またバレちゃった。別にいいけど
後書きで人物紹介をしております。
一話使ってやるのはちょっと嫌なのでそうしました。
宜しければそちらもどうぞ。
うーん、言い訳も面倒だけど、アイテムボックスみたいな話になるのもおっかない。
見られちゃったからには開き直るしかないか。
「ああ、、コレは俺のアイテムボックスもどきの特性なんだ」
「特性って……どう言う事よ、魔導元素を取り込むなんて、そんなのもうアイテムボックスどころじゃないじゃない!」
魔導元素、魔物消滅時に発生する光る粒子をそう呼ぶらしい。
魔物と呼ばれる全てはこの元素によって構成されていると考えられているけど、どうにも研究しようがなく、ただ魔導元素とだけ呼ばれている。
ただ、霊洞産のアイテムや装備品もこの元素で構成されている可能性も高く、そう言った物品からの逆算的な研究が行われている最中だと授業で言ってた。
だからまれなもそう言った研究が大幅に進む可能性とか考えて驚いているのかもしれないけど、これってそう言う研究には使えないと思うんだよな。
要は、魔導元素と呼ばれているものは第一原質であって、この石板の素材そのものだ。
でもこれはアッちゃんとセトちゃんのこの世界における本体だから研究用に提出するわけにはいかないな。
「これもバレると何か不味い?」
「不味いって言うか、意味不明過ぎてちょっと先が読めないわ」
まあイミフだよな、多分普通に検出される物質じゃないからな。
「さっきのは見間違いじゃなかったのね、最初に倒したコボルドの時も玻琉綺のポケットに粒子が吸い込まれていく様に見えたから」
そういやそうだな、そん時オフにしてればまだ誤魔化せてたのか。
「ねえ、まさかその凄い装備って……」
お、この装備に目を付けるとはお目が高い。
まれなの言う通り、学院に渡さなかったボス素材やMPを注ぎ込んでたら結構凄い装備に仕上がった。
もっとも、MPは主に装備修復で使ったんだけど。
素材は全部課題霊洞で仕入れたものだった割に良いモノだった。
まあ結構強敵だったしな、学院霊洞も侮れない。
甲鱗の皮盾は尤麒の鱗を追加して殻麟の盾となり、土鰐の鱗鎧は獅坤の鬣を追加して燐光の鎧と言うものに生まれ変わり、星三になった。
タイガーファングも緋翼鸞の刃羽斬りを追加して虎牙斬りと言う剣になった……何と星四だ。
「そう、吸い取った魔導元素をアイテムボックス内で加工して作った装備だ。結構いい出来だろ」
俺はドヤ顔で言った。なんせアッちゃんセンスの逸品だからな。
「……それ、本気で、言ってるの?」
「まあな、これってそう言うもんだから」
俺はポケットを叩きながら、まれなの表情を見て少し不安になる。
調子に乗ってちょっと喋り過ぎたかもしれない。
ただのアイテムボックスって辺りで止めておくべきだったか?
