閉じ込められたサキ
光線は悪魔の体を貫き、その周りの悪魔たちは一瞬で消えてしまった。
そしてサキの体は光に包まれる。
光は丸くなり、海底に沈んでいく。
その行き先は悪魔の扉だった。
二つの巨大な岩の扉が並ぶようにそびえたっている。
サキの体を包んだその光は、ゆっくりと鍵穴に吸い込まれた。
そして扉は閉まっていく__。
しかしもうひとつの扉は、開いたままだ。
すると今度は太一の体が光始め、同じように包み込まれた。
「太一!」ミキは泡の中で何もできなかった。
太一は光に包まれ、もう一つの扉の鍵穴に吸い込まれる。
そうして2つの扉は永遠に閉じられたのだった__。
白い光の中で、太一とサキは眼を覚ます__。
「太一。大丈夫?」
「うん。」太一の傷はなぜか無くなっている。
「あたしたち、死んだのかな。。」
「そうかもね。。」
二人は抱き合う。
「二つの扉の鍵って、わたしたちだったのかな。。」
「俺も救世主?いいねー」
「笑ってる場合じゃないでしょ!」
サキがつっこむ
「ここどこだろね。真っ白。」
二人を取り囲む空間は水平線もなく、ただ真っ白な光だけが永遠につづいているようだった。
「でも太一がいてよかった。あたし、太一といれるならどこだっていい。」
サキは涙を浮かべて太一の頬を撫でた。
「僕もだよ。。。と、、いいたいとこだけど。。」
「は?なに?」サキは困惑した。
「え、、いや、、実は僕、太一であって、たいちじゃないっていうか。。。」
「え。。。。。どういうこと?」サキは困惑した。
「実は。。。」
太一は実はあの未来からきた太一だったのだ。
「こんなこと未来が変わっちゃうからしちゃいけないんだけど、、
僕が、、いや、太一が、さらわれるのわかっていたので。。
アパートに戻る前にコンビニのトイレで差し代わったんです。」
「はあああ!!!!!!??うそでしょおお!!!!
で、、太一は今どこに??」
「たぶんコンビニでミキちゃんも入れ替わっているので、今頃アパートかと。。」
「ええええ!!ミキちゃんも未来からきてるの??」
サキは気絶しそうになった。頭が大混乱である。
と、サキは不思議に思う。
「でもさーなんで未来のあたしはいないの?」
「そ、、それは。。サキさんがここでお亡くなりになられたので。。」
「は〜〜〜!!!?なんであたしだけが死ぬのよ〜〜涙」
サキは泣き崩れた。本物の太一とも会えないし、
自分だけ永遠にここに閉じ込められるという絶望感に。。




