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最強のオチコボレ  作者: 誤字多んば~
3章 冒険者ハク誕生
20/21

3-4話 金色の懐刀

お待たせしました

翌日待ち合わせの冒険者ギルドに、待ち合わせ時間の30分前につくと、そこにはフードをかぶったエルフがいた。

身長や顔つきは14・5歳に見えるが、フードをかぶっていて、金色の瞳の黒角生えたエルフは一人しかいない。


金色の懐刀


多数の第二の始祖神信仰国との戦いにおいて、2代前の王の参謀として参戦し、すべての戦に勝ったという設定がある公式チートキャラである。


「おはようございます」


彼に近づいて挨拶をすると


「ふむ。おはよう」

そういって彼はカップに入ってる飲み物を飲み、今までしていた本を読むことに戻る。

適当に開いている席に座るとハクが入ってきた。


「おはようございます」

ハクがいる人全員に挨拶しながらこっちにやってくる。


「遅れてすいません」

「大丈夫だよ。まだドロッスさんもオーツラムさんも来てないみたいだし」

「頼まれていたカンテラです。でも日が昇ったら出発ですし、日が暮れる前には戻る仕事なのにいりますか?」

「ん~カンテラはなにも明かりとして使うだけじゃないからね」

「たしかに、カンテラは召喚士なら赤の召喚獣出すのに役立つからな」


急に誰かが会話に入ってきたのでハクが驚いて毛が逆立っている。

声の主のほうを見るとそこにはさっきまで本を読んでいた『金色の懐刀』が立っていた。


「おっと失礼。驚かせてしまったかな」


そういって『金色の懐刀』はハクの頭をなでる。


「失礼だが君たちがオーツラムが言っていた助っ人かね?」

「助っ人かどうかはわかりませんが、ドロッスさんとオーツラムさんに仕事を誘われたものです。私がクレナ・ヒート。こっちのコボルトがハクです」

「ふむ。私はリューゲ・マンソンジュという隠居した老いぼれだ」


そういってリューゲさんは手をさしだした。

それを握り返し


「失礼ですが、偽名ですか?」

「ほっほ。冒険者の名前さ。でもどうしてそんな質問したのかね」

「召喚獣の召喚のためにカンテラを使うのは古代呪術の基礎ですから」


古代呪術魔法は呪に名前と魔力を与え、その名前のものにいろいろなことをさせる魔法である。

このため本名は名乗らず、偽名を使うのが当たり前である。

しかし近年は呪がいなくなり使えなくなった。

この呪を封じたのが2代前の王でこの人もその戦いに参戦していた。


「ほう。古代呪術を知っているとは若く見えてかなりの経験をしているのかな。白種は見た目がある程度育つと変わらないからわかりにくいねぇ」

「見た目通りの若造ですよ」

「ふむ。なら年よりからのアドバイスをしてあげよう。他人の秘密はたとえ知っていても簡単に漏らさないことだ。」

「それは自分の命を守るために?それとも隠すことにより脅しに使えるからですか?」

「両方だよ」

「『金色の懐刀』に言われると恐ろしいアドバイスですね…」

「ほっほ。君は本当に若造かね?その名は久しく聞いてないがねぇ」

「ただ単に他人より本を多く読んだだけです」

「ふむ。でそのカンテラはどうするのかね?召喚獣を呼ぶのには使えぬぞ」

「これを使うと召喚獣を出すのが楽になるのですよ」


懐から1本の真っ白なろうそくを取り出し、カンテラの中に入れる。

そして持っていたマッチで火をつけ


「わが魔力を食らい、形を作れ。わが火の守護獣よ、姿を見せろ」


魔法を詠唱し終わると、ろうそくの火が膨らむように大きくなる。

その後火がわかれ、次第に形を成す。

赤い火で小さいイノシシの形ができる。

そのイノシシには青い火で線が入っている。


「ほぉ。かわいいうり坊だな」

「私は火の力がないと魔力不足で呼べないもので…」

「にしても珍しいろうそくだの。まるで聖剣のようだ」


リューゲさんが当てたようにこのろうそくは聖剣がろうそくの形をしているだけで、正真正銘の聖剣である。

しかし聖剣のことは隠したいのでこのようなことをしている。

ちなみに魔力不足のため聖剣の魔力上昇と火の力を借りないと召喚獣は出せないし、出したのもうり坊や子ネズミ、仔馬である。

召喚獣はその姿がそのままの強さになる。

そのため子供の姿であればそれだけ弱いことを意味する。


「先生おはようございます」

「おっさんおはようさん。それにクレナにハクもおはよう」


先にオーツラムさんが入ってきて挨拶し、ドロッスさんも続いて入ってきて挨拶してきた。


「おはようございます」


私とハクがあいさつする。


「おはよう」


リューゲさんも続いて挨拶する。


「3人で話しているってことは挨拶は澄んだってことかな?」


ドロッスさんがきいてくる。


「ふむ。先ほどし終わったとこだな。にしてもなかなか優秀なものを見つけたな」

「おっさんがそんなに褒めるとは、やっぱりクレナは只者ではないのだな」

「今はまだそこら辺にいるただの白種といったとこかの。知識を除いては」

「ふむ。クレナはすごいな。先生にこんなにほめられるなんて」


オーツラムさんが軽く背中をたたく。


「ところであと一人はどうしたのでしょう」


ハクが時計を見ながら言う。

時計の針は待ち合わせ時間なのだが来ていない。

ちなみに2人は待ち合わせ時間ピッタリにきた。


「もう少し待ちますか?」

「いや時間通りに来ないやつを待っている必要はないだろう。準備でき次第出発としよう」


そうオーツラムさんがいうと皆準備に取り掛かる。

準備が出来上がったところでジードがきたので、皆に怒られながら一緒に行くことになった。

ちなみに遅刻した理由は「美人がなかなか離してくれなかったから」だそうだ。






そんなこんなで今回探索する山のふもとに来たのだが、そこには数チームの冒険者と騎士がいた。


「私たち以外にもこんなにたくさんのチームが探索するのですね」


ハクがそういうとオーツラムさんが


「今回は金がかかっても早期に解決したい問題だからな。国も力のあるものには皆声かけて参加を呼び掛けたそうだ」

「まぁ相手がドラゴンであるならなおさら問題であろう。この付近の野生のドラゴンは昔討伐されたからの」


リューゲさんがそう付け足す。

なおドロッスさんに聞いたところ、リューゲさんは国の元騎士で国境付近の警備隊長をしていて、第二の始祖神信仰国が攻めてきたときに国王を守り抜いた実力を買われ近衛騎士になったそうだ。

2代前の参謀という過去が出てこなかったことを考えると、リューゲさんは何らかの理由で『金色の懐刀』の自分を隠しているという考えにいたった。


「さて、山狩りの時間じゃ」


ドロッスさんが声を上げて進み始める。

そのあとをやれやれといいつつオーツラムさんが続く。

その後ろに私、ハク、ジード、最後にリューゲさんという隊列で進む。


アマ「次回ドキッ!!巨人だらけの山狩り大会!!」

クレナ「いや、それはきついでしょ」

アマ「ちなみにドラゴンはスタッフ(神)がおいしくいただきました」

クレナ「え?」

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