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最強のオチコボレ  作者: 誤字多んば~
2章 ドキドキ迷宮攻略
13/21

2-5話 迷宮のボスは誰?

今週中には2章終わらせますが、8月の3週以降は更新が止まります。実際どうなるかが分からないので、1か月以上更新しない可能性もあると思ってください。


 ガーディアンとは一般に神々の戦争時代に造られた守護ロボットで、名前に○○ガーディアンもしくはガーディアン○○とつく物のうち、よくわからないものをまとめてガーディアンという。 ガーディアンは魔物鑑定では鑑定できず、特殊スキルのガーディアン鑑定が必要である。 ガーディアン以外にも魔具や聖具、宝具なども一般の鑑定スキルでは鑑定できず、特殊な方法で入手できるスキルでないと鑑定できない。

 私はこの迷宮に入ると知った後に図書館でガーディアン鑑定と、聖具鑑定の前提を手に入れておいた。 まぁ、ガーディアンがいることを知っていたので急いでとったのだが、その行動が無駄にならなくてよかったと思う。


「ガーディアンのおでましだ」


 エドガーさんが眉を吊り上げ軽く笑う。


「手が震えているわよ?」


 エリスさんが私を庇うように構える。 アイナが私に聞いてくる。


「お兄ちゃん。あれ何だか判る?」

「白種が判るわけないだろう」


 私の代わりにドリーが答える。


「うん。あれはガーディアンデストロイヤーJr.だよ。あ、ただし一部壊れてるから」


 私はそう答える。 ドリーさんとエドガーさんとエリスさんが驚いた顔を向けてくる。


「皆ぼさっとしない。ほら来るよ。お兄ちゃんはそのまま敵の情報を話して」


 アイナが皆を叱り付け戦闘突入した。 ガーディアンは動かないのでアイナ、エドガーさん、ドリーさんが突っ込んでいった。


「Jr.は左手にかなり硬い電気の流れる棒がついている。また右手は物を挟むようになっているが、はさまれると金属鎧でも破壊できるので注意。胴体の棒はただの棒だから気にしなくていい。背中についているのはブースターで、安心していると一気に距離を詰めてくるから気を付けて。」


 私がそういってる時にドリーさんが左手でたたかれ電気を流されている。


「あぶべべべべべべべべべべべ」


 ドリーさん。何が言いたいのか分かりません。 アイナとエドガーさんが剣で攻撃するが弾かれる。


「お兄ちゃん。こいつ硬い」

「当然だろう。ガーディアンなのだから」


 ガーディアンを含め金属でできている物や魔物とゴーストのような魂だけの存在には剣等の物理技は効きにくい。 苦戦している前衛のためにアイナに補助魔法をかけさせる。


「このガーディアンの弱点は赤だ。アイナ、戦闘:エンチャント赤を前衛にかけてあげて」


 アイナはうなずいた後、前衛の少し後ろに位置し、詠唱を始める。

 この世界の魔法は赤や緑などの魔法を発動するときに出る魔方陣の色ごとに分かれている。 魔方陣の色は魔法を発動させる精霊の種類によって変わる。 魔法の発動は魔法を使う人が契約している聖霊に魔力を与え、その魔力をもとに精霊が魔法を使う。 詠唱は精霊にどの魔法を誰に使うか指示するものである。 無詠唱は精霊とのやりとりをすべて心の中で行う。 このため精霊との仲が良くないとできないのである。

 戦闘:エンチャントとは戦闘中に武器に魔法をかけることにより、その武器に魔法ダメージを追加することのできる魔法である。 つまり前衛で剣で切りつけている3人には有効だが、後衛の2人は魔法で攻撃するので意味がない。


