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合格させる気ないでしょ


『しっかしまあ、なんか凄いよな。あの角杯MP10とかだったじゃん?それでアレだけの効果だなんてさ』


『それだけ素材が良かったと言う事だ。と言うかあの石板自体の元となったハルキの力が凄いと言う事だ』


 俺の…… ねえ。世界を変えてなお、その余剰分だっけか?

確かに向こうで過ごした万年というのはそれだけの事なのかも知れないな。


『どうするのだ?お前の望む生活にその力が過剰だと言うならば、別に無理に使う事もない物であるぞ』


『うーん、悩ましいとこだよね。でも別に意図的に誰かを不幸にする使い方をしなければ良いんじゃないかな、とも思ってるよ』


『まあ、あらゆる結果の想定など、出来たとしてもそれでは何も行動が出来なくなるからな。何かをすれば良い事と悪い事が起こると言うのはハルキ自身が思い知っておった事だったな』


『そうそう、出来る事があるのにそれをやらないで後悔するのはもうゴメンだよ』


 などと呑気に話しているけど、今いる場所は霊洞だ。

アレからすぐに学校から呼び出しをくらい、ちょっとしたお説教の後、課題をこなせば許可を出しても良いと言われた。


 そもそもが優秀な探索者を育てる事が目的なのだから、死にさえしなければ多少の無茶は許容範囲らしいし、俺が何処まで成長出来るのかと期待もしているみたいだし、その阻害になる事はしないと言い切られた……学院長に。


 学院長が出て来たのにも驚きだけど、死ななきゃ何しても良い的なスタンスにはちょっとビックリした。何つー学院だ。


 その課題が魔導力場LV3の霊洞踏破五連発。

威徳霊征五条覇いとくれいせいごじょうは”と呼ばれる進級試験にも使われる試練の完全成功(生徒間ではカンセコと言われている)だ。

完全成功とは要は五つのLV3霊洞を五日間で一時退却なしで主討伐帰還を攻略とする。と言ったものだ。


 一時退却とは学院霊洞でのみ使える魔道具に、逃開道とうかいどうと言うのがあって、500mlペットボトルみたいな筒を砕くと霊洞入り口みたいな黒い球体が現れて出口になると言う転移アイテムだ。結構お高い。

いやダジャレかい、新幹線じゃないんだから。

ちなみに霊洞は入り口は黒い球体だけど出口は光ってるので分かりやすい。


 要は毎日初見クリア五連発を放課後にやりなさいという事。

厳し過ぎない?セトちゃんのマッピング使えば何とかなるかもだけど、授業では使わない事にしてるし、でもコレは授業じゃないしで葛藤したものの、成績に直結する課題ではないから使う事にする。

出来る事をやらないで後悔したくないからね。え、ズルいって?だから嫌われてるのさグスン。


『誰に言っとるのだ?』


 普通に思考にアッちゃんが混ざってくんのにも慣れたなあ。


『自分にツッコンでるんだよ、自戒ってヤツさ」


《データによるとそれは自虐では》


『何でもええやろ』


 セトちゃんもなんか普通に喋り出してるし……データ好きね。


 それはそうと、実は昨日今日と魔法の授業があった。

この世界では正確な詠唱が必要らしく、言語もよく分からない魔導呪言語とか言う謎発音の言葉なので、しばらく魔法使える気がしない。

無口キャラでいこうと思ってるのに言語の練習で無口になれない……コレはノーカンで。

鳴瀬さんはまだ休みなので挨拶は誰ともしてないから大丈夫。


『何が大丈夫なのかは分からんが……だから魔法ならセティネストに登録すれば一発呼び出しが可能だと……』


『ダメだよアッちゃん、ただでさえズルばっかなんだから勉強ぐらいちゃんとやらないと』


 勉強で頭抱えるのも一つの青春と言えよう。

そもそも学業は学生の本分だし、楽なチートに頼ってちゃいざって時困る。

ちゃんと自分の力にしていかなくちゃいけないよな。

だからセトちゃんに教えて貰うのはセーフだよね?


