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67話 B級ダンジョン 再び


 朝が来た。


 昨日は皆でC級ダンジョンをクリアし、リン、ミレア、シャンテの3人もB級ダンジョンに入る資格を得たのだった。


 しかも、またもや迷宮主のイレギュラーに遭遇し、キングキャットを倒すことが出来た。皆のレベルも一気に上がり、貴重な特別ボーナスのSPも皆それぞれ得られたようで、素晴らしい成果となった。


 キングキャットが落としたアイテムは、皆の意見で俺が回収し管理することになった。


 早速アイテムを鑑定する。


~~~鑑定~~~


猫王(キングキャット)の毛皮:特大(素材)

・非常に有能な毛皮

・服・マント、皮鎧など様々な素材となる


‥‥‥‥‥‥‥‥


黄金の爪(レア武器)

・キングキャットの力が込められた爪

・攻撃力(AR)10

・装備時、体力+5、筋力+10、敏捷+5

・猫爪Lv+1

・攻撃時、麻痺効果(中)


‥‥‥‥‥‥‥‥


猫王(キングキャット)の勲章(ユニークアクセサリー:ブローチ)

・装備時、すべての能力値+20

・付与スキル 幸運上昇Lv2

迷宮主(ボスモンスター)と戦う場合に全能力値+10%


~~~~~~~~ 


「おおお!! 素晴らしい!」


 さすがイレギュラー迷宮主のドロップアイテムだ。


 ユニークアイテムの「猫王(キングキャット)の勲章」は、以前俺がキングラビットで得た物と同じような能力が付いている。

 破格の能力値上昇のあるブローチだ。これは、状況によってパーティーメンバーで共有して使おうと思う。とりあえず、リンに装備させておこうかな。


 レア武器の黄金の爪も素晴らしい。これはモフにぴったりの爪だ。モフに装備してもらおう。今まで装備していた「白猫の爪」の完全に上位互換の爪だ。

――――――

白猫の爪(レア武器:爪)

・攻撃力(AR)6

・装備時、筋力+5

・攻撃時、麻痺効果(小)

――――――



 さて、久しぶりにステータスを見てみるか。


――――――――――――


トール 18歳

Lv 70

体力:70+72

魔力:70+60

筋力:70+70

敏捷:70+65

精神:70+60

幸運:70+45


SP:48


スキル:剣術Lv3、鑑定Lv3、夜目Lv3、感知Lv3、水魔法Lv3、風魔法Lv2、火魔法Lv2、土魔法Lv3、闇魔法Lv2、回復魔法Lv2、空間魔法Lv3、蹴術Lv2、操糸術Lv3、硬化Lv3、飛針術Lv3、レクイエム


ユニークスキル:女神のドロップLv7


特殊スキル:迷宮主(ボスモンスター)と戦う場合に全能力値+10%


【装備品】

 武器(右手):パラライズファング

 武器(左手):スコープルテイル

 防具(頭) :もふ猫のフード

 防具(全身):藍狼のマント

 防具(肩) :緑光のショルダーガード

 防具(体) :アルマテトラ

 防具(服) :シャンテの冒険服

 防具(腰) :シャンテの腰マント

 防具(足) :バトルブーツ

 アク(頭) :風のリボン

 アク(首) :キャッツアイ

 アク(胸) :兎王の勲章

 アク(腕) :銀熊の腕輪

 アク(腕) :土の腕輪

 アク(指) :黒炎の指輪

 アク(指) :コラプトゲンマ


――――――――――――


「うわ……。我ながら凄まじいことになってるな」


 レベルはついに70に達している。

 そして相変わらず装備品の効果も凄まじい。ほぼレベルの能力と同じくらいにブーストされている。そのおかげで実質的なレベルは130を優に超えてるようだ。

 やはり全能力+20の、兎王の勲章の効果が大きいな。


 SPは48もある。

 先日女神のドロップをレベル7にするためにSPを20使ったが、レベルアップと昨日のボーナスSPもいくらか入ってるおかげか、かなり余裕がある。

 そろそろ何かスキルレベルを上げてもいいが、8人パーティーも組んだし、B級ダンジョン攻略は余裕がありそうだ。

 どのスキルが今後必要になるか分からないので、まだ使用は保留にする。


 女神のドロップスキルのレベル8が気になるので、レベルの部分を触り確認しようとすると、前回のように、

≪Lv8に上げるには現在のレベルが足りません≫

≪必要レベルに達し次第お知らせします≫

 と、アナウンスされた。まあこれからレベルアップしていけばいいか。 



 次に、モフに新たに得た「黄金の爪」を装備させて、モフのステータスを見る。

 

