半月ぶりの更新なのに手抜きです
……翌日の学校にて。
「あれ、狼じゃない。どうしたのよ一人で」
ぐったりとした様子で登校して来た狼に、上風が声を掛ける。
「どうしたも何も……」
彼が口を開いたところで、廊下からドタバタと騒がしい足音が聞こえてきた。
「やべ……」
呟くと同時に、教室の戸が勢いよく開かれた。
「狼君! 何で先に行っちゃうの!?」
「そうだよ! 折角迎えに行ったのに!」
そこから、闇代とほのじが飛び込んできた。
「お前らがハイエナみたいに襲い掛かってくるからだろ!」
「失礼な。イチャイチャしながらベタベタしようと思っただけだもん」
「それで飛び掛っただけだもん」
「それを襲うって言うんだよ!」
朝っぱらから追い掛け回されていたのか。
「大体なんでお前らそんなに息ぴったりなんだよ!?」
「そりゃまあ」
「ねえ」
互いに顔を見合わせる闇代とほのじ。どうやら、共通の目的(狼)のために手を組んだみたいだ。
「お前ら、大人しくしとけって言ったよな?」
「そうやって、プレゼントで相手に言うこと聞かせるの、よくないよ」
「うっ……」
確かに正論だ。それ故に反論の余地がない。
「というわけで」
「三人で楽しくやろうよね」
「ひぃ……!」
言い知れぬ恐怖に駆られ、声にならない悲鳴を上げる狼。じりじりと、教室の隅に追い詰められていく。
始業のチャイムを、まだかまだかと待つしかない狼であった。