女の勘は良く当たる
予告通りモネ視点です。
祝2万pv突破!これを励みにこれからも頑張ります!
プルメリアさんと行動を共にすることになり私とソラトさんはプルメリアさんの家に向かうことになりました。
ですが私は進むごとに違和感を覚えました。
何故ならプルメリアさんと出会った階層から上への階段を上がると密林エリアとなっていてこんなところに伝説の種族ヴァンパイアの棲家があるとは思えません。
15分ほど歩いた先でソラトさんを呼ぶプルメリアさんが手招きをしながら片手で大樹を指差していました。
私とソラトさんは疑問を覚えながらもプルメリアさんの後へと続き大樹に触れた瞬間、吸い込まれるように中へと入ることが出来ました。眼前に広がったのは何の変哲もない数年ほど放置された埃っぽい室内でした。
ここが約百年間放置された室内だとは全く思えません。魔法による空間維持作用が働いている様です。
ソラトさんは一心地着くとお腹が空いたのかプルメリアさんに食べ物を求めました。私もごたごたしてたけどもうお腹がペコペコです。
ブルースさんの分身体は山鬼と戦った時ソラトさんが凍らせてしまい凍結に耐えられなかったのか壊れてしまい私たちは別に持っていた干し肉や堅パンで何とか凌いでいましたがそれも限界です。
するとプルメリアさんは部屋の奥にある台所に行くと箱のような形の長方形の全面部分を開くと中から調理された料理が出てきました。これには私も驚きました。
「空間魔法と氷魔法が施されていて、こっちのは食べ物を火を使わず温かいものを食べられるの!すごい便利なの!」
とプルメリアさんは言ってました。さすがは伝説の種族であるヴァンパイア。古代から受け継がれる真の魔法を使うヴァンパイアは魔道具にも精通しており、弱体化した現代魔法や魔道具とは雲泥の差を見せつけられました。
私はブルースさんの空間魔法を思い浮かべましたが、構造を聞いたソラトさんは
「冷蔵庫と電子レンジみたいなものか…」
と少し悲しそうな顔をして呟いていました。
温められたトマトパスタを食べて一段落してプルメリアさんに何があったのかをソラトさんと聞いていた時、会話が一段落するとプルメリアさんがソラトさんをジッと見つめているのが見えました。
その時、咄嗟にソラトさんの危機を感じたのです。理由などはありませんが女の勘です。私はソラトさんからプルメリアさんを離そうと立ち上がろうとした瞬間。
「ふぅ…いっぱい話したら喉が渇いたの。ソラトー、血ぃ飲ませてぇ?」
「ぶふっ…!」
私とソラトさんは飲んでいた魔法で出した水をプルメリアさんに向けて吐き出してしまいましたがプルメリアさんは特に気にしていませんでした。
やはり私の女の勘は当たったようです。プルメリアさんとソラトさんが身体的接触をするのを私の勘は告げていたのでした。
ソラトさんは困った様な表情を浮かべ魔法を接種、もしくは注がれるとテイムしてしまう特異体質の事を説明しました。
諭す様に話すソラトさんの声に耳を傾けながら私も同意する様に頷きました。
ですがプルメリアさんは特に気にした様子もなく
大丈夫なの。プルには行く場所がないの。だからソラトの従魔?になっても平気なの!」
と言いました。ソラトさんが一拍置いて
「本心は?」
と尋ねると、
「早くソラトの血が飲みたいの!」
と何の躊躇いもなく本心を暴露しました。
ソラトさんは呆れ顔をしながらも同意しました。ソラトさん…貴方は優しすぎます…。
プルメリアさんはソラトさんの膝の上に向い合わせに座るとソラトさんの首筋へ伸びた犬歯を突き立て卑猥な水音を立てながらソラトさんの血を吸いはじめたのです。
私はその吸血行為を白い目で眺めていました。終わるとソラトさんと目が合い気まずそうな顔をしています。
ソラトさんがプルメリアさんに声を掛けるとステータスを確認しました。私も隣で覗いてましたが、強いです。能力面については私とそう変わりありませんがスキル、固有スキルが強すぎます。
ちなみに私のステータスはこんな感じです。
名前 モネ
種族 人族
年齢 16歳
レベル 75
職業 ミンストレイル王国騎士
状態 テイム:ソラト・ユウキ
能力
物理攻撃力 1700
物理防御力 1200
魔法攻撃力 1800
魔法防御力 1500
敏捷 1800
運 2000
所持品 悪喰の暗剣 悪喰の魔盾 ミンストレイル王国騎士鎧 ポーチ(干し肉 ロープ 短剣)
魔法 光魔法 水魔法
スキル 身体強化 速度強化 環境適応 暗算 家事適応 嫉妬
最近新しく追加された嫉妬というスキルですが内容を確認しても表示されません。原因としてはソラトさんと関係を持ったからでしょうか。
それは置いといてプルメリアさんの両親や一族の仇を討つため魔族を討伐する準備が始まりました。
嫉妬というスキルを知らぬ間に手に入れたモネ。
彼女の人生の歯車は段々と狂い始めます。
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