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転移大学生のダンジョン記~拳一つでフルボッコだドン~  作者: 如月 燐夜
三章 挑みし者と立ちはだかる者
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14人の従魔の主

セレナ隊員を紹介します。近いうちに今までの登場人物全員分の紹介を乗せようと思うのでご了承下さい。



デートの翌日俺は気付いたらベッドの上で寝ていた。寝間着に着替え横にはセレナが眠っており…セレナ?!


「お、おい!セレナ!起きろ!」


「んん?おぉソラト、おはよう…。どうしたの?」 


「どうしたの?じゃない!なんでお前が俺の横に寝てるんだ?」


「ソラトが酔い潰れたから私の部屋まで運んだんだよ。ブルースが一緒に寝ていいって言うから」


ここはセレナの部屋だったか。確かに周りを見渡せば所々花が飾られており女性らしい雰囲気を感じる。


セレナの言葉に反対側を見るとブルースが寝ていた。やらかしたか…。昨日のデート(というより告白までした)はブルース達の介入によりなあなあになってしまったが朝起きて恋人が隣に居るのは気分が良い。


明け方近くまで飲んだので頭が痛いが今日からダンジョンで本格的に稼ぐのだ。休んでばかりは居られない。



「とりあえず食堂に行こう。俺は自室で着替えてくるからブルースを起こして降りて来てくれ。」


「うん、分かった~」


寝惚けてるのか幼い口調で返すセレナを微笑ましく思いながら自室へと戻り着替えを済ませた。


部屋から出て食堂に向かうとカミツレ、ティア、チトセと隊員が何名か既に居り挨拶をしてきたので俺も挨拶を返す。


そういえばセレナ隊の紹介をしてなかったな。ここでしておこう。



隊長はご存じ、セレナ・クッコローゼ。超絶美人でくっころでツンデレで俺の彼女だ(彼氏補正あり)…なんて説明しなくても知ってるだろう。


副隊長のアンリエッタ・シュラークさん。元冒険者の男爵家のご令嬢だ。ギルドのサブマス、ガイのおっさんとは恋仲だったらしいが現在は不明。幸せになってほしいね。



シアさんも元冒険者で知ってるよな。元気な人で俺と年が変わらないのにお姉さん面するあの人だ。俺と戦闘スタイルが似てるけど彼女のは速度を利用した感じだ。ボクシングで例えるなら超軽量級がシアさんなら俺はミドル級だろう。


ポーラは俺と同い年の犬人のハーフで嗅覚が優れていてよく斥候役として重用されている。


フェルトも俺と同い年で猫人のハーフだ。身長が大体140と小柄だがこれが猫人の平均身長らしい。


ティーダさんは普人族で年齢が一回り上でベテランの騎士だ。よくセレナとアンリエッタさんの三人で話し合っているのを見掛ける。


モネは最年少16歳の隊員で普人族の商家の出らしい。兄弟が多くて何かと苦労していたとか。俺の妹、優海ユウミと同い年だな。


ホーリーはハーフドワーフで18歳。隊員中一番身長が低くて130センチ後半だ。性格はおおらかでのんびり屋だが〈やる時はやる〉を実行する子だ。


クレマはセレナと同い年の22歳でハーフエルフ。弓が得意で隊のスナイパー役を担っている。


最後はユエ。17歳のハーフ蜥蜴人リザードマンで見た目は普通の女性だがお腹周りに鱗があるらしい。獣人種に該当するがリザードマンがと普人族と番を成すことは珍しく小さい頃、父親が居ないためか、それで迫害されていて辛い境遇に遭ったらしい。それをアンリエッタさんに拾われて今までの人生が嘘だったかの様に幸せらしい。



