発した勝利宣言を聞いて、さらに歓声が熱を帯びる。

喝采を浴びながら、レイナと呼ばれた選手が観客に手を振った。


男は先に舞台を降り、石舞台へと続く道を逆に歩いて控え室へと戻っていく。敗者はただ去るのみという、潔い気概がその背中から見て取れた。


レイナは暫く勝利の余韻に浸った後、観客に手を振り返しながら自分の控え室へと戻っていった。


レイナの姿が見えなくなってようやく、歓声が落ち着きを取り戻した。

そしてあたりを静寂が包む。


「皆さん。大変長らくお待たせいたしました」


司会者はそこで一度言葉を切った。

観客は誰も言葉を発さない。


司会者は深呼吸をした。

マイクを伝わって息遣いがコロッセオに響く。


「ついに! ついにこの時がきましたぁ! 本日のメインイベントぉぉぉぉ!!! 世界最強決定戦、挑戦者のぉー、にゅうーじょーでぇぇぇぇぇぇぇすぅぅ!!!」


すると片側の入場口がぼふんと小さく爆発した。

土埃を巻き上げながら、紙吹雪がはらはらと舞い散る。

その煙を突っ切って、1人の女が姿を現しす。


身の丈ほどもある杖を携え、魔導士然としたローブに身を包んでいる。

目深にかぶったつば広の三角帽のために表情はうかがえない。


「挑戦者、フラウ・リーゼンベルクぅぅぅ!!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」


その日最大の歓声が沸き起こる。

フラウは目の前に伸びる道を進み、ふわりと舞い上がると舞台の上に静かに着地した。


「そしてお待ちかね! チャンピオン、グレイス・ボーヴァンの入場だぁぁぁぁぁ!!!!!!」


フラウの入場の時以上の爆発が巻き起こり、高々と煙が舞い上がる。

その煙を突き破るように大きな塊が飛び出した。空中で数回体を回転させると、そのまま足をつくことなく一飛びに舞台へと着地した。


現れたのは偉丈夫な男。

浅黒い肌を薄い金属製プレートが覆っている。


男は手に持った巨大な斧を、天高々と突き上げた


「きゃーーーーーーーーーーーー!!!!」


鳴り止まない歓声が響き渡る。

しかし歓声は男性よりも女性の嬌声に充ちていた。


それもそのはず。

グレイスの整った容貌と筋骨隆々の体。

そしてチャンピオンという肩書きに、それに見合っただけの強さを兼ね備えている。


そんな彼を世の女性が放っておくわけがなかった。知らぬところで大規模なファンクラブまで作られているという。

しかしその猛々しい戦い方と、爽やかな性格から、女性だけでなく男性ファンも非常に多い。


まさにコロッセオのヒーローであった。


「お互い全力を尽くして頑張ろう」


そう言ってグレイスは真っ白な歯を見せてにかっと笑顔を作った。握手を求めて手を差し出してくる。


「今から戦う相手に握手を求めるの?」

「闘技場は闘士にとって神聖な場だ。そして闘士にとって、礼節を重んじるのは当然のことだ」

「ふーん。そういうもんなの? 魔導士である私にはよくわからないけど」


そう言いながらもフラウはグレイスへと手を差し出した。

グレイスはフラウのその態度に満足したのか、喜色満面でその手を取った。


「試合前の両選手の素晴らしい光景。しかしこれから、この2人の間で激しい戦いが繰り広げられるかと思うと、司会の私も胸が高鳴ります! さあ大変長らくお待たせいたしました。間も無く、試合開始です!」