――――――――――――


モフ (モフミィコマンド)

Lv 68

体力: 68+40

魔力: 88+20

筋力: 68+40

敏捷:136+20

精神: 68+20

幸運: 82


スキル:猫爪Lv4、精神向上Lv2、魔力強化Lv1、夜目Lv4、感知Lv4、土魔法Lv3、光魔法Lv4、空間魔法Lv4、冷気の(ブレス)、鈴の音


【装備品】

 武器(手) :黄金の爪

 武器(A首):白猫の鈴

 防具(A腕):銀熊の腕輪

 防具(A腕):土の腕輪


――――――――――――


「おお! モフも強くなってるな!」


 レベルは68になり、スキル上昇もしているようだ。以前猫爪のレベルが2だったと思うが1つ上がり、黄金の爪の効果もありレベル4になっている。

 そして精神向上も1つ上がり2になっていた。そして新たに、「魔力強化Lv1」を習得していた。モフの得意な光魔法の威力が上がりそうだ。

 

 従魔なので装備可能な部位に限りがあるので、皆のようにはいかないが、能力値のブーストもまずまずだ。しかし相変わらず敏捷値が凄いな。俺より高い。丸々と太っている割には、モフは素早いし身体操作力があるんだよな……。


 俺もモフもいい感じにステータスが上がり満足だ。


 さて、今日も朝からギルドに向かい、冒険者の皆に「祝福のドロップ」をかけるとしよう。

 その後はいつもの8人パーティーで、いよいよB級ダンジョン攻略を開始する予定だ。




 

 ギルドに着いたら、ギルド内は昨日より冒険者で溢れかえっていた。更に、クランハウスの中にも待機している冒険者が大勢いた。

 エメルダさんとモカさんも、ふぅふぅ言いながら走り回っている。先日よりパワフルな動きだ。


 俺は、いつものように沢山のパーティーに「祝福のドロップ」をかけて、彼らを見送る。


 しばらくすると、エミリーたち一行がギルドにやって来たので、いつもの8人メンバーで連れだってB級ダンジョンに行く。


 B級ダンジョン前には、冒険者たちがダンジョンから持ってくる資源を一時保管するための集積所が作られてある。


 すでに早々にダンジョンに入った冒険者たちが、ダンジョンの入り口と集積所の間を往復し、ドロップアイテムを置いていっている。特大のスライムゼリーやオーク肉などが積み重なって見える。

 集積所には商業ギルドの馬車が待機していた。


 

 さて、俺たちもB級ダンジョンに入るとするか。

 

