2/2
悪い貴族
その晩、東の森にてとある軍勢が野営していた。
「本当によろしかったのですか。勝手に軍を進めるなんて。」
と年配の男が聞いてくる。
「かまわないね。この国はもう詰みかけてるんだ。抜け駆けして先に攻めようとしても問題ないだろう。」
と唇を吊り上げて不気味に笑う男。
「このロードベルの大貴族たる私のやっていることは正しいのだよ。お前たちは私に従っていればいいだけなんだから。」
と言って高笑いを始める。眉を顰める部下。
その時地が揺れた。その揺れは数分続いただろうか。その貴族は地べたに転び回され、収まったあと寝そべったまま、くそったれめと悪態をつく。
「こんな国などさっさと滅ぼしてやる。狙いは明日のユーステア学園の野外実習だ。子女達を人質にとってウハウハだ。ひゃはひゃひゃ。」
周りの部下達は思った〝こいつ大丈夫なのか?〟と
立ち上がった貴族が「見ていろこのわたしハム・ハーベストの時代がやってくるのだ。はひゃひゃひゃ」
貴族の高笑いが暗い森に響き渡った。
設定が足りてない。