フラウとグレイスはお互いに距離を取った。


フラウは杖を、グレイスは戦斧を構える。

観客は息を呑み、司会も一瞬言葉を忘れるほどの緊張感がその場を満たした。


その時間は一瞬。

司会は気持ちを奮い立たせると、最強の闘士を決める戦いの、火ぶたを切って落とした。


「それでは、試合ぃぃぃぃ、開始っ!!!!」


司会の言葉に合わせて、闘いの開始を告げる鐘の音が鳴り響いた。



先に仕掛けたのはフラウだった。


「火を灯せ。赤き盟約によりて、紅蓮の刃でかの者を貫け。フレイムソード!」


呪文を唱えると同時、フラウの杖先から炎の塊が生じる。その炎が揺らめくと、一瞬で鋭い刃へと形状を変化させた。

息つく暇もなく、焔の刃がグレイスへと照準を定め、高速の速さで飛び出した。


二人の距離はそう離れていない。刃はすぐにグレイスへと到達した。

しかしグレイスは、驚異的な反応速度で横跳びにそれを避ける。


目標を見失った刃はグレイスの背後、観客席めがけて一直線に飛来する。

しかしそれが客席へと到達することはなかった。


客席一歩手前、見えない壁によってフラウの魔法は防がれた。

衝突の瞬間、圧倒的爆発が周囲を襲う。

だが爆風や熱、炎はすべてその壁に阻まれた。


しかしそれでも、紅い炎が観客の視界を埋め尽くす様は、その凶悪な威力を物語っていた。

実害的な影響は外に漏れていないが、軽減された爆音は観客の鼓膜を震わせた。


多くの観客が耳を覆いながら、二人の様子を見守る。



グレイスは内心冷や汗が止まらなかった。


背後を振り返るような余裕はない。

一瞬でも隙を見せれば次の攻撃を避けられないことを直感していた。


しかしそんな必要はない。


背中に感じる熱と風圧、爆音が、今自分が避けた攻撃の威力を物語っている。

直撃していればまず無事では済まない。


いまの距離感はグレイスにとって非常にまずかった。

フラウは中長距離が得意な魔導士。

対してグレイスは、武器の問題からも近距離特化型だ。


相手の懐に潜り込めば何ということはない。

今まで魔導士相手でも難なく斬り伏せてきた自負もある。


グレイスがこれまで戦ってきた魔導士は攻撃の威力がそれ程高くなかったため、多少被弾しても押し切ることができた。

さらに自分の直感と反応速度。

これらがあれば、グレイスにとっては、致命的なダメージを受けず相手を制圧する事も容易かった。


しかし今回は違う。

一撃の威力が過去戦った魔導士とは比べ物にならないほど強い。

わずかでも被弾しようものなら、その瞬間勝敗が決してしまう可能性すらある。


グレイスは目の前の魔導士を厳しい目で見据えた。

不思議と恐怖は感じない。戦慄こそすれ、むしろ高揚感を感じるほどだ。


(久しくこんな感情は忘れていたな)


目の前の相手はまさに強敵。これほどの昂りはいつ以来だろうか。

自分が挑戦者でなくなってから、長らくそんな感情は忘れていた。よもや再びその思いを抱くことが出来るとは。


奢っていたつもりはない。

ただ自分の強さは理解していた。

自分に並び立つ者などいなかった。


それを思い出させてくれた挑戦者。


この闘いを制し、さらなる高みへと登り詰める。


グレイスは斧を持つ手に力を込め、フラウの次の攻撃を待った。

ジリジリと距離を詰めていく。


フラウは杖を構えたまま動かない。


二人の距離が徐々に縮まる。その距離が5mまで近づいた時、フラウが動いた。


「金剛の槍斧よ。我が手に宿りて眼前の敵を撃ち砕け」


フラウの杖が光を帯び始めた。

しかし彼女が呪文を唱え終わる前に、グレイスは驚異的な瞬発力で駆け出していた。


グレイスは一瞬のうちに距離を詰める。


その斧を振るえば手の届く距離。

フラウが呪文を唱え切るよりも、それはわずかに早い。

たとえ魔法が発動しても、発動直後、威力の乗り切る前であれば、斧でかき消すことが可能。


魔法とはシビアなものなのだ。

だからこそ近接戦闘には向かない。

呪文という初速の問題と、十全な威力を発揮するための制約が大きいからだ。


そして、今この距離は完全に自分の間合い。

この勝負、間合いを制した自分の勝ちだ。


そう確信し、グレイスは目の前の魔導士に向けて斧を振るった。


その斧が、空中で静止した。


「!」


グレイスは驚愕に目を見開いた。

対してフラウは薄く笑みを浮かべた。


それは周囲の観客でさえ、唖然となる光景だった。

体格で大きく劣る、しかも魔導士である少女が、巨体のグレイスの斧を杖一本で受け止めたのだから。


魔導士は非力なもの。

自らの肉体を鍛える代わりに、魔法という技術を鍛えることで力を手に入れた。

それが世間の常識だ。


いや。これはそんな話ではない。


今まで数多の武芸者が、この斧を受け止め切れずに沈んできたのだ。

小型のドラゴン程度であれば、その硬い鱗に覆われた体さえ両断できる威力があるグレイスの一撃。


それを魔導士が、こんな痩躯の少女が。

自分の斧を受け止められるはずがない!


