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転移大学生のダンジョン記~拳一つでフルボッコだドン~  作者: 如月 燐夜
三章 挑みし者と立ちはだかる者
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ソラトの危機!駆けろジビエ!

ジビエとは一体何者なのか?!

準備を整え魔族が住むという洞窟を目指し出発した私たちは道中凶暴化した魔物による強襲を何度か受けましたが全て私が対処しました。


いえ、私というよりもソラトさんから頂いた悪喰の暗剣と魔盾の効果によるものですが…。私は構えてキーワードを唱えるだけですから大した労力は使っていません。ですがこのあと魔族討伐を控えてるソラトさんの役に立てるならば私はそれで構わないのです。




三時間ほど歩くと洞窟の入口が見えてきました。ソラトさんは立ち止まると私とプルメリアさんを見てここで待つよう伝えました。


てっきり三人で行くのだと思っていた私は抗議しました。


「お兄ちゃん!モネも置いてくの?」


そう言った私にソラトさんは苦笑しながら言いました。



「お前がプルネリアを守るんだ。その剣と盾でな…!大丈夫、すぐに帰ってくる。もし一時間かかって戻ってこなかったらプルネリアの家に戻っとけ!」



と返されたので私は残りたい気持ちをグッと堪えそれならばここでソラトさんの帰りを待とうと決めました。なのに口をついた言葉は、


「帰って…くるよね?」


というソラトさんを責める様な言葉でした。その言葉を聞いた瞬間、ソラトさんは何かを思い出したのか一瞬悲しそうな表情をした後にっこり微笑みました。ですがそれは普段のソラトさんの微笑む表情ではありません。何かを隠そうとしている表情でした。



「あぁ、大丈夫だ。兄ちゃんを信じろ!」


そう言ってソラトさんは振り返ることなく先へ進んで行ってしまいました。



「ソラト、大丈夫かな?」


ソラトさんの去った洞窟前でプルメリアさんがそう呟きました。


「私たちがお兄ちゃんを信じないでどうするの?大丈夫、お兄ちゃんは強いんだもん!」



「うん。プルも信じるなの。モネ、これからどうする?」


「私はここでお兄ちゃんを待ちます。プルメリアさんはどうしますか?」


「プルもここで待つの。ソラトにモネと一緒に居ろって言われたの!」



プルメリアさんはその美しい顔で私に微笑んだ。見た目と精神が逆行している彼女は守らなくてはならない存在だ。


戦闘能力では彼女の方が圧倒的だが、悲しい過去によって幼いうちに両親を亡くした彼女は見た目だけ成長し精神は両親を殺された時のままなのだろう。



30分ほど二人で腰を下ろして過ごしていただろうか。プルメリアさんが急に立ち上がり洞窟の方へと移動を始める。


「プルメリアさん、どうしたの?」



「中でドッカーンって音がしたの!ソラトが危ない!」


「待って!私も行く!」



プルメリアさんが走り出すのを私は慌てて追い掛ける。プルメリアさん早すぎ…!というか、背中から羽が生えて滑空しているんだけど。


「プ、プルメリアさん、もう少しゆっくり…はぁ…はぁ…!」


「ごめんなさいなの。この子に乗ると良いの!名前はジビエなの!」


プルメリアさんが空中で停止すると何事かを呟いて辺りを光が包み込みます。するとその光が収まると先程まで戦闘していた鹿の魔物、トライデントホーンが現れました。


これが眷属召喚のスキルなんでしょう。先程戦った個体より大きく色も何処と無く銀色に近い輝きを放っています。



「ありがとうございます。プルメリアさん!貴方もよろしくね?」


私はトライデントホーンの背中に跨がると首筋を軽く撫でると嫌がることなく滑空するプルメリアさんを追い掛けて走り出しました。



「ソラトー!」


「お兄ちゃーん!」


二人でソラトさんの事を呼び掛けながら進んでいると瓦礫があちこちに転がっていました。多分最奥は近いのでしょう。


思った通りなのか鉄の扉が前方に見えておりそこからテイムスキルによる極小の繋がりを感じました。


「ソラトー!」


「お兄ちゃん!…そんな…!」


扉を開けると下半身が瓦礫の下敷きになり血だらけのソラトさんを発見しました。私は瓦礫に近寄ると退かそうとしますが私のステータスではどうにもなりません。


「ソラトさん…ッ!ソラトさん!ううっ…」


「モネ、どいてなの。【筋力大強化】【筋力超強化】えいッ!なの!」


プルメリアさんがスキルを発動すると瓦礫は石ころの様に持ち上がりそれを脇へと投げていき何とかソラトさんを覆っている瓦礫の全てを退かすことが出来ました。



「【癒しを司る慈母の女神よ、我が祈りが届くのならばこの者に癒しを与えたまえ。グレートヒール】」


私の使える上級治癒魔法を使用するとソラトさんの傷口が塞がっていきます。後は足りなくなった血をどうにかする必要がありますがプルメリアさんがソラトさんの頭を膝に置き自らの腕を長い爪で傷付けるとソラトさんの口元に血を垂らしました。


それを飲むとソラトさんの顔色が段々と良くなっていきます。これもヴァンパイアの能力なのでしょうか?


「これで一応は安心なの。後は安静にさせて一日休ませれば目覚めるはずなの。ソラトをモネの背中に縛り付けてジビエで飛ばせば二時間で戻れるはず!」


「分かりました。ジビエちゃん、よろしくね?先に私が乗るのでソラトさんを縛って貰って良いですか?」


「お安いご用なの!」


私はポーチの中からロープを取り出すと自分の体に縛り付けるその反対側をプルメリアさんに縛ってもらい洞窟から脱出をした。

はい、トライデントホーンでした。

正確には上位種のグレートトライデントホーンなんですがモネはそんなこと知りません。無事ソラトを救出出来たので次回からソラト視点に戻ります。


本日作者の誕生日です。

25才になりました、もうアラサーに片足突っ込んじゃってますね。明日も更新します。今年は大晦日まで連日更新し、来年は二日から更新する予定です。

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