なずなとなな
私はなずな、10歳。異世界転移した。森だった。森にポツンと1人。でもひとりじゃない。私にはもう1人の私がいる。『大丈夫?なずな。急に変なところに来ちゃったね。』「大丈夫だよ。ななちゃん!私にはななちゃんさえいればいいんだから。」もうひとりの私っていうのは、私の二重人格のななちゃん。ななちゃんとはなんでか、心の中で話せるんだ。ななちゃんが生まれたのはね、私が強い私を望んだからなんだ。私ね、小さい頃からおとうさんにぎゃくたい?を受けてたんだ。もう無理だなって思った時、ななちゃんが生まれたんだ。そしたらね、ななちゃんおとうさん殺してくれたんだ。優しいよね?もう私ぎゃくたいされなくていいんだよ。でもね、なんでか知らない大人が家に入ってきて、私をしせつ?にいれたんだ。それからもね、じごくだったんだ。こうしちゃいけない、ああしちゃいけないって何回も何回も言われた。なんでだろうね、おとうさんは全部やってたんだよ?なんで私やっちゃいけないの?そしたらね、ななちゃんがぜーんぶ壊してくれた。それでね気づいたらここにいたの。どこだろう?「ねぇ、ななちゃん。ここどこだろうね?これがもりってものなの?」『そうだよ、なずな。少しすすんでみようか。体借りるね?』ななちゃんが私の体を動かしてくれる。「ありがとう。ななちゃん!ななちゃんさえいれば、どこだって平気だよ?」『ダメだよなずな。風邪ひいちゃったら、なずなの体じゃ持たないかもなんだから。』「はぁーい」森の中をずっとずっと歩いた。日が落ちるまで歩き続けた。「疲れたね、ななちゃん。少しここら辺で休まない?」『そうだね。ここならひらけてるし、なにが来ても私が倒してあげる。なんかここに来てからすごく力が湧いてくるんだ。』「ななちゃんも?私もだよ。今までずっとやられっぱだったけど、今ならなんでもできちゃいそうだよ。」私は、座れるくらいの石に座った。そしたら、急にどーんって音がした。『なずな!絶対今出てきちゃダメだよ?』「うん、わかった。」目の前の気の間からね、なんか黒いくまさんが走ってきた。でかいなー、なんでこっちに来るんだろ。『なに?なずな襲おうとしてんの?そんなの私が許さないからね?』やっぱりななちゃんはかっこいいな。いつも私を助けてくれる。いつか、一緒に隣を歩けたらいいのにな。「危ない!」どっからか、声が聞こえた。そう思った途端、黒いくまさんが倒れちゃった。せっかく初めてくまさんを、実際に見たのに。「大丈夫かい?お嬢ちゃん」「だぁれ?おじさん」「おじさんっ。まだまだ若いんだけどな…こんな所で何しているんだい?」
「わかんない。気付いたらね、ここにいたの。」「捨て子か。別にこんなところに捨てなくてもいいじゃないか。ここは、魔獣の森だぞ。」「まじゅう?なにそれ?」「とりあえず、うちへ来なさい。そこは安全だから。」質問に答えてくれなかった。でも、とりあえずつかれちゃった。『なずな、この男について行こう。そこなら、ゆっくり休めるはずだ。』「うん。」




