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000 ショウ 1

 私の父親は、ちょっとは名の知られた芸能人だった。

 元はバンドマンで、それから俳優なんかもやるようになり、柔らかな物腰と整った顔で、周りにはいつも華やかで綺麗な女の人が集まっていた。

 そんな父の妻、つまり私の母さんは、父と小学生の頃から付き合っていた地味な幼馴染みだった。

 売れなかった時代を支えた、糟糠の妻というやつだ。

 きっと、父があんな性格じゃなかったら、母さんの人生はまた違ったものになっていたんだろう。

 父は八方美人で、家の外では浮気を繰り返し、一方で帰ってくるといつも母さんを優しく抱きしめ、やっぱり君の側が一番癒やされる、愛しているよと囁いた。

 父が寝入った後、薄暗いリビングで父のスーツのポケットや荷物をひっくり返し、無表情で何かを握りつぶしている母さんの姿を、私は何度見ただろう。

 父は知らなかっただろうが、これ見よがしな浮気相手からの電話や嫌がらせも度々あった。

 けれど、母さんは父の前では声一つ荒げることなく、穏やかにいつも微笑んでいて、浮気についても一言すら言及することはなかった。母さんは父の周りにいる華やかな女性達にコンプレックスをもっていて、父に捨てられることをいつも恐れていたから。

 父が一晩でも帰って来ないと、母さんは不安に瞳を揺らしながら、異常なほどに明るく振る舞った。そして、私を抱きしめ、頬ずりし、すがるように囁く。


「ショウちゃん大好きよ。ショウちゃんには私だけだもの。ねぇそうよね? ……私を一番愛してると言いながら、他の女の部屋に泊るような……新太郎とは違うもの。世界一かわいくて愛しいショウちゃん。ショウちゃんが愛しているのも、母さんだけよね?」


 私は、母さんに本名で呼ばれたことがなかった。私の本当の名前は尚太郎といって、父が名付けた父と似た名前だったけれど、母さんは決して呼ばなかった。

 私の洋服ダンスに並ぶのは、女の子の服や、ふわふわのウイッグ、雰囲気を変えるダテ眼鏡や帽子、髪飾りばかり。

 なぜなら、私は父に生き写しだったから。

 男の子の格好をしたら、そのまま母さんの記憶にある幼児期の父になってしまう。

 母さんは父を愛していたけれど、フラフラと女性の間を渡り歩くような、父の男としての部分を嫌悪していた。

 自分の子どもが男だというのも、母さんにしてみれば耐えがたかったのだろう。

 今思えば母さんの言動は異常だったけれど、赤ん坊の時からそんな格好をしていた当時の私は特に疑問に思うこともなく、中性的な顔立ちも相まって、周りから『かわいいかわいい』と言われて成長した。

 そう、小学校六年のあの日までは。


「どうして!? どうして他の子はスカートもスラックスも選べるのに、ショウちゃんはスラックスだけなんですか!? ショウちゃんには、絶対スカートのほうが似合うのに!」


 中学の制服注文日。多くの同級生が採寸に訪れている中、母さんの声が会場に響き渡った。


「どうしてと言われてましてもねぇ、そういう決まりだからとしか。校則で決まっているものですから」


 テイラーのおじさんが困ったように眉を寄せる。

 近くで採寸していた何人かが、引き気味にこちらを見ていた。


「何年か前までは、女子もスカートだけだったんですよ。でも絶対にスカートをはきたくないって子が学生運動を起こして、スラックスを認めさせてね」


「ということは、学校に直訴したらスカートをはけるようになるんですね?」


「いや、それは……」


 テイラーのおじさんを振り切って、母さんは会場に来ていた学校の先生に詰め寄った。

 初老の先生は頷きながら穏やかに母さんの話を聞き、私と母さんを見くらべ、安心させるように微笑んでからこう言った。


「性同一性障害ですか。お母さんが不安に思われるのももっともですが、こういったお子さんは以前にも当校に通っていたことがあります。受け入れることに何の問題もありません。どうしても男子の制服が嫌だと言うなら、運動着で通うという選択肢もありますので」


 ……障害?

