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漫才【喧嘩】

作者: 複志真 那終夜

「ゲラゲラコンテスト2」応募作品

漫才【喧嘩】



2人「はい、どうもーお願いします」


ボケ「あのー、どうしてもわかんないことごあんだけど」


ツッコミ「なに?」


ボケ「ヤンキーが、オモテ出ろや!みたいなこと言うじゃんか?」


ツッコミ「あぁ、まぁよく聞くやつね」


ボケ「あれって、どこ行けばいいの?」


ツッコミ「え?」


ボケ「オモテってどこ?」


ツッコミ「いや、オモテって外ってことだろ? じゃあ、外に出ればいいんじゃないの?」


ボケ「外って、外のどこにいくんだよ? どこでもいいわけじゃないだろ?」


ツッコミ「……言われてみれば……どこだろ……」


ボケ「だろ? 場所、指定さてねえとわかんなくない?」


ツッコミ「いや、でもそういうのって大概、体育館裏じゃねえの?」


ボケ「大概そうかもだけど、それで間違ってたら凄え恥ずかしくねえか? 誰かに見られたら、告白待ってるみたいにならねえ?」


ツッコミ「たしかに……。間違って一人で体育館裏で待ってたら、アイツ何やってんの?ってなるな……」


ボケ「だろ?」


ツッコミ「うーん、じゃあ一緒に行けばいいんじゃね?」


ボケ「え、今から喧嘩する奴と一緒に仲良く移動するの? 気まずくない?」


ツッコミ「う……それは……気まずいな。じゃあ、先を歩いて行けばいいんじゃね?」


ボケ「いやだから俺、行き先聞いてないんだって」


ツッコミ「お前が先を歩いて、そのままお前が行き先を決めればいいじゃん。お前が体育館裏に向かったら相手もついてくるだろ」


ボケ「そんなことして、相手に、どこ行くんだ勝手なことすんな、って怒られたらどうすんだよ。今から喧嘩する相手に怒られるとか恥ずかし過ぎるだろ」


ツッコミ「そんなに心狭いかな!?」


ボケ「相手がスマブラでも勝手にステージ決められたら怒る派だったら、現実にステージを勝手に選んだ場合も怒る可能性があるだろ?」


ツッコミ「ちょっとわかる! ステージ決める時には一言欲しい! ってスマブラと一緒にするなよ!」


ボケ「とにかく向こうがステージについてプラン練ってくれてたら申し訳ないじゃん? 映えるステージとか考えてるかも……」


ツッコミ「喧嘩するのに映えは考えてねえと思うぞ!? てか、ステージって言い方合ってんのか……? そんじゃあ、場所だけ聞いて、あとから行けば?」


ボケ「あとからか……。てことは必然的に相手を待たせるわけだけど、これなんか言った方がいいのか?」


ツッコミ「喧嘩する相手だし別になんも言わなくても……いや、なんか言ったほうがいいのか?でも謝るのもな……待ったか?とかでいいんじゃない?」


ボケ「ううん、全然待ってない。今来たところ、とか言われたら恋に落ちちゃわないか?」


ツッコミ「落ちねえよ! チョロ過ぎるだろ! てかなんでそんな口調可愛いんだ! 相手ヤンキーだろ!」


ボケ「というか待たせる前提で話してるけど、待ってなかったらどうしよう……時間決めてないし、連絡先知らないし……そうなったら、いつまで待てばいいんだろ……。雨降ったりしても帰っちゃダメなのかな……雨の中待ってた方がいいのかな……」


ツッコミ「いや、恋に落ちちゃうだろ! 土砂降りの中、待ってるの見たら相手が恋に落ちちゃうだろ! 待たなくていい! 探しに行け!」


ボケ「でも、同時に向こうも探しに行ってたらどうしよう! お互いがお互いのさっきまでいたところを探して、すれ違ってすれ違って、それでも見つからずに諦めて、帰ろうとしたところにお互いの姿をようやく見つけて……」


ツッコミ「いや、恋に落ちちゃうだろ! ようやく出会えたことに思いが爆発して、抱きしめて情熱的なキスしちゃうだろ!」


ボケ「そ、そうか! つまり、オモテに出ろというのは……!」


ツッコミ「素直に愛の言葉を伝えることの出来ない遠回しな……」


2人「告白!!」


ツッコミ「って、そんなわけねえだろ! もういいよ!」

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