 ダンジョンの入り口の右側手前に、ボス部屋の時と同じような水晶の乗った台座がある。

 リンとミレアとシャンテは、その水晶に触れて少し魔力をつぎ込む。これでB級ダンジョンに入れることになる。


 昨日のキングキャット戦で皆もかなりレベルが上がったと思われるので、基本的には上層階は素通りしていこうと思う。


 2階層に入り、幾つかのパーティーが狩りをしているのが見える。次から次へとオークを倒し、オーク肉などをドロップさせている。


「おう! トールじゃねえか! すげえな、トールのかけてくれたドロップ魔法は!」

「ありえねぇくらい、アイテムが落ちるな! 気分がいいぜ!」

「これ、少しは自分たち用に、貰っていってもいいか?」


「おー。みんな、お疲れさん。少しくらいはいいんじゃないかー」


 俺は行き会うパーティーに声をかける。


 俺はふといたずら心を起こした。よし、せっかくだしオークのユニークアイテム「エロリィナイト(夜の悦び)」を1つ欲しいな。

 俺は数匹オークを倒し、その禁断の魔薬(エロリィナイト)を1つ入手する。やはり気になるのだ。1つくらいは自分でも持っておいてもいいだろう。ぐふふ。


「トール殿、それはなんだろうか?」

「んん~っ、なにか怪しい感じがするアイテムじゃのぅ~」


 アリシアさんとイナリが聞いてくる。さすがイナリ、勘が鋭い。俺は勘のいい女は別に嫌いではない。


「あー、いえ大した物ではないですよー。気にしないでくださいー」


 リンが俺の隣でボソっと呟く。


「お兄ちゃんの変態……」


 こういうときのリンはなかなかに鋭い。さすが我が妹だ。


 

 どんどん下の階層へ進む。


 所々の階層で欲しいユニークアイテムがある階層は、魔物を狩りつつ幾つか手に入れながら進む。


 5階層では、イモーン(Lv37)を狩り、「黄金芋」をいくつか手に入れる。

 6階層では、リンゴール(Lv39)を狩り、「黄金林檎」をいくつか手に入れる。

 7階層では、クレイゴーレム(Lv40)を狩り、「土の腕輪」の予備を手に入れる。この腕輪は優秀だ。皆が装備している。

 

―――――――――― 

黄金芋(ユニーク食材)

・食べると、体力+15、筋力+15

・効果時間は6時間

・ちなみに非常に旨味がある

――――――――――  

黄金林檎(ユニーク食材)

・食べると最大魔力量の半分が瞬時に回復する

・ただし1日1回まで(クールタイム24時間)

・食べると、魔力+15(効果時間は6時間)

・ちなみに非常に美味 

――――――――――   

土の腕輪(ユニークアクセサリー:腕)

・装備時、体力+10、筋力+10、魔力+10

・付与スキル 土魔法Lv3

――――――――――   



 しばらく昼の食事休憩を取った後、更に下層へ向かう。


 行き会う冒険者たちに次々に声をかけられる。


「おっ! トールじゃねえか! ドロップが凄くてウハウハだぜ!」

「気持ちがいいほどアイテムが落ちるな! ドロップ魔法ありがとな!」

「トールさん! これ凄いね! ありがとね!」


 ドロップの多さに驚き喜びながら魔物を狩っている。



 8階層に達する。この階層ではキラースパイダー(Lv42)が出る。ユニーク短剣の「パラライズファング」の予備を1本得るかたわらで、シャンテがレアアイテムの黄蜘蛛の糸に興奮する。

 9階層では、フレイムタイガー(Lv44)を狩り、ユニーク剣の「フレイムソード」の予備を1本だけ回収する。この剣はすでにリンが持っている。能力上昇が良くバランスの良い優秀な剣だ。

 10階層では、風の弓士(Lv46)を狩り、ユニーク弓の「ウェントスウィース」の予備を1本だけ回収する。この弓はエミリーとミレアが持っている。非常に優れた風の力が付与された弓だ。

 11階層では、剛の甲冑騎士(Lv50)を狩り、ユニーク鎧の「アルマトテラ」の予備をいくつか回収する。この鎧は非常に優れているので、すでに全員が装備している。これを着ていれば防御面はかなり安心感がある。

――――――――――   

アルマトテラ(ユニーク防具:体)

・防御力(DR)14

・装備時、体力+15、筋力+10

・体力自然回復(中)

・形状変化するため動きやすい

―――――――――― 


 まだまだ格下の魔物たちばかりで、こちらは8人のパーティーだ。ほぼ皆で一斉に瞬殺しながら速足で進軍する。   


 そしてついに12階層に到達した。12階層の転移陣を解放する。

 これで全員、ここまでの階を飛ばし一瞬で1階層と行き来出来るようになった。


「ふぅ~。トール、一気にここまで来たわね」

「トール! ちょっと疲れたけど、ミレア楽しかったよ!」

「B級ダンジョンの12階層に来れるなんて、トールさん、凄いですよぉ~!」

「お兄ちゃん。まさか1日でここまで来るなんて、びっくりだよ!」


 皆で転移陣に乗り1階層に飛ぶ。



 こうして、この日、皆で心地よい疲れに笑い合いながら、ダンジョンを後にしたのだった。


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