「スキルじゃなくて……魔道具だったのね」
「どっちかと言うと神道具かな、ただの魔道具じゃないのは当然俺も分かってる」
「より一層不安になるわね、スキルならともかく魔道具じゃ欲しがる人も多いから知られたら大変な騒ぎになるわ。入手経路だって気になるし……約束だから誰にも言わないけど、もうそんな話じゃなく誰にも言えないわよこんなの」
誰にも言えないってなら願ったり叶ったりだ。
欲しがられても多分俺しか使えないし、そうじゃなくてもアッちゃん達を手放すわけない。
「貴方も迂闊な事しないでよね」
全くだ。なんか俺は戻って来てから迂闊な行動が多くなった気がする。
向こうにいた時はそんな人間にムカついたり呆れたりもしてたけど、俺もただの人間に戻ればこんなもんなんだな、反省だ。
「それと、まだなんか隠して無いでしょうね?玻琉綺は引き出しが多すぎるわ、隠すならちゃんと隠して頂戴、手に負えないわ」
「あんまり隠し事は得意じゃないんでね、一応気をつけるよ」
ホントに頼むわよ、などぶつぶつ言いながら魔石を拾いにいくまれな。
大分倒したので凄い数だ。
俺の分はセトちゃんが吸い取ってくれてるから、全部まれなのモノだけど見てるのも何なので手伝っておく。
その後下の階層に降りれそうな下り坂を見つけた。階段とかじゃないんだ。
数時間は経ってる様な気がするのでもう夕方かもしれない。
俺はまだあまり腹も減ってないけどまれなはどうかな。
「コレでも食いながら下に降りよう、出来れば早めに終わらせたい」
シリアルバーみたいな探索者食をまれなに手渡す。
この階層にはこれといった反応はセトちゃんからも得られなかったし、先に進んでもいいだろう。
「そうね、思ったより魔物の数が多いからあまり野営はしたくないわね」
「下手したら夜中になるかも知れないけど、どうする?一旦出て外で泊まってからまたここに来るか?」
ここまでの道のりは分かっているのだから、寄り道とかしなけりゃそんなに時間もかからないだろうからな。
「そうね、三階層まで行くんでしょう?休みはまだあるんだしそんなに慌ててないんだったら一旦戻るのもいいわね」
俺の渡した探索者食を食べながらまれなも言う。
ちなみにエクスプローラーイートを略してプロライトだ、商品名ではなく一般名称だ。
元々初日は移動で潰れる予定だった。
ヘリの、いや、まれなのおかげで初日から比良坂霊洞に入れたのだから、彼女が賛成してくれるならそうするかな。
「うわああああ!!」
「何今の悲鳴!」
何だ?誰か他にいたのか、最初にセトちゃんの探知で調べてからは一階層に注力してたから下の階層は見てなかった。
でも、その最初にも人の反応はなかったはず。
例のテントの中にでも入っていたのか?でもアレではセトちゃんからは逃れられないよな。
アレは魔物の魔力探知から逃れるモノだから、性質が違う。
「行くぞ、まれな!」
「ええ、そうね」
一旦帰ってる場合じゃないな、多分救助が必要な事態に陥ってるだろうから、暁天の角杯の出番だ。
薄暗い坂道を走って下りながら進む。
二階層と思しき広間に出たところで立ち止まる。
「ここには誰もいないな」
広間と言っても学院の実習室ほどもない広さだ。
そこから通路が六つほど伸びている。
俺の魔力探知は近づいて来る者は分かるけど、動かなかったり離れていくも者に関しては機能しない。
『セトちゃん、人の反応はある?』
《画面に表示します》
そう言うので石板を見ると黄色いポイントが浮かび上がった。
そこに行く通路を選んで走り出す。
「ちょっと玻琉綺!貴方場所が分かるの?」
「気配察知の魔法を使った、こっちだ」
「嘘つきなさい、いつ詠唱したのよ。それに気配察知はそう言う魔法じゃないわ』
「そうだっけ?とにかくこっちだ」
そういやあくまで周囲の気配を探るってだけで、どこに誰がいるか分かるって魔法じゃなかったっけ?
非常時とは言え迂闊だったか?でも急がないといけないから勘弁してくれ。
でも、いくら霊洞内で音が反響するとは言えこの距離でアレだけハッキリ叫び声が聞こえるってのも変な話だ。
「多分“助る者を呼ぶ”のスキルを使ったのね」
何で俺の疑問が分かったんだろう?
「貴方の顔を見れば大体分かるわよ」
“何で俺の疑問が分かったんだろう”って疑問に思った事すら分かるんかい、どんな顔だ。
って、そんな事より要救助者まであと数十メートル、なだらかなカーブのその先だ。
「どうしたんだ!」
声を上げた途端に絶句した。
「何だまだ誰かいたのか……学生か?」
長身痩躯の二十代前半と思われる男がそこに立っていた。
その足元には血溜まりの中に倒れている数人の男女……恐らくこの人らが叫び声の当人達だろう。
「貴方が、やったの?」
まれなは聞いている風だけど、確信もしているんだろうな。
コイツが殺人犯だと。
濃密な魔力の圧力。ナルにも勝るとも劣らないその溢れ出す魔力は、まるで質量でも持っているかの様だ。
コイツはヤバい。なんて場面に首を突っ込んだのか。
俺はともかくまれなもいるのに……仲間割れか?違うな、それにしては落ち着いた表情だ。
当たり前の事を当たり前にやったって感じだ。
「君らには関係のない事だ。学生が霊洞なんかに入るもんじゃ無い、ここで見た事は忘れて家に帰るんだな」
見逃そうと言うのか?目撃者の俺たちを。
つまり身バレしない自信がある……絶対にバレない隠れ家がある?
