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テストの後に呼び出しってちょっとやだ


 さあ始まりました中間テスト。

セトちゃんには俺が答えに詰まっても絶対に脳内で答えを言って来ない様に言い含めた。

絶対バレないがカンニングは良くない。


《そんなつもりは毛頭ありません》


 と、返事はにべもなかったけど。


 そういうわけで今テストに臨んでいるんだけど……おかしいな、普通に解ける。

そりゃあちゃんと勉強したし、当然と言えば当然なんだけど……こんなもんだったっけ?


 こっちに戻ってきて最初のテストは酷いもんだった。

その時のトラウマでテストってものに必要以上に警戒してしまっていたのだろうか。

その上ここはエリート高だ。

当然テスト問題も難しくて然るべきだと思っていたけど……まあ難しいと言えば難しいけど、俺に解ける程度でしかないというのは解せない。


 じゃあ何で俺こんなに苦労してたんだ?

勉強してる時はどんなにやっても全く頭に入ってきてる気がしなかった。

でも、いざテストとなるとこうやってちゃんと答える事ができてる。


 ……できてる分には何の問題もないんだけど、もやもやするな。



『で、我の見解が聞きたいと……』


 テスト初日が終わりその晩。

俺はアッちゃんなら何か心当たりがあるんじゃないかと思って聞いてみた。


『ふむ、あまり適当なことを言うのも気が咎めるが……それでもいいか?』


『構わないよ、忌憚のない意見が聞きたい』


『恐らく、今までこの世界で生きてきたはずの玻琉綺と前の世界の玻琉綺との融合が終了したのではないかと思うがな』


 アッちゃんの見立てだと、融合が完了したとは言え俺には向こうでの記憶や、前の世界の記憶もちゃんとある。

普段この世界の常識とかにも未だに驚く事があるのは、俺の意識帯が別次元に存在している所為なのではと言う事だった。


 ここで学んだ事などは、実在の脳に記憶されているので必要に応じてそれらを思い出せるけど、通常時には別次元のアストラル脳みたいなとこが働いてるので、実在の脳は実質ただのデータバンクの様な役割になってしまっているのではないかと言うものだった。


 じゃあいくら勉強しようが実際にそれが記憶されているところと、実働している所が違うのだから、覚えていると言う事を自覚出来ないって状態になっているって事か。


 え、俺脳が二つあるの?それ生き物として正しい姿なの?甘いものは別腹とか言うレベじゃねえし。

なんだよアストラル脳って、おっかねえよ。

その脳はホントにちゃんと存在してるのかよ、急にフッと消えたりしないよな?


『そんなもの我にも分からんわ、あくまでそう推測されると言う我の見解だ』


 まあ、どうであれ一応の答えらしき説が出たのだから、その辺で納得しておくしかないか。

どうする事もできないし。


 待てよ?じゃあ俺がいつまで経っても魔導呪言語覚えないのって……。


 実は実在の脳の方にはもう記憶されてて、それを俺が自覚してないから魔法も使えないってお思い込んでるだけって事じゃないのか?


 これはちょっと試してみたいな。

ちょっと今から近場の霊洞行ってみるか……いや、テスト期間中は霊洞探索原則禁止って規則があったな。

テスト終わるまでは我慢するか。



「ハルー!どうだ試験の出来は」


 三日間の試験が終わり、みんな解放感に浸っている中タツが問いかけてくる。

ふふふ、愚問だなタツよ。今まで勉強した事が、実はちゃんと身になっていた俺に死角はない。


「……まあまあだな、平均点取れれば御の字じゃないかな」


 だがまだ安心できない。アッちゃんはああ言ったけど、実際問題としてちゃんとした実感がない身としては結果が出るまでは調子に乗りわけにはいかない。

ここは謙虚な対応が吉だろう。


「平均かー、一体ここ平均いくつぐらいになるんだろうな?やっぱ結構難しかったし60点台くらいで勘弁してほしいぜ」


 そうだな、エリート高とは言え何も日本の秀才連中が集まって来ているわけじゃない。

それなりの学力と、探索者としての資質を兼ね備えたって意味でのエリートだ。

全員が勉強超得意!ってわけじゃないもんな、そのくらいの平均点ってのは現実的かも。


「うっし!じゃあ打ち上げにカラオケでも行こうぜ、ちょっと発散しねえとな」


 カラオケか、この間それで自爆したばかりだからな…… でもタツとならいいか。


「お、いいじゃん!行こうぜ」


「ちょうど大声出したかったんだ!」


 なんか集まって来た……みんな溜まってんのかなあ。

まずいな、これじゃあ俺の歌の微妙さが広まってしまう。


「おお、じゃあみんなで行こうぜ!なあハル!」


「そうだな、たまにはこう言うのもいいな」


 俺は一体何を言ってるんだ?何がたまには良いんだよ……ち、俺の弱点がクラスのみんなにバレてしまうのか。

ま、今日は霊洞探索やめとくか。



 “テストの結果は昇降口のホールに張り出しておく”

と言う長良先生の無慈悲な宣告通り、次の日にはもう張り出されていた。仕事が早い。


 おお、俺は12位か、凄え……頑張ったな俺。

学年で1000人とかいたよな、そこでこの順位はかなり予想外だ。

一応順位は上位100名までが張り出されていた、流石に全順位発表は人道に反するよな。


「今回のテストは概ね優秀な者が多かった」


 おお、そんな中であの順位を取ったのか、やるな俺。

先生のそんな一言で俺のテンションも爆上がりだ。


「今年の一年は優秀な様で私も嬉しい、来週末には体育祭もあるからな、そこでも頑張ってもらいたい」


 そう言えば体育祭って総代の仕事がなんかあったよな、詳しくは聞いてないけど裏方作業なら嫌いじゃないし、実行委員会みたいな事なら中学でもやった事ある。


「藤堂、君は放課後に会議室に来る様に」


「……はい、あの……俺一人でしょうか。」


 そう言えば実行委員って決めたっけ?俺が休んでる間に決めたのかな。


「ああ、体育祭の事じゃないぞ、ちょっと話が聞きたい……GW中の事とかな」


 げ、何か怒られる様な事……したかな?

まれなが一緒だったから犯罪には手を染めなかったし、アイテムボックス云々も黙っててくれてるよな。


「はあ、分かりました」


 まいったな、説明するにもヒナの事とか、ガミの従魔の事とか勝手に言っちゃっても良いもんだろうか?後でちょっとガミに聞いてみるか。


ちょっと展開の持っていき方に迷いがあります。

もう少しグダる可能性が出て来ました。

みなさん、諦めずにどうかお付き合いください。


今回も読んで頂きありがとうありがとうございます。

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