神社で肝試し
「その時、ボロボロになった女性は言ったんだ
……………道づれにしてやる!!!!!」
しーーーん
『お前それ、去年と同じネタじゃん!』
「あ、ばれた?」
ここは山の中の合宿施設
私達、華崎中学男女バスケ部部員は毎年、この合宿施設で合宿を行っている
そして今は、毎年恒例の怪談話の途中だ
「あ、そうだ!さっき外に出た時、森の中に鳥居が見えたんだ。鳥居があるなら神社もあるはず。今から皆で肝試し行こうぜ!」
そう提案したのは男バス副部長の真木翔だ
『いいね!皆で行こう!!』
「はぁ?お前ら本気?11時以降は外出禁止だろ」
今否定したのは男バス部員の篠北時
「バレなきゃ大丈夫だって。もしかして、怖いのか?」
『あー!トキ、怖いんだ〜』
「そんな訳ないだろ!」
「じゃあ、来れるよね」
「ああ!行ってやる!……あ」
「ハハッ、引っかかったー!」
いつも通り、トキとマキが取っ組み合いを始める
それを見て、皆が笑っていると、
「お前たち、まだ起きていたのか。騒いでないでさっさと寝なさい!!」
そう言って、コーチは部屋を出て行った
「よし、肝試しに参加する奴は30分後、玄関前に集合だ!解散!」
マキがそう言うと、皆それぞれの部屋に戻った
〰〰〰30分後〰〰〰
「よし、思ってたより多く集まったな」
集まったのは5人
メンバーは私、マキ、トキ、月宮朔、三上晃
『サクが来たのは以外だったね』
「お前らだけで行かせたら、帰って来れなくなるからな」
「やっさしー」
「俺は?」
『お母さん』
「お母さんじゃねぇ!」
「静かに!ばれる前にさっさと行こう」
「おう。鳥居があったのはこっちだ」
そんなこんなで、私達は神社へと向かった
〰〰〰15分後〰〰〰
「おいおい、本当にあるんだろうな。その鳥居」
「おかしいな、ここらへんにあったはずなんだけど……」
「……あ。あれじゃないか?」
トキが指を指しながら言う
そこには朱色の鳥居と小さな神社があった
「そうそう!俺が見たのはあれだよ」
『早く行こう!』
そう言って走り出した
「いきなり走るなよ!」
『ごめんごめん』
「まぁいいけど……ところで、ここで何するんだ?」
「あ……決めてない」
「はぁ……」
「何もする事ないならもう帰るぞ」
「そうだね………うわっ!?」
合宿施設に帰ろうと1歩踏み出した時、当然地面がひかりだした
「な、何だこれ!?」
光は円の様になっていて、私以外の4人と私の左足の周りを囲う様に光っている
左足を引き抜こうとしたが、その前に気づいてしまった
この円の正体は………魔法陣!!
「おい!、アカネッ」
私はサクが言い終わる前に右足を円の中に突っ込んだ
その瞬間、円は更に光を増し、私達は目を閉じた