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人魚伝説の地

太一とミキは、サキが戻るのをずっと待ち続けた。


地震はおさまり、町は次第に復興していく__。


太一はサキがみんなを救ったんだと思っていた。


そして二人は丘の上にサキの墓を作った。


サキが好きだったひまわりの種を墓の周りに植えた。


人魚サキ。ここに眠る。


数年後__。

そこは観光地になり、

子供達の人気の場所になっていった。

人魚伝説の地として。


太一とミキはサキの意思を引き継ぎ、

丘のカフェを再開し、平和な日々を送っていた。



そのころ、海底では___

鍵穴の光の空間に閉じ込められたサキ。

その空間は悪魔を閉じ込めるために時間というものが存在しない世界だった。

「ねえ。未来の太一は、これでいいの?あなたの未来ではあたしはどうなっていたの?」


「未来の僕とサキは、あの森の道で権田さんたちと土砂に巻き込まれて。

そこで僕だけ生き残るんです。そしてそのあと悪魔が現れて、サキの形見の指輪を奪われ、

世界は悪魔に支配されてしまいました。僕は偶然アニーが見つけた遺跡の跡をカフェの近くにみつけました。

そこには羅針盤だけが崩れずに残っていて、その羅針盤でタイムワープできたんです。

過去に戻って、あなたたちを助け、サキの力で悪魔を閉じこめる。

それしか考えてなかった。」


「そうなんだね、。でもあなたは未来に帰らなくちゃ。。

ここにいちゃいけない。」


「そうかな。。僕はこれはこれで幸せだけどね。」


「ありがとう。でもあたしは今の太一との子供が欲しいの。」


「それを聞けて嬉しいです。」太一は涙した。

「そもそもあなたとこうしてまた会えるとは思っていなかった。」


「ありがとう。太一。」

二人は抱き合った。


とそこへ、人の気配がした。

サキが振り向くと、遠くに人影が、近づいてくる。

よく見るとその人物はペニーとアニーだった。

「ペニーさん!」サキは駆け寄った。

「よくやってくれた。サキちゃん。」

「アニーさん?」

「そうよ。ありがとう。サキちゃん。あなたの勇気がこの世界を救ったのよ。

同じ人魚として誇らしいわ。

でもね、あなたはここにいちゃダメ。まだ早すぎるわ。」


アニーはそう言って、手を空に振りかざした。

「ねえ。サキちゃん、運命って信じる?」


「運命?」サキは一瞬迷ったが

「信じないです!」ときっぱり答えた。


「そういうと思ったわ。さすがサキ。それこそあたしの子よ!」


「え。。。。。。。あたし、アニーさんの先祖じゃ?」


「ちょっと複雑でね」アニーはニコっと笑うと

「さあ、あなたの思う通りにするのよ!」といって空を指差した


サキはその方向を見上げた。

「あたし、会いにいく!!!太一に!」

サキが振り返ると太一はいない。


「太一は未来に帰したわ。あとはあなたの自由よ!」

アニーは涙を浮かべてサキに言った。


「ありがとう!お母さん!!!!!」サキは涙しながら

空に向かって飛んだ____。

















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