「サンダーボルト」


 ウルカナさんが詠唱を終え、魔法を放つ。 電気を食らって、隙ができたガーディアンから、ドリーさんが起き上がり少し離れてポーションを使いながらいう。


「こいつの一撃結構でかいぞ」

「ランクとしてはイエローオーガくらいだよ」


 私がドリーさんの情報に追加する。


「イエローオーガだって?」


 エドガーさんが驚いて聞き返してくる。


「そう。ただし壊れているから攻撃方法は減っているし、物理ダメージは入り難いが、それもアイナが何とかしてくれる」


 そういって私は横にいるエリスさんを見る。 エリスさんは詠唱中であった。


ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ


 ガーディアンは大きな音を立てながらドリーさんに向かう。 私は急いで壁に向かって走る。 それを見たウルカナさんが


「あなた何を!」

 

 そう叫ばれたのが分かったが無視して壁にある隠しレバーのある場所を探す。


「サラ、ストームプリズンよ!」


 エリスさんは呪符をガーディアンに飛ばし、叫ぶ。 ガーディアンの周りに風がまとわりつきガーディアンの動きが止まる。 私はやっとレバーが隠されている壁を開けレバーを見つける。


「赤き聖霊よ、我らに力を与えたまえ!」


 アイナがそう叫ぶとエドガーさん、ドリーさん、アイナの剣の刃の部分が赤くなる。 それを見て私は


「エドガーさん。床のバツ印までガーディアンを誘導してください」


 ガーディアンが背中のブースターを広げ、ウルカナさんに体を向けている。 ストームプリズンにヒビが割れる。


「どうやって誘導すればいいんだよ!」


 エドガーさんが怒りながら聞いてくる。


「そのガーディアンは一番強いダメージを与えた者を優先に狙ってきます。次に物理防御力が高い者を狙います。アイナの魔法がついてますから今攻撃すればあなたにターゲットが来ます」


 そう私が答えると、エドガーさんは舌打ちをして攻撃をする。


「この金属の塊が!俺はこっちだ!」


 ガンと音を立てて剣が弾かれるが、エンチャントのダメージでガーディアンの体が赤くなる。


「これはおまけだ!」


 いつの間にかバツ印までドリーさんがガーディアンに向かってデュエルというスキルをつかう。持ってたんだ。

 デュエルとは対象のものを自分にターゲットを向けさせるスキルだが、知能の高く、冷静なものほど掛りにくい。 ガーディアンは冷静だが知能はそこそこなので、かかり易くも難くもない。

 エドガーさんもバツ印についたあたりにガーディアンに掛っていたストームプリズンが破られた。 ガーディアンはブーストを使ってエドガーさんたちに突進を咬ますが、エドガーさんは余裕で、ドリーさんは間一発でよける。

 バツ印の上にガーディアンが移動したのを見て私はレバーを下しながら言う。


「こいつをどうぞ」


 レバーが下がるとガーディアンの上から黒い液体が落ちて掛かる。 黒い液体まみれのガーディアンはガガガと音を立ててエドガーさんに攻撃しようとする。 デュエル失敗したんだ…。


「おい!何にも変わってないぞ!」


 エドガーさんが怒ってくる。私はもう一つのレバーを手に持ち


「これを見ればわかる」


 レバーを下げる。 そうするとガーディアンがいる横の壁からホースの先が出てくる。 その後そこから火が出てガーディアンを燃やす。 火炎放射でガーディアンの動きが止まる


「warning!warning!」


 ガーディアンから音が出る。 エドガーさんがきいてくる


「何が起こっている?」

「トラップの一つですよ。黒い液体は発火性の液体。あれがかかっている間は火のダメージが上がります。火は赤の魔法攻撃の中に入りますから弱点も合わさってすごいダメージになるだろうね」


 私がそう言って急いでその場から物陰へと逃げる、なぜなら一つ問題が生じてしまったからだ。 黒い液体と火炎放射はレバーによる攻撃だが、レバーを下げたものが攻撃したと判定されるのである。 

 火炎放射が止まるとガーディアンが私のほうを向き、ブースターを開く。


「あぶない!」


 ウルカナさんは詠唱を止め無詠唱の魔法に切り替える。


「ファイアースネーク!」


 ウルカナさんがそう叫ぶと、赤い魔方陣が展開し、3本の火の蛇がガーディアンを襲う。 蛇はすべてあたるがガーディアンは向きを変えない。

 忘れていたが、黒い液体は一回燃えると消えるのである。 あれ?もしかしてかなりピンチ?

