再会のキス
間一髪、男のおかげで土砂崩れから免れた3人。
森を出た所で車を停めた。
サキは眠ったままだ。
「あの人、死んじまったのかな。。」権田が震わせた声で言う。
「いや、、、死んでない。」
太一は俯いて言った。
「土砂に飲み込まれる寸前、あの人は、、消えた。」
「消えた?」じゅんと権田は驚く。
「ああ。。信じられないがそう見えた。」
太一はそれが自分だったことを言えずにいた。
この状況で2人をこれ以上困惑させるわけにはいかないし、
それを今後彼らにどんな影響があるかわからないと思っていた。
「権田さん、その薬、貸してください。」
太一は権田から薬を受け取り、自分の口の中に入れた。
「おい!!太一くん!どんなものかわからなないぞ!危険だ!」
太一は権田に待てとジェスチャーして、サキに薬をそっと口移しした。
「うーーーん。にゃむにゃむ。。たいちい?チューしてえ。」
サキは目を擦りながら起き上がった。
「サキ!!!!」太一はサキを抱きしめた。
「いたたたたー。たいちい。いたいおう。」
「ご、、ごめん。怪我してるん、、、だった。。。」
太一が先の体を見ると、裂けたサキの服は元通りに戻っており、
傷も無くなっていた。
「怪我?あたし怪我してないよおん。ちゅ。」
さきは太一のほっぺたにちゅうしたが、横を見ると権田とじゅんがぽかーんと見ていた。
「ええええ!!!やだあああ!!!!なになになにーー!!!!??
だれだれだれええええええーーー!!!!」
サキは太一の体の影に隠れた。
「権田さんとじゅんだよ。サキを助けるのを手伝ってくれたんだ。何も覚えてないの?」
「えーー。そうなの。。もーーーーーーーーー!早くいってよおお。」
「はあ。。でもよかった。サキちゃん無事で。。」
3人は安堵した。