 ……もう一度言うが、今は霊洞の中にいる。魔物と戦闘中である。

と言うか囲まれている。


『ねえアッちゃん、なんか弱くない?』


『ふむ、LV3とはこういうモノなのではないか?』


『そうなのかなあ、コレならガミでもやれそうなんだけど』


 あの三体込みでだけど。


『ならば奴にも単独行動が許される実力があるという事だろう』


『そうなるよね、そりゃアイツも実力あるしな、勉強も出来そうだよなあ……ああやって対抗心剥き出しにしてくる奴に負けるのってなんかヤダ』


 この霊洞の魔物は爬虫類とか両生類系が多いな。なんかここのボスってドラゴンっぽいヤツ臭いな。


『サクッと踏破出来るぐらいじゃないとガミのライバルとして申し訳ないし、此処は一つ本気出してくか』


 セトちゃんに頼るまでもなく迷路になっているとか階層が複雑とかの霊洞ではなく分岐も数回で、道を間違えると行き止まりになっているから迷う事もない。

要はエンカウントが増えるってだけの脳筋ダンジョンだ。


 今の俺はデバイスによってモニターされている。

監督システムと言うものに登録すると生命力ヴァイタリティを先生の方でも確認できる様になり、危ないと判断されて時点で遠隔で逃開道を破壊され強制終了となる。


 意地を張って出口を使わなくても、課題は失敗なので意味はない。

なお実費である。ビース……此処での通貨代わりのポイントの単位だ……が足りなければ授業中などで仕入れた中から返済する義務を負わせられる。なお返すまで卒業出来ない。


 そんなわけで、どの程度の怪我で危ないと判断されるか分からないと言うのもあるから、無傷クリアを目指す。

避けるのには自信がある……この間の一角虎はちょっと強過ぎたのでしょうがない。


 巨大トカゲ、空飛ぶヘビ、消えるカエル、地中のワニ、ジャンピングカメなど多様な魔物が続々と……確かにコレは大変だ。

20体ぐらいに遭遇し全部倒した。タイガーファングさんのおかげだ。

チームを組むのも当然だな、ソロとかイカれてるわ。セトちゃん抜きでこれは無理。


 そのセトちゃんの自動吸収をオンにしているので全て無駄無く回収出来るのが凄すぎる。このレベルの魔物のドロップ率は5%ぐらいらしいし。

魔物は力場レベルが高いほど強いし、ドロップ率も上がる。最高でも15%らしいけど。


 霊洞……世界基準ではダンジョンだ、の力場レベルは6が最大で、人類的にもコレはギリギリ対抗出来るラインらしい、今は。

人類全体のレベルに合わせてダンジョンもレベルを上げると言う協調路線をとっているかの様だ。


 レベル3ダンジョンは魔物レベル的には初級〜中級の範囲らしいので基本的に高校生向きでは無い。実習霊洞の様に人工的なダンジョンで弱目の魔物が偶発的に現れるのを待つか、擬似訓練などでの擬似戦闘が学生の基本訓練だ。


 この威徳霊征五条覇も進級試験ではあるが、今回の様なカンセコが合格条件では無く、合格点が決められてそれを満たせば良いと言う試験だ。

つまり何が言いたいかと言うと、これクリアしたら卒業レベルじゃ無いの?と言う事で、入学しました、一週間経たずに卒業しました。ではまるで中退したみたいだなあ……なんて事を考えてました。


 何故なら、ボスの居る気配ビンビンの部屋に顔を突っ込んで覗いたら、そこに居た主はドラゴンだった。


《データ照会:フトアゴヒゲドラゴン 全長15m 全高4mの体軀 獰猛な性格で主に人肉を好む。ブレス等の発生器官は持たないがその爪と牙には猛毒があり擦り傷でも死に至る。皮膚は強靭だが髭の様な棘に覆われた顎の裏側の皮膚は薄く、討伐にはそこを効率的に攻める必要がある。なお魔法耐性も中程度はあるので初級程度の魔法では歯が立たないが、比較的火には弱い》


 詳しいよセトちゃん。って言うかこれを高校生に討伐させる学校って何なの?


上げてしまいました本日二話目。

朝からずっと書いてました。基本的に書いた話はボツらずにそのまま使います。

それに合わせて次話を書くので、一人リレー小説状態になってます。

一応書くべきエピソードや展開的には避けられない内容などは考えてまして、ラストも三パターンくらい

想定してますが、そんな感じで進めているのでどうなるか私にも分かりません。

この次もどうするかでちょっと悩んでいるので、もう少し考えてから書きます。

明日投稿はできると思いますので、どうか応援よろしくお願いします。


いつも読んで下さってありがとうございます。

またブックマークしてくれた方、重ねて感謝を申し上げます。

感想評価イイネなども頂けたら嬉しいです。


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