 ガーディアンのブースターから赤い炎が点火される。


「エアショック!」


 エリスさんが私の前に呪符を投げる。その後勢いよくガーディアンが突っ込んでくるが、私の手前でかなりスピードを落とす。私は何とかよけたと思ったが、相手の左腕がかすかに当たり軽く飛ばされる。


「お兄ちゃん!」

「大丈夫かすっただけだから」


 私がそう答えるも、実は結構やばい。ダメージがでかく、立てないのである。


「これだから白種は」


 そういってエドガーさんの毛が逆立つ。

 ライカンスロープの特有のスキルでバーサークというのがある。 これは筋力を一時的に増強するが、一定時間後一気に筋力が落ちる。 また、ダメージも少し入る。 バーサーク状態中は毛が逆立ち、毛の色が変わる。 色はその時に契約している一番多い精霊の色になるが、神官だと神の得意とする色になる。

 エドガーさんの色が赤になり一瞬でガーディアンの後ろに着き、剣で攻撃する。


「ハリケーンスラッシュ!」


 エドガーさんがガーディアンの後ろから攻撃しブースターを破壊する。 その隙にエリスさんは私を抱えてその場を離脱する。


「かなり軽いな」


 エリスさんが私を降ろしながら言う。 ちなみに私の体重は55キロである。 かなり軽いのか?

 

「イリュージョンウェポン!」


 そうドリーさんが叫びながら剣を投げる。 剣はまっすぐすごいスピードでガーディアンに飛んでいきあたる。 その後剣は消えるが、ドリーさんの手にはきちんと剣がある。

 私がそれを見ていると、アイナが横まで移動してきて、剣をしっかり構える。


「お兄ちゃんこれ飲んで!」


 ポーションを渡してくる。 何とかポーションのふたを開け、飲む。


「うえぇ。げほっ」


 傷ついた体で飲むのはつらい。 私がむせていると、ウルカナさんが


「精霊の踊り子!」


 そう唱えると私の周りに小さい青いヒト型の精霊が現れ傷を癒していく。

 エドガーさんの横をすり抜けガーディアンは私を攻撃すようとするが、アイナに阻まれた上にカウンターを受ける。


「どっせい!」


 アイナ女の子としその掛け声はどうかと思うぞ…。 掛け声はさておき、アイナのカウンターは相手の右腕を切り落とす。

 ガーディアンは距離をとり構える。 胸部の棒に電気を溜めるが、このガーディアンには意味がない。


「今がチャンスです!」


 私がそう叫ぶとエドガーさんが一気にガーディアンに近づき


「ハリケーンスラッシュ!」


 そういってガーディアンを攻撃する。 左腕も壊れ床に落ちる。 ガーディアンから音が発生する。


「Mayday!Mayday!Mayday!」

「させるか!」


 ドリーさんが近づいて十字切りを繰り出す。ガーディアンの頭部が赤く光りだす。アイナが近づき


「とどめはもらったよ!」


 そういって自分の分裂をつくりだし、剣を振り下ろす。


「May…y!…yda…!…」


 アイナの一撃でガーディアンが止まる。


「やったか?」


 エドガーさんが近づいてガーディアンを調べる。 たたいても動かない。完全に故障したようだ。 


「なかなか骨のある敵だったな…」


 ドリーさんが声をかける。

アマ「次回のあらすじ。傷つき魔力もかなり使ったガーディアン戦も終わり最後の部屋に向かうクレナちゃんたち、最後の部屋に待ち受けていたのはこの迷宮のボスだった。クレナちゃんたちは次々と倒れていく。絶体絶命のピンチ!クレナちゃたちはボスを倒せるのか?」

クレナ「…」

アマ「次回『クレナちゃん大勝利!!』お楽しみに」

アイナ「ネタバレ?」

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