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最強のオチコボレ  作者: 誤字多んば~
1章 頭でっかちの冒険者
7/21

1-6話 初めての成長

お気に入り追加や評価してくださった方ありがとうございます。

これで第1章は終わりになります。

第2章前に第1章のルビ振りミスなどを直していきます。また用語解説などをまとめたまとめページも作る予定ですので、2章は少しお待ちください。

 帰還の指輪で街に帰ると突然ウルカナさんが倒れた。

 何とか前にいた私にぶつかって、私が下になる形で倒れたので彼女に怪我はない。

「お兄ちゃん大丈夫?」

 ウルカナさんを冒険者ギルドに寝かせた後アイナが心配そうに顔を覗き込んでくる。

「大丈夫。ただおでこをぶつけただけだから」

 正直体のいたるところから痛みの悲鳴が上がっている。

 さすが最弱と名高い白種。

「なぁクレナ。嬢ちゃんはどうして倒れたんだ?」

 ガドロフさんがきいてくる。

「私は医者じゃないので知りません」

「そりゃそうか…」

 そういってガドロフさんはどこかに行く。

「お兄ちゃん」

「どうしたアイナ?」

「本当にわからないの?」

「アイナ。医者が問題ないといったのだし、無駄な詮索はしないこと。本人にも知られたくないこともあるだろうし」

「…うん」

 納得いかないけど、これ以上はやめたほうがいいという顔でアイナは返事した。

「まぁ私から見ても問題はない。あの程度の瘴気で生物は殺せないしね」

 意味ないかもしれないけど、一応気休め程度に言っておく。

 アイナは「うん」とだけ言ってウルカナさんの様子を見に行った。

 私もウルカナさんの様子を覗いて、あとはアイナにまかせ報酬(依頼書の最後の一文分だけはもらえた)を受け取り、神殿に報告と様子を見に行った。

 

 神殿に戻ると、ミランダさんたち冒険者が迎えてくれた。

「おおお。君が討伐隊と共に行くと聞いたときは正直心配したが、きちんと討伐してくれて、今は感謝の気持ちでいっぱいだよ」

 一言多い気がするが感謝されているのは確かだから黙っておく。

「ビルドーはゴーストよりも一段階強い魔物ですから今後は注意して狩りしてください。まぁしばらくゴーストの数が少ないと思いますが…」

 アイナが狩りすぎた(ギルドでの最終確認でゴーストを一人で80匹狩っていたことがわかった)ため、しばらくは南の森からゴーストがいなくなるだろうと予想された。

 魔物は何体狩ってもいずれかは復活する。

 どうやって復活してるかはわからない(ゲームではリスポーンポイントが決まっていてそこに湧く仕様になっている)が、第三の始祖神がバランスの崩れを防ぐためバランスよく復活させているらしい。

 報告が終わった私は借りていた手袋を司教様に返そうとしたら

「それはクレナ神官見習いが持っていなさい。私にはもう必要ないものですしね」

 そういってしばらく借りていることになった。

 

 久しぶりに自分の部屋に戻った私は経験値を振るためにギルドカードを出した。

 ギルドカード

 クレナ・ヒート 種族:白種 15歳 

 称号:マナちゃんのかわいい弟

 ステータス

 力:1 G 魔力:1+10 G 精神:10+10 G 知識:999 S 体力:5+5 G 技術:5 G 敏捷:1 G 運:100 F

 職業

 植物鑑定士Lv20 上位植物鑑定士Lv15 農家Lv2 動物鑑定士Lv20 上位動物鑑定士Lv15 鉱物鑑定士Lv20 上位鉱物鑑定士Lv15 アイテム鑑定士Lv20 上位アイテム鑑定士Lv15 神官Lv2 

 装備

 銅剣 メイス 農民の服 革の胸当て 革のベルト 革の靴 水神の聖印

 所属ギルド

 冒険者 水神神殿

 所持金

 2000†

 経験値

 3100

 

 称号が変わっていなかったが知識は999になっていた。

 あと経験値が各職業に振られるわけではないので、経験値という欄ができた。

 経験値の振り方はこの状態で職業レベルアップと頭の中で唱えるとカードが切替わってできるようになる。

 本当になるかは心配だったが、問題なく切替わった。

 振り方はゲームと同じだったが、違ったのはゲームだとマウスでカーソルを合わせ振るのに、これはギルドカードがタッチパネル式の端末みたいなものになる。

 イメージとしては名刺の大きさ・薄さのスマートフォンである。

 必要となる経験値は難易度によって変わる。

 難易度1は次のLvの数字×100必要である。

 たとえばLv1からLv2にしたければ2×100で200必要になる。その他の難易度は×100の部分が難易度2は×200、難易度3は×300、難易度4は×400になる。

