ダンジョンアタック5
連投六日目~!いっくよー!
今さらですがセレナからソラトを寝取ったモネは如何でしょう?
好みが別れるかなぁ…?
目の前の宝箱は大体人間一人がすっぽり入る様な大きさがある。モネを下がらせ細心の注意を払い宝箱の上に手を掛け開いた。中に入っていたのは…
「ふわぁぁあ~…あれぇ?貴方だぁれ?プルはまだ眠いの。」
見た目と合致しない間の抜けた話し方と声が聞こえる。
「プルはヴァンパイアなの。貴方は人間?どうしてここに?あ、プルはプルネリア・ヴラディオンって言うの。よろしくなの」
金髪の赤い目をした20代くらいの女性でした。全裸で一糸纏わない姿の美しい女性…
ごくり…
マイサン、お前が出るには少し早い…!
そんなことよりヴァンパイア…?ってことはこの宝箱は棺なのかな?
よく分からんがとりあえず話をしてみよう。そうしよう。
モネが近付いてきたので一緒に声を掛ける。
「俺は冒険者のソラトだ。こっちはモネ。28階層の落とし穴から落ちてきて周囲を探索していたら巨人みたいなオーガが居てそいつを倒したら真っ暗だった周囲が明るくなって君の入った宝箱を発見したんだ。イデッ…!」
プルと名乗る目の前のヴァンパイアに鼻の下を伸ばしてたのを見てモネが俺のブーツを踏み込みながら尻をつねってきた。
顔をみると頬を膨らませている。嫉妬をしているのか。
軽く頭を撫でてやるとえへへぇと今度はモネが鼻の下を伸ばす番となった。
「え?ポチを倒したの?貴方すごーい。でもこれからプルをどうするつもりなの…?絵巻物の様に卑猥な事をするつもりかな?分かったの、煮るなり焼くなり好きにすると良いの!」
ポチとはあの山鬼の事だろうか。さぁ召し上がれなどと手を広げて盛大な勘違いをしているみたいだがここは無視だ。とりあえず話を続ける。
「俺たちは上の階層に上がるが君はどうする?ここに残るか?」
暫しの間悩んでいた様だがすぐに立ち直りこちらをひしと深紅の瞳で見つめてくる。
「むぅ~…ポチが倒されたならこの場所に執着する意味がなくなってしまったの。仕方ないの…ソラトだっけ?貴方に着いていくの。でも一つだけやりたいことがあるの…」
「やりたいことって?」
「パパとママの敵討ちなの。」
_プルネリアが一時的に仲間になった!
▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
「るんるんるーん♪ぶっころせーぶっころせー血肉と臓腑を撒き散らせー♪」
階段を駆け上がると樹海に出た。殺伐とした歌詞の歌を歌いながら俺たちの後を着いてくるプルネリアは随分とご機嫌の様だ。
「ソラトー。そっちじゃなくてこっちなのー。」
おいでおいでをしながら後ろから掛かる声に振り向くとその先にはただの大樹にしか見えない樹が生えていた。
「そっちは行き止まりだぞ?」
「ううん。ここが正解。来て来てー。」
仕方なしに自信満々なプルネリアの後を着いて行く。大樹に手を翳すと大樹が歪み手が中に飲み込まれていった。恐る恐る俺とモネも触れると同じように手が飲み込まれ先に進めそうだ。
「ねっ?」
首を傾げながら自分の意見が正しかったとアピールするようにプルネリアは俺たちを見た。大樹の中に広がるのは普通の家屋の様な場所だった。
「ここはプルのお家なの。今は誰も住んでないけど…。魔物が増えたからポチを召喚してプルは眠りに着いたの。」
詳しく聴いてみると元々はプルの家族はこの樹の中の家を住処として生活していたらしい。昔はそれほど協力な魔物が住んで居らずほのぼのと家族三人で暮らしていた。今から約百年前、突然現れた悪魔の様な魔物に両親が襲われるまでは…その悪魔の様な魔物はこの樹海の階層を尽く蹂躙すると追いやられた魔物が凶暴化し襲ってくるようになったらしい。そこで階層を越えその下の階層にポチを守護として召喚して深い眠りに着いたという。
「元々はこのダンジョンが出来る前からこの地にプルの御先祖様たちは住んでたの。でも突然地面が裂けたと思ったらプルの御先祖様の集落ごとダンジョンに取り込まれちゃったらしいの。」
プルネリアの御先祖様が代々護ってきたこの地はある日突然起こった地殻変動によりダンジョンに取り込まれここで暮らすことを余儀なくされたとか。何度もダンジョンを上がろうと階段を目指す者が現れたが途中で断念せざるを得ない理由が出来たという。
「ドラゴンが出たの。それで御先祖様たちは諦めるしかなかったの。」
虹色に耀くドラゴンは前足を振り上げれば大地を抉り、一息で百人のヴァンパイアを塵にしたという。そんな相手に敵うはずないと御先祖さんたちは絶望にうちひしがれたという。
「ふぅ…いっぱい話したら喉が渇いたの。ソラトー、血ぃ飲ませてぇ?」
「ぶふっ…!」
さっきまでモネが出した魔法の水を飲んでいたのだが急にそんな事を言い始めたプルネリアに俺とモネは吹き出した。
「いただきまー」
「待て待て…!まだ良いと言ってないだろ?それと…これは話しておこうか。俺は異世界人でな…」
有無を言わさず俺の膝上に跨がったプルネリアをモネと引き剥がし俺の特異体質の事を話した。俺の魔力を体内に吸収するとテイムしてしまうことだ。十分に特異体質と言えるだろう。その事を納得しているのか理解してないのか、にへらぁ~と笑ってプルネリアは笑った。
「大丈夫なの。プルには行く場所がないの。だからソラトの従魔?になっても平気なの!」
「本心は?」
すかさずモネがそう聞くと
「早くソラトの血が飲みたいの!」
と偽りなくそう答えた。満面の笑みで…
見た目は大人、中身は子供。その名はとんちんかんプルネリア!
全裸系幼い口調ヴァンパイアのプルネリア、よろしくお願いいたします!




