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宿題はあとまわし  作者: たね
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今日から楽しい教育実習が始まる。

藤田健人は楽しみで仕方なかった。実習先は大学の近くの公立高校を選んだ。

健人の大学にはこの高校の卒業生が多くいるので高校の雰囲気や噂をよく耳にする。


自由、自主、実行。

勉学も部活も盛んで生徒たちが元気な高校だ。


学校教師を目指す健人は

大学ではとても真面目な努力家だ。

興味を持ったことにはとことん努力する、それを信条としている。

趣味のコンピューターも玄人はだしでやろうと思えばハッカーでも簡単に出来る。

写真も好きでカメラ小僧歴は十年以上だ。

学校の先生は子供のころからの夢で

教卓に立って授業をすることがとても好きなのだ。

何も知らない子供たちに新しいことを教えてあげるのはとても気持ちがいい。


逆に自分を馬鹿にするやつらは大嫌いだ。

そういうやつにはきちんと誰がえらいのかを教える必要がある。


大学では生意気な奴らがときどきいる。

学食で俺の順番を無視したむさ苦しい集団。

騒がしくて偉そうで自分が世界の中心だと思っている連中。


あいつらには恥ずかしい目を見せてやった。

それはとても簡単だった。そしてだれも俺を疑わなかった。

当然だ、俺とあいつらには何の接点もない。恨みもない。

ただ、あいつらは生意気だった。世間の汚点だった。

だから罰を受けたんだ。

自分は罰を下す側の人間なんだと確信が持てた。


そしてちょっとしたいたずらもやってみた。

俺は能力があるのだからそれをちょっとだけ自分の趣味に使ってみた。

俺だって年頃の健康な男だ。女性の体を見てみたいって思ってもおかしくない。

それが、またあり得ないくらい成功するのだから怖くなる。

やはり俺は何をやっても上手くいってしまうのだ。

この結果には本当に満足をした。


次は何ができるだろうか?

僕にできないことはない。

やりたいと思えば努力さえすれば出来るんだ。

どこかで罰の必要な奴を探そうか?


でも、今回の学校の子供たちにそんな子たちはいない。

きっと、キラキラした目で僕の授業を聞いてくれるんだ。

そんな子供たちは大事に大事に育てなくちゃいけない。

子供たちとの楽しい授業が本当に楽しみだ。

僕は教師になってみんなにいいことを教えてあげるんだ。


藤田健人は期待を胸にバスを降りた。


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