しかしグレイスのその判断の遅れは致命的だった。

せめてこの時、何か仕掛けがあってこんな芸当ができたのだと冷静になれれば、多少は善戦できたかもしれない。


グレイスは取り乱してしまったのだ。

目の前の光景に。


瞬間、少女の姿が消えた。

いや、目の端には捉えている。

脇をすり抜け背後に回るのだろう。


果たしてグレイスは、さすが歴戦の猛者。

普通の戦士であれば、この狼狽した状況では反応もできずに終わっていただろう。彼の体を動かしたのは偏に、経験の賜物だろう。


距離を取らせまいとフラウに追い縋る。


しかし本来なら正しいその判断こそが、この場においては悪手であった。


一閃、二閃、グレイスはフラウに追撃を加える。

しかしすべての攻撃が紙一重で躱された。


グレイスは無意識に生まれた焦りから、斧を大上段に構え、それを大振りで振り下ろした。

そして当然、フラウは容易くそれを躱す。


と同時に、フラウが途中で止まっていた呪文の最後の一節を唱える。


グレイスは身構える。

この距離であれば耐えられる。いや、耐え切ってみせる。

とっさに斧をフラウと自分の間に滑り込ませた。


そして、彼女は呪文を完成させる。


「アイアンフィスト!」


フラウは手に持った杖を、グレイスに向けて勢いよく突き出した。


これはまずい。

何がまずいか言葉にできないが、グレイスの直感がそう告げていた。


グレイスはとっさにフラウから距離をとろうとバックステップを踏む。

しかし遅い。


杖の先端が斧に当たると、甲高い金属音と共に斧が粉々に砕けた。

続けざまにフラウは杖を横薙ぎ。

完璧にグレイスの腹部を杖が捉える。


グレイスの骨が軋み、ボキリといやな音が耳に届いた。

その場に踏みとどまっていられないほどの衝撃。


威力に負けまいと足に力を込める。

が、グレイスのそんな抵抗を嘲笑うかのように、その巨軀が勢いに負けてあっけなく宙を舞った。


そのまま客席へと吹き飛ばされ、しかし客席へは届かない。グレイスの体は、その手前にある透明な壁へとぶつかった。


衝撃音だけは、観客席にもしっかりと伝わった。

そのままずるずると、壁を伝い地面へと落下した。


「…………」


その場の誰もが言葉を失っていた。


あまりのあっけない幕切れに、ではない。


戦士と魔導士。

両者が一対一で戦えば、距離を制したものが勝つ。

それはグレイスでなくとも周知の事実。世間の常識。


距離が詰められた時点で魔導士の敗北は決まる。


この一戦はその常識を覆した。

それも、あまりに圧倒的に。


時間にしてわずか3分足らず。

しかしその戦いは、その後の魔導士の戦い方を変容させる一戦となり、後々まで語り継がれることとなった。

が、それはまた別の話である。




控え室にてーーーー


「あー疲れたー」


フラウは椅子の背もたれに体重を預けて体を伸ばす。

倒れんばかりに傾けられた椅子は、それでも絶妙なバランスを持って、2本の足で立っている。


「お疲れ様」


フラウに声をかけた女性、レイナ・イズールは、そう言って水の入ったグラスを差し出した。


フラウが礼を言ってそれを受け取る。


グラスの中身を一気に飲み干し、深いため息をついた。


「あー。生き返ったー」

「何オヤジくさいこと言ってんのよ」

「オヤジ臭くもなるわよ。相手結構強かったし」

「まあ一応チャンピオンだからね。とりあえずお疲れ様。それとおめでとう」

「んー。ありがと」


そう言ってフラウは笑顔を見せた。

釣られてレイナも笑顔を見せる。


「レイナもおめでと。お互い勝ててよかったねー」

「まったくね。今から賞金で何買うか考えとこ」


レイナはじゅるりとよだれを垂らす。

怪しげな笑みを浮かべながらブツブツと、頭の中でまだ受け取ってもいない金を勘定しだした。

フラウは苦笑いを浮かべながら友人を眺める。


