112話 ステータス確認 39階層へ
朝が来た。
昨日は38階層の階層主、グリフォンを倒した。
ドロップアイテムの詳細を確認する。
~~~鑑定~~~
グリフォンの羽(アクセサリー:頭)
・装備時、全能力値+12
・付与スキル:風魔法Lv4
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風の紋章(レアアクセサリー:胸)
・装備時、全能力値+30
・風の威力+15%
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魔杖グリフォン(ユニーク武器:杖)
・攻撃力(AR)15
・装備時、全能力値+50
・風魔法Lv+2
・風の威力+30%
・付与スキル:風の鎧
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女神の魔杖グリフォン(ユニーク武器:杖)
(同上)
・空間ソケット《2》
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魔杖グリフォンの性能が凄まじい。
風魔法のレベルが2上がり、威力も3割増しだ。これを装備すると俺の風魔法のレベルは12になることになる。新しい風魔法の技が楽しみだ。
また、能力値上昇も素晴らしく、付与スキルに「風の鎧」がある。グリフォンのまとっていた風の鎧を思い出す。凄そうだ。
今回のアイテムは、ユニークとレアは、ミレアに渡した。ミレアはSPをユニークスキルを中心につぎ込んでいるので、風魔法のレベルはそこまで上げていないようだった。今回の装備で、ミレアの風魔法のレベルは少なくとも10に達するはずだ。風の威力向上もかなりのものになる。
これで今後、ミレアの風魔法に期待できるな。いい感じだ。
通常アイテムは、髪飾りのアクセサリー――グリフォンの羽だ。今まで皆が付けていた「風のリボン」の完全上位アイテムだ。
これは2つあるので、シャンテとリンに付けてもらうことにした。
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風のリボン(ユニークアクセサリー:頭)
・装備時、魔力+10
・付与スキル 風魔法Lv2
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風のリボンは、もともとC級ダンジョンの低階層のバタフルのユニークアイテムだった。たしか俺のレベルがまだ10~20くらいの頃に入手したものだったように思う。
あの時、このリボンを入手したときは嬉しかったな。そして、ミレアの10歳の誕生日にプレゼントしたんだったな……。なんだかあのころのことが懐かしく感じられる。
ちなみに前回入手したヒュドラの魔石と、今回入手したグリフォンの魔石も、高性能だった。
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・ヒュドラの魔石(全能力値+32、毒耐性向上)
・グリフォンの魔石(全能力値+35、風耐性向上)
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俺の女神装備の空間ソケットに、この2つの魔石が加わった。これで実質レベルは更に上がった。高レベル階層主の魔石はありがたいものだ。
さて、ここのところ強敵である階層主との戦いが続いている。皆のレベルもかなり上がったと思う。
俺は自分のステータスを確認してみる。
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トール 18歳
Lv 600
体力:600+580+60 →1240
魔力:600+720+60 →1380
筋力:600+565+60 →1225
敏捷:600+508+60 →1168
精神:600+585+60 →1245
幸運:700+590+70 →1360
SP:490
スキル:剣術Lv8、鑑定Lv5、夜目Lv3、感知Lv5、水魔法Lv4、風魔法Lv10、火魔法Lv4、土魔法Lv5、闇魔法Lv4、雷魔法Lv3、冷気魔法Lv4、回復魔法Lv4、空間魔法Lv6、蹴術Lv3、体術Lv4、操糸術Lv5、硬化Lv3、飛針術Lv4、魅了Lv3、グランレクイエム、石化毒のブレス、猛毒ブレス、回復の光
≪新規習得可能スキルがあります≫
ユニークスキル:女神のドロップLv9
特殊スキル:迷宮主と戦う場合に全能力値+10%
【装備品】
武器(右手):M《3》魔剣ラーフィン
武器(左手):M《2》アダマントシールド(or魔杖グリフォン)
防具(頭) :M《2》猫又のフード
防具(全身):M《2》ブルーフェンリルのマント
防具(肩) :M《2》黒光のSガード
防具(体) :M《2》ガーディアンヴェール
防具(服) :シャンテの冒険者服Ver2
防具(腰) :シャンテの腰マント
防具(足) :M《2》風のブーツ
アク(頭) :M《1》森林蝶のリボン(or三つ首の髪飾り)
アク(耳) :M《1》九首の耳飾り
アク(首) :M《1》ヴァイパーストーン
アク(胸) :兎王の勲章
アク(腕) :M《1》マッドボアの腕輪
アク(腕) :M《1》ミスリルゴーレムの腕輪
アク(足) :風の足輪