 また初めてとる職業に必要な経験値は難易度1は200、難易度2は800、難易度3は1800、難易度4は3200、難易度5は5000となっている。

 自分の体力を上げるために今回は剣士Lv3まで上げ、残りはすべて神官にふった。

 神官がLv5超えると見習から助祭になれる。

 剣士Lv1で《縦切り》、《横切り》、《突き》、Lv2で《回転切り》《ガード》、Lv3で《トリプルスマッシュ》《キャンセルガード》が追加した。

 神官Lv3《回復Lv1》、Lv4《チーム回復Lv1》《解毒》、Lv5で《セイントピラー》《回復Lv2》Lv6で《セイントリング》が追加された。

 ただし剣士Lv1のスキルと《ガード》《キャンセルガード》以外は使えない。

 成長の振り分けが終わったら

「終わった?声かけても一切振り返らなかったけどなに夢中になってたのかな?」

 マーク助祭がすぐ近くにいた。

 ギルドカードを見られたかと思ったが、ギルドカードは持ち主が、見せたいと思わない限りいくら覗いても他人は見ることができない。

「ねね。なにやってたの?」

 マーク助祭は近づいて聞いてきた。

 名前や行動からよく間違われれるがマーク助祭は女性である。

 マーク助祭の体からは香水の匂いがした。

「えーと。ゴーストを大量に(妹が)狩ったのでちょっとどれくらい変わったかチェックしていただけだよ」

「え~。私が声かけてから10分以上みてたよ」

 かなり長い時間経験値割り振りを悩んでいたらしい。

「まぁいいや。司教様が呼んでいたよ」

「それは早くいったほうがいいな。ありがとうマーク助祭」

 マーク助祭にお礼を言って部屋を出た。

 司教様の部屋についてノックをし中に入る。

「呼び出してすまないね。クレナ神官見習。おや?神官Lv5いつの間に超えたのだね?」

 さすがにほんとのことは言えないので

「先ほど水神様に祈りを奉げたら、なれました」

「なるほどそういうことにしておきますか。おめでとう。今からクレナ神官見習からクレナ助祭だね。」

「ありがとうございます」

 神官Lv5以上からは助祭になり、神官騎士か神官魔道士か聖神官Lv5以上で司祭になる。

 司教は司祭の中から教皇が任命する。

「さて、呼び出した件なのだが、さっき渡せばよかったのを渡しそびれたのでね」

 そういって一枚のカードを私に渡してくる。

「君の知識ではもうこの神殿にある本では物足りないであろう。そのカードがあれば、王立図書館と国立図書館に入ることができる。これからはそこに行って勉強するがいい」

 王立図書館はこの国にある唯一の王様のプライベートに所有する図書館である。

 そのため一定の地位のあるものか、その者の許可がないと入ることができない。

 また国立図書館も貴族などの一定以上の地位がないと入ることはできない。

 アイナであれば王立騎士学校の生徒ということで、国立図書館には入れるだろうが、私のようなものには2つの図書館に入ることなんて普通は不可能である。

 しかし、水神神殿司教の地位にいる司教様からの許可が出れば話は別である。

「私のようなものが入って大丈夫なのでしょうか?」

「それを許可さするためのカードです。あなたは自分を低く評価をしているみたいですが、冒険者ギルドのギルドマスターや第六騎士団団長のガドロフくんの評価はかなり高いですよ。もちろん私の評価や2人の司祭の評価もね」

「…」

「ガドロフくんは一定評価以上のもの以外は名前で呼ぶことはないのですよ。いまだに王子のことは坊や呼ばわりですしね」

 そういえばガドロフさんの呼び方がいつの間にかクレナになってたような…

「私は、あなたのその知識が神によって与えられたもののように思えて仕方ないのです」

 あたりです司教様。とはいえないので、心の中で言っておく。

「ですからあなたにはこの図書館でもっと多くのことを学んでほしいと私はおもいます。だからこれをあなたに授けます」

「ありがとうございます。いずれ来ると思われる神の試練を乗り越えるためにも知識を今以上に深めます」

「あなたのその決断がいずれ必ず正しかったと知る時が来るでしょう」

 司教様に一礼して部屋に戻る。

 明日は休みなので早速いくことに決めた。

 楽しみで仕方がなかったがその気持ちは胸の奥底にしまっておくことにする。

 

 翌日図書館に向かおうとしたが、アイナにつかまり昨日の討伐のお礼をしてほしい(報酬は払ってあるはずなのだが…)ということで一日買い物に付き合わされることになってしまった。

 そのため次の休みである来週までお預けである。


アマ「まだだ、まだ私のターンは終わっていない」

クレナ「何の話です?」

アマ「効果発動『二度あることは三度ある』!」

クレナ「マジデ?」

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