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やっぱり我が家が一番?


  “ピンポーン”


 オートロックのチャイムの音が響く。

結局あの後母さんに電話して、これから帰る旨を伝え、布団の準備をしてもらった。

布団はともかく寝る場所どうすんだ?まあリビングしかないけど。


 兄じゃああおかえりいいとか言う瑚琥那ここなの声をバックに母さんが“はいはーい”とオートロックのドアを開けてくれる。


「兄者って呼ばせてるんだ……元気な妹さんね」


 く、恥ずかしい。ココよ、いい加減お兄ちゃんとかにしてくれ。

ジト目で見られちゃったじゃないか。


「呼ばせてなんかいない、いつの間にかそう呼び出したんだ」


「あーにーじゃードーン」


 玄関を開けるなりミサイルの様に飛び込んでくる物体……ココだ。

相変わらずの挨拶だな、ちょっと体重が増えたのか衝撃が増している。

あとなんかキャラ変わってない?


「ただいまココ、元気にしてた様だな。随分体重も増えたみたいだし」


「兄者ああ!!」


 げふう!?ココちゃんどうしたの?何故兄の腹にパンチを……この一ヶ月で一体何が?

は!新学年に上がって良からぬ連中と付き合いだしたのか?今の小3おっかない。


「こーらー!玄関先で何やってんの!お客さんの前で恥ずかしい」


 そうだ、まれな。

ふと振り向くと顔を覆い小刻みに震えるまれながいた。

く、しまった……なんかコイツにどんどん弱みを握られてる様な。


「そ、そうだね、紹介するよ。同じ学校の稲城さんだ、なんでも事件になった駅前霊洞を見物したいって言ってついてきた」


「初めまして稲城まれなです。玻琉綺君にはお世話になってます、あ、コレつまらない物ですが」


 さっき買った明日香良茶饅頭あすからちゃまんじゅうを差し出すまれな。


「あらあら、これは御丁寧にどうも。さあ疲れたでしょ、上がって上がって」


「えー!兄者彼女できたのー!」


 こらココ!滅多な事言うもんじゃありません!


「同級生だ、変な事言うんじゃない」


 まれなを廊下に促すと“変な事って何よ”と呟くのが聞こえた。

そんなまれなの肩を掴んだ。ビクリと肩をこわばらせるまれなを無視して一言。


「今見た事は内緒でお願いします」


 俺にも総代としてのイメージがある。

妹に殴られて母さんに怒られるなどと言う事をバラされるわけにはいかない。


「ぷっ……。」


 途端に吹き出すまれな……何だ、何かおかしい事言ったか?


「貴方家じゃこんななのね」


 こんなとは何だ、俺はずっとこうだろうが。


「学院でのスカしてる貴方よりよっぽど魅力的よ」


 えー、俺ってスカしてる?普通だろ。

しかしまあ、魅力的とまで言うならまあ、やぶさかじゃないなまあ。

……魅力的とか言わないで、俺のキャラまで狂っちゃうでしょ!


 今ウチには母さんとココだけだ。

さっき連絡したばかりなのでミツやキョウは出かけてていないらしい。

なんか後で怒られそうだな。


「まれなも今日は疲れただろ、ゆっくり休んでから明日駅前霊洞見物に行こうぜ」


「兄者、今なんて?」


 何ですかココさん、目が怖いですよ


「稲城さんの事名前で呼んだ!」


 あ、つい。


「やっぱり彼女だああ!」


 あのねココちゃん、そう言う短絡的な考えお兄ちゃん良くないと思うな。


「あらココちゃん、私がお兄ちゃんの恋人じゃイヤ?」


「むー、そうじゃないです……けど」


「あらまあ、ハルちゃんってばモテモテじゃないの、お母さん鼻が高いわ」


 モテてねーし、一人は身内じゃん!適当言うなよ母さん。


「ハルちゃ……ぷぷ」


 おおお、もうやだあ!


「でもねココちゃん、お兄ちゃん学校ではモテモテなのよ、いつも沢山の人に囲まれてるの」


 こらまれな!ココで遊ぶんじゃない、俺が囲まれてるのは勝負を挑まれてるだけだろが


「兄者モテてるんだ……ヨカッタネ!」


 何で半ギレなんだよ、いいじゃんお兄ちゃんモテても。

とまあ、心で突っ込むことしか出来ない。

妹達ならまだしも、他の女子が混ざったら会話になんて入れない。

俺のイジられはこの後ミツやキョウが帰って来てからさらに加速した。

父さん、早く帰ってきて。


「今日はパパ会社に泊まるそうよ」


 母さんの一言は俺を絶望させるのには十分だった。

何でだ父さん!俺を見捨てるのか!


「だから今日はハルちゃんとココちゃんはお母さんと一緒に寝ましょうね」

 

「何だそれ!ヤダよ俺……この年で母さんとなんて」


「……そ、そうよ、ね。ゴメンねハルちゃん……お母さんったら、うう」


 待って、そんなんで泣かないで母さん。ってかそれ絶対嘘泣きだよね?


「あー兄貴母ちゃん泣かした!」


 うるさいぞキョウ。人聞きが悪い。


「兄さん、今のは酷いと思う」


 ミツよ、俺そんな酷い事言ったか?年頃の息子としては当たり前だろ。

お前らだって父さんと寝るってなった時は殺す勢いで罵倒したじゃんか、ガチ泣きする父さんなんて見たくないんだよ。


「じゃあ、玻琉綺は私と寝る?」


 何を言うんだコイツは!シャレにならん。


「……母さん、一緒に寝よう。」


 何だこの羞恥プレイは、ホラまれな笑ってる。


「ちょっと銭湯行ってくる」


 戦略的撤退を選ぶ。どのみち女だらけの我が家で風呂になど入れない。

カナタとセナに電話しよっと。


 久しぶりに会ってもまるで昨日も会ったばかりの様に会話が弾む。楽しい。

やはり幼馴染はいいもんだ。

くだらない話から学校の事、ダラダラ話すが流石に時間が遅い。


「じゃーな、ハル!」 「今度はもっと早く電話頂戴ね」


「おー、今日はサンキューな!」


 カナタ、セナと別れ家に着く。

みんなもう風呂には入ったみたいだ……あのさあ、パジャマで俺の前に出るのはともかく、前はだけすぎじゃないですかねえまれなさん。


「何よ、えっち」


さっと前を隠すまれな。君わざとやってる?


「あんまり揶揄わないでよ、明日早く出るんだろ?もう寝ようぜ」


 俺とココが母さんと寝る事によって空いた部屋でまれなが寝る。


「あと、部屋あんまり漁んなよ」


 見られて困るものは無いはずだけど、やっぱ恥ずかしい。


「しないわよそんな事」


 べえっと舌を出すまれな。

君もちょっとキャラ変わってない?まあ人ん家に泊まるテンションってこんなんなるのかなあ。

一応男の家だし……まあ男女比1対5だけど、何なら俺の肩身の方が狭いまである。


「じゃあお休み、また明日ね」


「ああ、お休み」


 母さんとココと並んで寝る間際に気付いたけど、俺リビングで寝りゃよかったんじゃん!

もういいけど。

閑話みたいなものなので今日はもう一話投稿します。

家族友人が絡むと長くなりそうなのでこの辺で切ります。

今回も読んで頂きありがとうございます。

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