 私にとって産まれた時から当たり前だったことは、世間にとっては障害だったの?

 あまりの衝撃に、私は何の言葉も出てこなかった。

 それなのに、母さんは救いを得たかのようにその言葉に飛びついた。


「そう、そうです! 性同一性障害! だから女の子の制服を着せたいんです! この子にとって、男の子の制服を着るのは苦痛なんです!」


 コノコニトッテ?

 苦痛も何も、私は、男の子の格好をしたことなんて一度もないのに?


「体育着なんて可哀相です、他の子は当たり前に可愛い制服を着られるのに……!」


 母さんの言葉が、脳の上をすべっていく。

 それからも母さんはかなりの間粘っていたけれど、主張は通らず、私は男子の制服を当てられ採寸し……


「お母さん!? どうされました、お母さん!?」


 母さんは過呼吸を起こして倒れた。 


 結局、私は体育着を着て中学に通うことになった。

 体育着は、確かに女子も同じ物を着るけれど、可愛くもないしスカートでもない、どちらかというと男子の服装にカテゴライズされるものだ。

 あからさまに母さんは私を避けるようになった。

 今まで舐めるように私を可愛がっていた母さんは、同じ食卓につくこともなくなり、私は冷凍食品をレンジで温め、一人で食べた。数ヶ月前まで同じエプロンをして並んで立ち、ひとつひとつ料理やお菓子の作り方を教えてくれたキッチンは冷え冷えとして、私は現実味の薄い現実に、ひとり頬をつねってみたりした。

 ただ、たまに父が帰ってくるときだけ、ドラマのような作り物の団欒が演じられた。


 家にいることも苦痛だったが、その上学校でも、制服の採寸会場にいた同級生達から影でヒソヒソ言われ、居心地は良くなかった。


 中学生になってひと月ほど経った頃、あの事件は起こった。

 父が、未成年の女の子に酒を呑ませホテルに連れ込んだと、大々的に週刊誌にすっぱ抜かれたのだ。


「変態っ! 変態っ、犯罪者! 触らないで……出て行って、出て行ってよ! このクズ! 人でなしっ!」


 CM契約やプロダクションとの契約を打ち切られ、悄然として帰ってきた父を、母さんは髪を振り乱し、目を吊り上げてののしった。

 今までどんなに浮気されても不倫相手が乗り込んできても、ただ穏やかに笑っていた母さんの狂気じみた姿に、父は最初茫然とし、それから必死に落ち着かせようと抱き寄せた。

 その父の腕に、母さんは爪をギリギリと食い込ませ暴れ続けた。

 

「未成年の子に、なんてことを! 死んで! アンタなんて死ねばいいのよ! アンタなんかに出会わなければ良かった! 産まれてこなければ良かったのよ、この犯罪者!」


「俺は悪くないんだ、ハメられたんだよ、未成年だなんて知らなかったんだ。記者が待ち構えてたんだよ。ねぇ落ち着いて、俺が本当に愛してるのは……」


「聞きたくない! もう嫌、嫌よ! 変質者! 変態! 死ねって言ってんだよ!」


 母さんの金切り声がギャリギャリと神経を引っかき回す。

 両手で耳を塞いで、リビングの端に座り込み、母さんの声が途切れるのをただひたすら待った。

 母さんが手当たり次第に投げつけるコップや花瓶が割れる音、何かかひっくり返る音、布が破ける音。

 犯罪者、変態、死ね、触るな。

 母さんの叫び声は一晩中続いた。


「……」


 朝。

 ひっかき傷と痣だらけになった父の腕の中で、母さんは焦点の合わない目でどこかを見ながらブツブツと何かをつぶやいていた。かと思うと急に叫び声を上げながら自分の腕や顔を掻きむしり、慌てた父に体を固定される。