アク(指) :M《1》フロストリング
アク(指) :M《1》バルベリタリング
アク(指) :M《1》剛力の指輪
アク(指) :M《1》スマラカタル
アク(指) :M《1》暗黒の指輪
アク(指) :M《1》雷電の指輪
総空間ソケット数:26
・森林蝶の魔石(1)
・ラーフィンの魔石(1)
・ドラゴンゾンビの魔石(1)
・モルフェンの魔石(1)
・ケルベロスの魔石(1)
・ヒュドラの魔石(1)
・グリフォンの魔石(1)
・フロストホークの魔石(19)
(M:女神のユニーク装備。その後ろの数字は空間ソケット数を表す)
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おお! ついにレベルが600になっている。そして女神のユニーク装備と魔石効果などで実質的なレベルは軽く1200を超えているようだ。
随分と強くなったものだと思う。俺は満足する。
幸運値だけが700になっているが、これはダンジョンオアシスで妖精たちに貰った分が加算されているのだろう。
スキルについては、装備品変更により付与効果が無くなったスキルは、新たにSPを使って正式に取得した。「夜目」や「魅了」スキルがそれにあたる。
また、盾に持ち変えることで減った剣術スキルなどはSPを使用して補強した。盾に体術Lv+1効果がついているので、せっかくなので体術を新たに取得した。
SPは、レベルアップ分と、階層主戦でのボーナスSPもあり、かなりある。
女神のドロップスキルを9に上げるためにかなり使ったので、現在は490だ。
まだたくさん残されているが、今後必要な時に使用しようと思う。
ところで、パーティーメンバーのステータスはどんな感じなのだろうか。
リンが装備を付けたまま、俺の隣のソファで待機している。
とりあえず、リンのステータスのレベルと能力値だけ、鑑定で確認してみるか。概ね皆の実質的なレベルや能力値もそうリンと変わらないはずだ。
まあ、多少それぞれ各能力値に違いがあるだろうが。
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リン 15歳
Lv 600
体力:600+279+60 → 939
魔力:600+344+60 →1004
筋力:600+264+60 → 924
敏捷:600+207+60 → 867
精神:600+254+60 → 914
幸運:700+224+70 → 994
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おお! リンも基本レベルは俺と同じだ。装備効果とラーフィンの剣(パーティーレベル+10%)の効果で、実質レベルは900台に達している。
かなり強くなったな。頼もしいかぎりだ。
さて、今日は39階層にあるボス部屋へ挑むことになる。
昨日、グリフォンを倒した後に、ボス部屋の先に出来た扉をくぐると、以前と同じように魔物の出ない洞窟になっていた。そのまま進むと、またボス部屋の扉に行き当たったのだった。
皆が集まり次第、39階層のボス部屋の前に転移する。
「よし、皆! 気を引き締めていこう!」
「「「おう!!」」」
扉の横にある台座の水晶玉に魔力を少しそそぐ。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ――
扉が大きな音をたてて開く。
俺たちは息をのみながら扉をくぐる。
後ろで、再び大きな音とともに扉が閉まって行く。
真っ先に目についたのは、大きな湖だった。
ドーム型の巨大な広間の中央に、地底湖があった。
「にゃ!? 湖だにゃ?」
「広いのじゃー」
25階層のうなぎの魔物が泳いでいる地底湖より大きい。
その湖は、まるで海のように青く微かに波立っている。
やがて、その湖の中央の水面が徐々に渦を巻いてくる。
波が激しくなり、水中から巨大な霧が立ち込めてくる。
――そして、激しい波とともに、その霧は次第に、巨大な魔物の姿となって現れてきた。
「こ、これは――!」
「にゃっ! すごく大きいにゃ!!」
「強そうなのじゃー!」
「巨大な魚――いや、水蛇のような怪物か!?」
水面が更に激しく波立ち、巨大な体と頭がはっきりと見えて来た。
俺たちは驚愕する。巨大な水蛇!? いや、水竜か!?
天から声が聴こえてくる。
≪階層主、リヴァイアサンが現れました≫
≪リヴァイアサンのレベルは1300≫
――繰り返す天からの声
階層主――リヴァイアサン! レベル1300!
俺たちは呆然となる。
巨大な長い胴体が水中から飛び上がるように現れて来た。かなり大きい。
巨大な竜の頭に長い胴体。大きく開いた口に鋭い牙。胴体は青く、硬そうな鱗がびっしりと生えている。鋭い翼のようなものも見える。
深い青色の目は爛々と輝いている。
巨大な水蛇のような竜のような不気味な姿――。
圧倒的なオーラを放っている。
―――鑑定―――
リヴァイアサン Lv1300
・海竜
・強烈な水の攻撃をしてくる
・高レベルの水魔法も使用してくる
・全般的に能力値が高い。
・強力な牙や尻尾の攻撃にも注意
――――――――
GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA――!!
大きく開いた口から、凄まじい声を上げるリヴァイアサン。
俺たちは震撼する。