3-3話 冒険者白犬の初仕事はカットされました
久しぶりの更新です。思った以上に時間が取れなくて進みません。ごめんなさい
依頼を終え、ギルドに報告をして一息ついていると後ろからドロッスさんが声をかけてきた。
「依頼が片付いたようだな」
ドロッスさんは手に持った大量のポーションを机の上において、私の目の前に座った。
「すまないが、明日から数日間仕事を手伝ってくれないか」
詳しい話を聞くと、今朝ドラゴンが国の近くに出たことから明日の朝から他にいないか探索することになったらしい。
だが、万が一の時に国を守る者や、今出払っている者もいるので騎士だけでは探索ができない。
困った王は冒険者ギルドに助けを求めたのである。
ドロッスさんいわくいつものことである。
「詳しい話は分かりました。で、なんで私なのです?」
「いや、今のところ行くメンバーが俺とオーツラム、あとアドド国からきたシーロだかニーロとかいうやつと騎士から一人怖いおっさんが来る。でもその中でドラゴンかどうかの判別をできるやつが一人もいない」
ドロッスさんはナンパしていたジードの名前を覚えていないようだ。
「怖いおっさんってだれですか?」
「模擬戦でガドを本を読みながら30秒で倒したおやじだ」
「人ですか?」
「蛮族と言われても俺は納得する。ちなみにエルフの黒の有角種だ」
ちなみにそのエルフの階級は元近衛騎士隊長らしい。
「ちなみにそのおやじは『もう年だ』といって引退し、有事の時くらいしか騎士の仕事をしない」
「引退したのに騎士の仕事をしているのですか?」
「国が引退を認めてないからな」
特別の事情があるらしい。
「で、話を戻すが誰もドラゴンかどうかの判断ができないから判断ができるやつを探そうと思ったのだが、めんどくさいからクレナに頼むことにした」
「そこでめんどくさがらないでください。仕事でしょう」
「いやなに、クレナが仕事受けてくれるならそれで解決だし」
「私がいたら、ドラゴンとの戦いのときに邪魔にしかならないでしょう」
「そこは心配するな。俺とオーツラムとあのおやじがいれば何とでもなる」
「でも戦力にもなり、鑑定もできる人のほうが危険も少なくて…」
「ガドの依頼は受けれるのに、俺の依頼は受けれねぇのか?」
「喜んで受けさせてもらいます」
めんどくさくなったのか依頼受けねぇと殺すという目でにらんできたため、怖くて受けてしまったことに軽く後悔しながら神殿の宿舎に帰った。
ドラゴンはこの世界でも強者の存在で、5匹しかいない古代龍は神とも互角に戦えるといわれている。
下級のドラゴンでも上級の冒険者が数人で戦わないと倒せないといわれている。
オンラインゲームでは下級をソロで倒すならLv400くらい必要といわれていた。
一般的にLv200くらいまでは割と簡単にあげられるのだが、200を超えた途端多く経験値が入りにくくなり、挫折する人が多いゲームなのでLv400まで上げる人は少なかった。
特にレベルの上げにくい白種で400を超えた人は大人気ゲームなのに50人もいなかったらしい。
ドラゴンは見ただけで敵を恐怖に陥れるだけの強さを擁しているためいくつかの生物はドラゴンに似た形をしている。
このためドラゴンに似ているがドラゴンではない種も多くいる。
また下級のドラゴンと強さがほぼ互角のワイバーンもいる可能性がある。
この世界ではワイバーンはドラゴンではなく大蛇の分類になる。
このようにドラゴンがいないか探索する仕事なのにドラゴンかどうか判断できないのは問題である。
ジードは鑑定できるかどうかわからないらしいがきっとできないであろうということで私に白羽の矢がたったのである。
神殿に着くとアイナがいた。
「お兄ちゃんおかえり」
「ただいま。こんなところでどうした?」
「聖剣を返そうと思って待ってたの」
そういうとアイナは聖剣を渡してきた。
「でもびっくりしたよ」
「聖剣が使えることに?それとも、聖剣が未完成のことに?」
「両方。聖剣は一度持ち主を決めると他の人は使えないと思ってたから」
この世界の人は聖剣は一度持ち主を決めると他の人は使えないものだと思っている。
しかし聖剣は聖剣が選んだ人にしか使えないものである。
基本的に1人しか選ばれないことが多いので、一度決めたら他の人は使えなくなると思っている人が多いが、複数人選ばれることもあり、その時は複数人使える。
ちなみにオンラインゲームではプレイヤーは全員聖剣に選ばれているという設定なので、普通に取引できたし、他人から買った聖剣は普通に使える。
この聖剣ザ・サード・アガペーは今のところ私しか使えないといわれたので他人は使えないと思っていたが、まだ未完成ということもあり、私が心から許している人はみんな使えるのである。
一応アイナには聖剣にアイナを守るように頼んだらアイナを使用者として認めてくれたと言ってあるため、私とアイナ以外はつかえないと思っている。
「何か変化あった?」
ザ・サード・アガペーは未完成なので使用するたびにどんどん変化していく。
今回ドラゴンを倒したと思われるのでかなり変化があったと期待して聞いてみた。
「うん。ドラゴンと戦ってる時にどんどん手になじむようになっていったよ」
「やっぱりドラゴンを倒したのはアイナたちだったか」
ん?なんかあったの?と聞かれたので今日のことを伝えたら、お兄ちゃんも大変だねぇと言われた。
アイナはここ最近の冒険の結果、私が多少の難しい依頼を受けても反対しなくなってきた。
その代り難しい依頼を受けるとそのたびに大量のポーションを渡される。
そのポーションは私以外のメンバーが戦闘中に使用することが多い。
ん?私は使用しないかって?戦闘中隠れてるからダメージを受けないので使用しなくてすんでます。
アイナと別れ部屋に入り、依頼後司教様の呼び出しで先に帰ったハクに明日の探索の話をしたら、ハクも行くことになった。
もちろん事前に本人が行く気なら同行させてもよいと許可はとってあるので問題ない。
私とハクは明日に備えて寝ることにした。
クレナのステータス
力3
魔力22
精神20
知識1998 (限界突破)
体力20
技術5
敏捷1
運120
職業Lv 合計Lv179
植物鑑定士20
上位アイテム鑑定士15
上位植物鑑定士15
神官 10
農家 2
剣士 3
動物鑑定士20
召喚師 10
上位動物鑑定士15
上位召喚師4
鉱物鑑定士20
翻訳家 5
上位鉱物鑑定士15
通訳家 5
アイテム鑑定士20
装備
銅剣メイス 革の靴
農民の服革の胸当て 水神の聖印
農民の靴革のベルト
習得会話と文字
カルデリナ語話・字
旧カルデリナ語話・字
コボルト語話・字
マーマン語話・字
ドラゴン語話・字
ハーピー語話・字
アマ「オンラインではコンピューターのため上限がLv999となっていましたが、この世界はあげられるとこまで上げられます」
クレナ「…」
アマ「またオンラインではLv500を超えると転生ができます。この世界ではチート転生を勝手にします」
クレナ「…」
アマ「このためクレナちゃんは簡単に最強になれます」
クレナ「神様なのになぜ前世の世界のことを知っているのかと突っ込むべきか、私の成長がおかしいことにっ突っ込むべきか」
アマ「おねえちゃんかしこ~いといえばいいと思うよ」
クレナ「その選択肢は最初からありません」