 いつも、母さんが埃一つなくキレイに整えていた家の中は、ボロボロだった。

 カーテンも破れ、床にはガラスや陶器の破片が散らばり、カーペットにはコーヒーや調味料の染みが広がっていた。母さんがいつも花を生けていた花瓶が転がり、薄く生臭いにおいがした。

 違う。違う。嘘だ。これは悪い夢だ。こんなのは、うちじゃない。

 いつも穏やかな母さんが、化け物のように見えた。

 逃げるように学校へ向かった。


「恥ずかしげもなくよく来られたな、犯罪者」


「お前、気持ち悪いんだよ」


「性同一性障害とかいうのも、女子更衣室とかに入りたいからなんじゃねぇの?」


「うわ変態ー、変態の子は変態かー」


 『帰れ』『来るな』『犯罪者』と落書きされまくった机の前、立ちすくんだ私に、同級生の心ない言葉が投げつけられた。

 始業の鐘が鳴り、教室にやって来た担任をすがるように見たけれど、そっと視線をそらされた。


「座りなさい」


 ここに? この落書きだらけの椅子に? でも、生ゴミとか泥水がかけられていないだけ、クラスメイト達はまだ良心的なのかもしれない。良心ってなに? って話だけど。

 そうして昼休みに職員室に呼び出された私は、転校してくれないかと担任に告げられた。

 他の親御さんからかなり苦情が入っていて、学校としても対応に困っている、と。


 そのままフラフラと早退して帰った家には、父も母さんもいなかった。

 朝は気付かなかったけれど、家の周りにも、スプレーでの落書きや貼り紙がされていた。

 死ね、出て行け、犯罪者。

 投げ込まれていたゴミをまたぎ、入った家の中には、父の字で一枚の書き置きがあった。

 『お母さんは入院させる。お前は金平(かなひら)のおばあちゃんのところに行きなさい』と。


◇◇◇


 金平のおばあちゃんは、母の伯母で、祖父も祖母も亡くなっている私の、両親以外では唯一の身内だった。

 おばあちゃんにはもう何年も会っていなかった。

 捨てられたんだ、と思った。

 母さんは、まるで私が知っている母さんじゃなくなってしまった。

 父は、もともと私への感心は薄い。

 なんで、なんで、こんなことになったってしまったのか。

 一ヶ月前まで、私と母さんは当たり前に幸せだったのに。

 心がついていかなかった。

 不思議と、目が渇いてひからびて、涙は出なかった。


 私はのろのろとおばあちゃんちに行く準備を始めた。何も考えられなかった私の体は、ただ目の前にある父の指示に従っていた。

 スーツケースに詰め込む私服は、女の子のものばかり。

 どれも母さんが『かわいい』『ショウちゃんに似合うわ』と言って買ってくれたものだ。

 母さんが穏やかに笑っていて、私を抱きしめてくれて、幸せだった頃の。


 そうだ、だって母さんが言っていた。私は性同一性障害なんだから。

 女の子の服を着て、綺麗なものを集めて、可愛いものが大好きな――それが、私、ショウだった。

 中学に入ってからの私が、どうかしてたんだ。だから母さんは私を見なくなったし、父さんだって、私を捨てた。

 事件を起こしたのは父だけれど、大変なときに一緒に頑張ってくれとは、言われなかった。

 私が、父と母さんの子に相応しくなかったから。


 自分の部屋にあった可愛いモノを手当たり次第に詰め込んで、髪に赤いエクステを編み込み、リップを塗って、キュロットスカートに厚底ブーツを履いておばあちゃんちに向かった。