俺のなんちゃってプロファイリングに当てはまるな。
「稲城家次期当主として貴方を見逃す訳にはいきません、大人しく捕縛されるか手荒に緊縛されるか好きな方を選びなさい」
ですよねー。まれなだったらそう言うよね。
俺のアイテムボックスを見逃すのとは訳が違う。てか緊縛ってなんかエロい。
今日は焼小麦です。
人物が分からなくなってる方もいるかも知れないので、少々人物紹介を簡単にしてみます。
学院関係の紹介になるので、家族や中学時代の友人は割愛します。
藤堂 玻琉綺……言わずと知れた主人公。異世界で神様みたいな事をやって元の世界に帰ってきた。世界改変の主犯。 通称ハル
鳴瀬 才華……玻琉綺のクラスメイト。左隣の席。巨大な魔力を持っているが、魔力を再取込みする病気というか体質の為、玻琉綺はそれを治そうとしている。玻琉綺が恋心を抱いている一人。 通称ナル
詠坂 深優璃……玻琉綺のクラスメイト。右隣の席。剣士志望なのでタンクをやっている玻琉綺とチームを組んだ。料理が出来る。玻琉綺が恋心を抱いている一人。 通称ヨミ
登川 龍彦……玻琉綺のクラスメイト。詠坂と同じ理由で玻琉綺とチームを組んだ。玻琉綺としては一番の友人だと思っている。 通称タツ
剣ヶ峰 翔魔……玻琉綺のクラスメイト。幼い頃から自分だけ入れる霊洞で訓練をして来たが、玻琉綺をライバル視している。鬼狐のカエデ、剣娘のリカ、犬龍のホロを使役する魔物使いとしての才能があるが、本人は魔法剣士を目指している。 通称ガミ
稲城 まれな……玻琉綺の隣のクラス。華四魔神流稲城派の免許皆伝、稲城家次期当主。玻琉綺の弱みを握り探索に付き合う事を了承させたお嬢様。玻琉綺に言われて槍を好んで使う様になった。父親から貰った剣は仕舞ってある。お金持ち。 通称まれな
沙嶋 竜司……玻琉綺のクラスメイト。泡沫貴族家の三男で探索者として家の名を上げようと野望を抱く。玻琉綺と友人になりたいが、貴族のプライドで素直になれずついケンカ腰になってしまう。掃除ができる。 通称サジ
沙河楽 蓮治……玻琉綺のクラスメイト。沙嶋の分家でお供をしているがいい友人の関係。素直になれない沙嶋にいつも溜息を吐いている。語尾を伸ばす特徴がある。 通称は無い
羅豪 慧斗……多くのガラの悪い取り巻きを連れている上位貴族。取り巻きに反して本人のガラは悪く無い。 通称無し
兵藤院 将臣…… 学院の生徒総代。玻琉綺でも知ってる有名な上位貴族。祖先は玻琉綺と同じく藤原家。
静香原 桐花……学院の生徒副総代。上位貴族。
長良 月照……玻琉綺のクラスの担任
加納崎 勇吾……霊洞探索ギルドの支部長。鳴瀬の母の友人だが玻琉綺には鳴瀬を姪だと説明しているし、事実そうだと思い込んでいる。
学院長……加納崎の知人。生徒思いのいいおじさん。
とりあえずこんなとこで紹介を終わります。
今日も読んで下さってありがとうございます。
ブックマークしてくれた方にも感謝を申し上げます。
これからも応援よろしくお願いします。




