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最終話

「...ナツ、早く起きなよ」

「ひゃっ!?」

半ば不意打ち気味に耳元で囁かれたその声に、俺はつい悲鳴を上げつつ飛び上がる。そこにはいつも通り、「...へぇ、耳元で警戒度ゼロ状態から囁けばナツの悲鳴を聞ける...と」いやいつも通りじゃない凛華がいた。

「お、驚かせんなよ!」

「えー?だってさ、お腹に乗るとちょっと空気が寒くてね?だから布団に潜り込んであったまってから起こすってのがいいかなって」

「お前都合じゃねえかよ。しかも極限まで」

「えへへ、褒められた」

「褒めてねえ!?」

十二月二十四日土曜。ついにこの日がやってきた。そう、今日は性夜ーーーもとい、クリスマスイブなのだ。恋人である以上、カップルのようにいちゃつきたいのだ!(最も、彼女持ちなはずの恋はぐったりとしていたが)

「ナツ、今日は楽しみにしてるからね?」

「...あえて何かとは聞かねえからな」

「もう、ナツってば照れ屋さんだねー」

「うるせえ!」


「...で、そんな彼女と過ごしたかったのがここ...と。

ーーー申し開きはあるか、卜部夏凛」

「流石に今日の寒さで外に行きたくなかった。マイナス27度は無理だ」

「よろしい。流石に僕も今日は死ぬかもって思ったしね、許したげるよ」

「ありがてぇ。さすがは凛華だ」

「あはは、でも今日は流石に帰れないからナツの部屋で一緒に寝るからね?...あ、えっと...えっち、する?」

「...ノーコメントで」

「しょぼーん」

俺たちは今、パンデモニウムにいた。パンデモニウムというのは、ジェネシスオンラインの世界の大地の名前だ。これが、空島...もとい空船なんて思えない。下に行けば違うかもだが。


「お、2人ともおはよう!今日はすごく寒いから、その分こっちであったまろうっていう魂胆かな?まあ、僕もだけどさ」

少し経って、谷町がやってきた。今日も相変わらずだが、俺たちにはこっちであったまろうっていう魂胆はなかったぞ。

そのあとはしばらく遊び、昼ぐらいでやめた。昼飯を食べ、昼msを見て、あよは布団で丸まっていたのだが...

「凛華?なんで潜り込んできてるんだ?」

「えへへ、今えっちしてもいいんだよ?あてっ」

「するわけねえだろ。...まあ、布団に潜ってるだけならいいけど」

「やった!」


寒さに震えながら一夜を過ごし、正月も終わり、バレンタインもホワイトデーも過ぎーーー長い長い、一年も終わり。









「...どうだった?」

「なしよりのなしだ。オチがこれではどうするんだ」

「...なかなかの辛口評価だな、北斗」

「当たり前だ。そして、なぜ私の名が出てくる。これではまるで私が悪人のようではないか、龍一?」

「いや、実際にいた人だよ。保史北斗、四朗おじさんを殺った人だ」

「なに!?では、フェリス母様と太朗父様が暗かった時は...」

「おそらく、四朗おじさんが死んだ時だ」

「そうだったのか...。確かにあの時、非常に暗かったものな...。あの母様が、笑っていたのだからな...。」

「いや、笑ってるのが普通なんだよ?まあ、フェリスさんは確かに表情があんまり変わらないが...。」

「...こうしてはいられない!龍一、新たな二次創作を描くのだ!V要素とダンジョンがあって、底辺系の配信者!無敵で、みんなに愛される緑色の髪の少女を!●屋さんのような!」

「早●でもいいと思うけどな...。ま、書いてくか!題名は、【底辺最強配信者の、最難関ダンジョン攻略史】、と」

「なんでもいい!ただ、Vの姿の緑色の少女は蒼月 澪という名で頼む!」

「澪さんの名前出すのか。...ヴェルノさんに謝っておけよ?」

「む?大丈夫だ!ヴェルノ兄には後で話を通しておく!」

「...こういうとこ、母さんに似てんだよなあ...。」

「何か言ったか、龍くん?」

「あー、母さんに似てるなって言ったんだよ!」

「そうかそうか、マザコンな龍一が母に似ていると...」

「誤解を招くような発言するな!北斗のバカ!」

「ば、バカとはなんだ馬鹿者!」

「うるさい、馬鹿アホマヌケのぺったんこ!」

「なっ...い、言うに事欠いてぺったんことはなんだ!いくら温厚な私でも、今の発言は聞き逃せないぞ!」

「やーいやーい」

「!このぉ...!」

......

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