 中学のクラスメイト達が今の私を見たって、きっと絶対に気付かない。

 電車を乗り継いでやってきたおばあちゃんちは、タワーマンションが建ち並ぶ再開発地区の中、不思議に共存している一軒家だった。


 おばあちゃんは当然、私が男なのは知っているはずだ。

 今の私を見て、何て言うだろう。

 母さんみたいに、かわいいって言うだろうか。学校のクラスメイト達みたいに、気持ち悪いって言うだろうか。

 いっそ、おばあちゃんのところで口調も変えて、本物の女の子になって……そうしたら、また母さんはいつもの母さんに戻って、穏やかに笑ってくれるだろうか。

 足下がフワフワ揺れて、それなのに胸は沈みそうに重かった。考えても仕方のないことが頭の中を繰り返し回り続ける。

 呼び鈴を鳴らした私――アタシの前に、パタパタと軽い足音を立てて、小柄なおばあちゃんが出て来た。


「金平のおばあちゃん、久しぶり。アタシ、ショウです。しばらくおばあちゃんちで暮らしてもいーい?」


 慣れない口調にちょっと固くなりながらそう言ったアタシに、おばあちゃんはニコニコ笑ってうなずいた。


「あらあらまぁまぁ、ちょっと会わないうちに大きくなって。相変らず可愛いわね、ショウちゃん。もちろん歓迎よ。おばあちゃんたら最近目が悪くなってきちゃって、そのうちショウちゃんの可愛いお顔もハッキリ見えなくなっちゃうかもしれないんですって。とっても残念ね……でも、だからショウちゃんが一緒に暮らしてくれるならとっても嬉しい。そうそう、お父さんから連絡もらって、お夕飯、作っておいたのよ。カレーで良かったかしら?」


 ――そうだった。

 おばあちゃんは、いつもこんな感じだった。

 ちょっと浮世離れしていて、いつまでも女の子みたいで。

 アタシが女の子の格好をしていることも、突然押しかけたことも、まったく気にしてないようだった。


「うん、おばあちゃん、これからよろしく」


 ほんの少しだけ、ジワッと目頭が熱くなった。

 当たり前に、いつも通りに、私に……アタシに話しかけてくれる。それが、こんなにも有り難いことだったなんて。 

 おばあちゃん以外、知り合いは誰もいないこの場所で、私はアタシになって生きることにした。

 可愛い服を着て、オシャレして、髪を伸ばして、ファッション誌やメイク雑誌や少女漫画も買いあさって。料理やお菓子作りも再開した。母さんが教えてくれた記憶をたどって、母さんが作れた物はじきに一人でも作れるようになった。

 アタシが何を作っても、おばあちゃんは美味しい美味しいと褒めて食べてくれた。

 誰も、アタシが水上尚太郎だなんて知らない。

 父の息子だということを知らない。

 ここにいるのは男でも女でもない、ただのショウちゃんだ。


「……そうだったの、いろいろ大変だったわねぇ。頑張ったのね、ショウちゃん」


 おばあちゃんの家で暮らし始めてしばらくして、アタシは中学の制服をめぐるアレコレから、父の事件、母さんが暴れたこと、自分で自分が分からなくなったことまで、ポツポツとおばあちゃんに話してしまっていた。

 自分の考えを押しつけることもなく、ただ『頑張ったね』と言ってくれるおばあちゃんが本当はもうとっくに大好きだったけれど、まだこの頃のアタシは不安定で、反抗期が入っていて、素直になれず、心がささくれていた。


「ああ、そうだわ! 次のお話はショウちゃんを主人公に書いてみようかしら。ショウちゃんていう可愛くて強い女の子が、異世界を大冒険するお話よ」


 おばあちゃんは、ポンと手を打ってニコニコと笑った。

 おばあちゃんの仕事は、小説家だ。といっても、書いた話が全部本になるわけじゃなくて、ネットにアップして人気が出ると本になるらしい。

 おばあちゃんは昔書いた本がそれなりに売れたので、今は書きたい話を無理せず少しずつ書いているそうだ。

 小さい子なら誰でも憧れる、自分が主人公の自分のための物語。

 アタシが幼稚園生とか小学校低学年とかだったら、ワクワクして大喜びした提案なんだろうけど、あいにくとアタシはもう中学生で、反抗期まっさかりで、純粋なココロをどこかに落っことして来ていた。