「そう言えば。あんたが戦ってる間に手紙預かったんだけど」

「手紙?」


レイナはカバンをガサゴソと探り、一枚の封筒を取り出した。それをフラウに渡す。


フラウは差し出された封筒を受け取った。

白の簡素な封筒。宛名を確認する。


「リリーナ……リーゼンベルグ……」

「リーゼンベルグって、ひょっとしてあんたの家族?」


フラウは浮かない表情で頷いた。

封を切り、中から手紙を取り出す。

黙ったまま手紙に目を走らせた。


暫くして、フラウは手紙をクシャクシャと丸めてくずかごへ放り投げた。


「ちょっと! そんなことしちゃって平気なの?」

「いいのよ」


そう言ってフラウは部屋の隅に置かれたソファに横になった。

考え込むような表情で天井を見つめる。


「ねぇ。さっきの手紙、何が書いてたの?」


フラウはレイナを一瞥すると、直ぐにまた天井を見つめた。

暫くしてポツリと言葉を漏らした。


「うちの父親が……倒れたって」

「えぇ! ちょっとそれ一大事じゃないの⁉︎」

「別にいいわよ。家出同然で飛び出してきちゃったし」

「でもわざわざ手紙まで送ってくるなんて、よっぽど会いたがってるんじゃない? まあ何か事情があって家を出たんだろうから、私がとやかく言えることじゃないけど。でもちょっとは考えたほうがいいと思うわよ」

「…………」


フラウはレイナの言葉から逃げるように、レイナに背中を向けた。


彼女自身、分かっているのだ。本当は帰ったほうがいいことを。

父がそのまま帰らぬ人になってしまえば、もう二度と会うことはできない。


しかし村を出るときの諍いを思い出すと、素直に帰る気にはなれなかった。


フラウは煩悶としながソファの背もたれをじっと眺めた。


そんなフラウの様子にレイナはため息をつく。

彼女の悪い癖だ。

どうにもフラウは頑固なきらいがあるのだ。


頭ではわかっていても気持ちが邪魔をする。

それでもレイナが何も言わないのは、正しい正しくないよりも、フラウの気持ちを優先しているからだ。


お互いに変な詮索はせず、あまり突っ込まない。

それが長く付き合ってきた二人の距離感だった。


「そうそう。忘れてた。もう一つ手紙を預かってたのよ」


レイナの手には、先ほどとは違った封筒。

黒地に金箔で丁寧な装飾が施された、見るからに豪華な造りをしていた。


「魔導士協会からよ。ひょっとして、決まったんじゃないの?」


レイナのその言葉にフラウは飛び起きる。

同時にレイナの手から封筒を奪い取った。

現金なフラウの態度に、レイナが思わず苦笑する。


フラウはじっとその封筒を見た。


裏には自分のよく知っているマーク。魔導士協会の印が押されていた。

間違いなく魔導士協会からの通達だ。


おそらくレイナの言った通りだろう。


魔導士は魔導士協会に登録することで初めて、魔導士と名乗ることができる。言わば協会に属すことで魔導士の資格を得るということだ。


協会に属した魔導士たちは、登録されてから暫くすると、任地と言うものが割り当てられる。

任地とはつまり、新人魔導士に与えられる最初の仕事場である。

そのエリア内での魔導士ギルド設立・運営と、治安維持を行うことが、魔導士としての最初の仕事だった。


この黒い封筒の中身はその任地を記載したものだ。

ここに記載されている街、あるいは村へと赴き、そのエリアでのギルド運営、治安維持を行う。


フラウも魔導士となって日が浅い。

例に漏れず、任地の案内が届いたわけである。


フラウは封筒の封を切った。

中から折りたたまれた白い紙を取り出す。


ここから自分の魔導士としてのキャリアが始まるのだ。


不安と期待の入り混じった感情。すでに先程までの父親の件は頭から離れていた。


フラウは徐ろに手紙を開くと、自分のこの後の行き先を確認した。

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