アイデアルダイアモンド 02
始まりが分からなかった、
まるで、 いつから始まったのだろうか
元々 俺は誰だったのか?
自分という存在が曖昧になる、
俺は だれだ、
鉄の塊はそう考えた、
鋼の塊と言うべきか、
俺は今 何をしている?
考えても 身体が今 どうなっているのか 分からなかった
イア 学校へ
幼い頃から 瞳の色が赤色だった
その事によって 周りから よく見られたりした
容姿が綺麗だと それだけで 周りから
見られる、 自分のことを 好きな人が
沢山いることに対して
吐き気がする 自分はこの空間から逃げられない
この教室から この学校から 逃げられない
ある時、 1人の青年がいた、
磁石のような青年だった、
彼は イアちゃんのことが好きで、
ずっと考えていた、 まるで、
自分が 好きになりすぎて 相手も俺の事を
好きになっていると錯覚するような
感じだ
ずっと前に 告白した
好きです…
だけど、断られた、
だから、
また、
告白するんだ、
好きです、
そうやって、 何度も 告白していくが
無理です、 あなたのことが好きじゃない、
は????
こんなに … こんなに思っているのに…
コンナニィィィイィァァァァア!!!!!!!!!
思いだけで Irregularは 手に入らない
だけど、 この時 確かに
磁場をコントロールする力を 彼は持っていた、
彼は イアちゃんを 引き寄せ
身体を触る
ハァァァ ハァァァ
ドォォォァァァァァァァァォン!!!!!!
倉庫裏から イアを抱きしめていたが
その隣で 激しい衝撃音がする
は…? 一瞬 イアを 離す
ドォォォァァァァァァァァォン!!!!!!!!!
体育館裏の 建築物を
鉄の塊が破壊する
あ…
この前の…
え… なんで… 家の倉庫にしまったのに
鉄の塊は 手を見ている…
自分の手を…
なぁ 実はお前 元々 人になれたんだぜ?
覚えているか? 何百万年前のことを
アイデアルに なれるんだぜ?
自分とは違う自分が 俺に大して話しかける
今 目の前に女がいる 守れ
守れ!!!! アイデアル…!!!!!
拳をにぎりしめる
昨日 身体を 鉄の塊を 引っ張られる 感覚を覚えている
まるで、 眠っているのに 起きているようだった
自分の身体を作るために 建築倉庫を探し回り
鉄骨を 吸収しすぎたよ、
その時、 鉄を溶かしながら 分かった、
アイデアル Irregular アイデアルは
理想の肉体を創り出す 能力
きっと 鉄を 人のタンパク質に 変化できるだろう
骨 肉 血 作りだせるはずだ
はぁ はぁ はぁ はぁ
助けて… オレノセナカニカクレテイル
なんで… イアちゃん… おれのものに
何で!! 俺が敵みたいじゃないか…!!!!
手を前に近づけ イアを引き寄せる
その瞬間 鉄の塊が 全速力で
磁性を操る 少年に 襲いかかる
グバ
0距離だ
そうか 鉄は 磁石に引き寄せられる
少年は倒れている
ふふ ふふふふ
私を 助けてくれたの??
彼女が 鉄の塊の 手のようなものに 触れる
その瞬間 電撃が走る
7歳の頃 私は 異端だった
人と違う考え方 人と違う 生き方を望んだ
周りに友達がいなくて いつも 皆に嫌われていた
よく、 湖にいたんだ
その時 鉄の塊を 拾った気がする
君 なの…?
ねぇ!!!! こんなに、
生きるのがわからなくて、 無駄に沢山ある時間を
過ごして 17歳まで 周りに流されて
生きてきた そんな私を 助けてくれたの?
ずっと 反応がない
鉄の塊をずっと 手に持ってた
ある日突然 その鉄の塊を 地面に落とした
その鉄の塊が 私を くれたことに対して 嬉しくなった
今 彼女が話しているよ、
1億年前に 鉄の塊として 君は構成された、
まだ覚えていないことの方が多いが
それでも、君には 2つの力がある、
Irregular これは願いの力
これから 起きる困難 苦痛 苦しみ
これらは 運命として 彼女に降かかる
きっと 守れるように 頑張ろうな
なぁ、 1億年前って
一人の女を守るためだけに 1億年も
俺は 生きているのか?
さあな、 そんなこと分からなくていい、
だって、 今君に必要なのは
今を生きるために 自分を構成することだから
鉄の塊でしかない君は 何も構成出来ない、
だから、 自分で 1から作り上げるんだ、
それをするだけの力は 君にある、
今、 話しかけている 俺が 作り上げた力なんだから、
そう、 声が聞こえてきて、 ゆっくりと、 意識を途切れさせた、 まるで、 最初から 一緒にいるような
俺が俺に話しかけているような
感覚だった
この先訪れる 困難 の数々を 俺は
金属を構築しながら 人が文明を作るように
金属を摂取して 俺は 人になるように
金属を合金して 女を守るように
長い 長い 戦いが これから始まるのだと感じた
今はまだ、 感覚しかない、
声も 何も聞こえない、
誰かを助ける力すらない
だけど、 超えて行けるさ
温めてきた時間と 生への渇望と
生きたいという願いがある限り
俺はきっと これから先
彼女と一緒に
物語の先へ すすみだすことが出来る