「えー? 女の子になって冒険するなんてつまんないよ、おばあちゃん古いなぁ。そうだなぁ、アタシを小説に出してくれるなら、こんな感じの悪役がいいな。すっごい悪い奴。それもね、誰か一人の復讐のために、国とか世界とか滅ぼして、最後は自分も死んじゃう系のラスボス」


「ええっ!? なんで、どうしてそんなこと言うのショウちゃん? 死んじゃうのは痛いのよ。可愛いショウちゃんが冒険するお話じゃダメなの?」


 アタシはゴロゴロと畳の上をおばあちゃんのところまで転がっていって、ちょうど読んでいた漫画の絵を開いて見せた。黒づくめに長髪美形の悪役はその時のアタシの推しだった。


「イイ子ちゃんな主人公より悪役のほうがカッコイイじゃん。アタシをモデルにするなら、女装が似合って、女言葉でしゃべって? でもショウちゃんじゃイマイチ悪そうじゃないよねぇ。悪……悪魔……デビル……ディアブロ? ああ、そうだ」


 アタシは畳の上に出しっぱなしになっていた虫除けを手にとって、成分表示を見た。


「ディート。ディートってなんか悪そう。蚊も刺せないくらいだし」


「……本当に悪役がいいの? おばあちゃん、オススメしないんだけど。そんな悪役が出てくるお話があったかしら? ちょっと待ってね……ああ、一つ思い出したわ。そうねぇ、ディートじゃなくて、ディートハルトとかどうかしら」


「いいね、カッコイイ! ディートハルト! ラスボスのディートハルトだ! 約束だからねおばあちゃん、かっこよくて超絶人気の悪役に書いてね!」


「もう、ショウちゃんたら」


 しょうがないなぁ、という風に笑って……アタシはてっきり口先だけのことかと思っていたのに、おばあちゃんは本当の本当にディートハルトをラスボスにした話を書き始めてくれた。

 途中からおばあちゃんは眼鏡をかけていてもパソコンを打つのが難しくなって、バイトがてら、アタシがおばあちゃんの口述筆記を頼まれた。

 小説投稿サイトに投稿して、ランキングの常連になると、読んでくれた読者さん達からコメントをもらうようになった。ディートハルトかっこいい、と言われるたびにドキドキして、アンチのコメントにはイライラした。

 百話を越えたらへんで、おばあちゃんの昔なじみの編集さんから連絡があって、おばあちゃんが書いた悪役ディートハルトがラスボスの話――『アリスフォード戦記』は本になることが決まった。 



◇◇◇

牛小話

私が搾乳担当の牛が、急に立ちが悪くなった。

(我が家は繋ぎ飼い、成牛33頭の小規模酪農家)

乳牛は体重が600キロ~あるので、自力で立てなくなった場合は、ブロックチェーンなどで吊って半日ごとに寝返りを打たせないと、下敷きになっているほうの足がしびれ、永久に立てなくなってしまう。

立てなくなった牛は、廃用。


牛が立てなくなる原因として考えられるのは、急性乳房炎(おっぱいの病気)や乳熱(産後になる。通称「腰抜け」)だけれど、それとは違う。どちらかというと爪か足が痛いようで、立てるは立てるけれど変な格好をして立ち、搾乳中も支えていないと今にも倒れてしまいそう。

繋ぎ牛舎の搾乳は、半ば牛の腹の下に入って行うため、倒れてこられたらこっちが死ぬ。良くて複雑骨折。


削蹄師さんに診てもらうも、爪に異常なし。

関節にハレなし。

もちろん乳房炎なし。発熱なし。食欲はある。なぞ。


獣医の相方いわく、神経系にダメージを負ったのではないか、獣医にも治療のしようがない、と。

母いわく、気の荒い若い牛が隣にいたので、反対側の壁に叩き付けられるように押しつけられることが多く、それが原因なんじゃないかと。


とりあえず、一頭だけにして広々くつろいでもらい、様子をみることに。

……様子を見続けて、現在一ヶ月経過。

良くならないけど悪くもならない。案外このまま長生きしたりして?とか思い出した今日この頃。



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