真実の愛
2020年ーー
ペニーは自宅で畑を耕していた。
大学を卒業して丘の上に戻り、
半分自給自足をしていた。
アニーと連絡が取れなくなって随分年月が流れてしまっていた。
ペニーがクワを振り下すと、地面の中の硬い何かに当たった。
そこを掘ってみると、中から金属の箱が出てきた。
箱の中を開けると、手紙と、青い石が入っていた。
ペニーは手紙の内容を読む。
涙が止まらなかった。
ペニーはずっとアニーを待っていた。
いつか戻ってくると信じていた。
何が起きたのかわからなかったが、
ここに手紙があると言うことは、
アニーがここにいたと言うこと。
ペニーは青い石に語りかける。
「アニー。どうか私もあなたのそばに連れて行ってください。」
石は答えてくれなかった。
なぜ自分たちがこんな目に遭わなければいけないのか。。
ペニーにはわからなかった。
もう十分なのよ、あなたはがんばったわ。
その文面から目が離れなかった。
「会いたいよ。アニー。。。」
ペニーは覚悟をした。手紙を2人に渡すのが自分が待っていた理由であり、
それがアニーが求めていることだと。
ペニーは近くの不動産屋に来た。
自分の家を若い2人に譲るためだ。全てを終わらせたかった。
時が来て、ペニーは2人に手紙を渡し、家に戻って石に語りかけた。
「全て君の言うとおりにやったよ。アニー。
僕を君のそばへ連れて行ってくれ。」
そ言うと、青い石は光り、ペニーの体を包んだ。
その光は家全体を包み込み、光の向こうに、アニーの声がした。
ペニー。会いたかったわ。目の前にはアニーがいた。
2人は抱擁する。。僕もだよ。アニー。
2人は手を握って、天に昇って行ったのだったーーー。