今居るのは四人でアンリエッタさん、フェルト、ティーダさん、ユエの四人だ。アンリエッタさんが俺に挨拶をする。それに続いて他の三人も挨拶してくれた。



「おはようございます、ソラトさん!昨晩は楽しかったですね!」


「おはよう、アンリエッタさん。昨晩はご迷惑をお掛けしました…今日から真面目にダンジョン探索に励ませて頂きます、はい…」


「いえ、良いんですよ。セレナさんも懸念事項が無くなってやる気の様子ですし、しっかりソラトさんもフォローしてあげて下さいね。」


「精進します…」


「私も今朝から体調が良いのでいつも以上に頑張らせて頂きますね!」


「何か良いことでもあったんですか?」


「いえ、特に。けど、起きてから身体が軽いような気がしてて…」


「あ、それ私もです!」

フェルトも同意する。


「うむ、私もだ。」

ティーダさんも鷹揚に頷いている。


「私もです!不思議ですね、皆同じ様に体調が良いなんて。」


最後にユエがそう言うと皆、昨日飲んだ酒のお陰だ。とか言い合ってるが俺は知ってしまった。意図せず鑑定してみると全員が〈テイム〉された状態になってるのだ。嘘だろ?何故だ…理由が思い当たらん…



「およ?主殿おはようございます!そんなところで棒立ちして如何されたでござるか?」


「いや、実はな…」


少し距離を取り隊員達が〈テイム〉状態である事を話した。


するとブルースは


「流石主殿でござる!皆のもの!よく聞いて欲し…ふぎゃ!」


まだ早い時間なので俺たち以外には誰もいなかったから良かったけど、慌ててブルースの口を塞ぐと俺はティアを呼び出して話を聞く事にした。昨晩の宴会でも果実水しか飲んでなかったから何か知ってるだろうと思ったのだ。俺の目論見は当たっていたらしくティアは説明してくれた。



「…覚えてないの?」

俺は頷く。かなり飲んでたからな…途中から記憶がないのだ。


「…最初にソラトが魔法で氷を作って飲み物に入れて飲んでたのを皆が真似して自分のにもってソラトにお願いしてそれを飲んでた。……たぶんそれが理由だと思う。」


そういえばティアも俺が初めてアイスボールを発動した時、その魔力を摂取していたな。ブルースやカミツレやチトセにもこれは当て嵌まる。セレナは不明だが理由なんだろうな…どう話そうか悩む…。


「…悩むことない。皆同意してた、ソラトの従魔になることを。…お酒に酔っていたけど言質は取ってる。ソラトは悪くない」


まずはセレナに相談することにしてその後だな。先に朝食にしよう。ティアと話してたら皆続々と集まってきたし。もちろんきちんと全員鑑定したが〈テイム〉状態になっていた。


朝食後、皆には待機してもらって、セレナとティアとブルースの三人を呼び緊急会議をすることにした。ブルースは別に呼ばなくても良かったが俺たちが居ない間に口を滑らせてしまう可能性があるため仕方なく呼んだ。


「ふむ…まぁ仕方ないだろう。アンリや他の恋人が居るものには申し訳ないがソラトの支配を同意しているし問題ないだろう。」


ほんとそれだよな…皆には悪いことをしてしまったが無意識のうちに受け入れて居るのだからこちらが一方的悪い訳ではない。とりあえず話し合って今後の事を相談することに決まった。



「皆、実は話さなければいけない事があるんだ。」


そう切り出した俺の真剣な表情を読み取ったのか場が静まり返る。俺は一拍置いて語りかける様に丁寧に話を始めた。


「皆今朝から違和感がないか?具体的には体調が良かったり能力が上がってたり。」


朝起きたらステータスを開き、能力の上がりを見る隊員も何人かいるのでそう聞いてみた。皆思い当たる節があるのか頷いている。このまま黙ってても仕方ない、意を決して話す事にした。


「実は昨晩、皆は俺の従魔となってるんだ。覚えてる人は居るか?」


皆驚愕、困惑、笑顔といった各々の表情をしている。アンリエッタさんとポーラとホーリーとユエが手を挙げる。確かあまり飲んでなかった四人だな。ホーリーはハーフドワーフだから遺伝的に酒に強いんだろうけど。


「皆ステータスを開いて見てくれ。新しい項目と〈テイム〉状態が追加されてる筈だ。」


セレナ隊の全員がステータスを開いた。セレナ、お前は開かなくていい。


「まずは一言謝らせてくれ…。俺の迂闊な行動で皆を勝手にテイムしてしまったことを許してほしい。」


「…でもソラトが一方的に悪い訳じゃない。…皆無意識にソラトの事を受け入れていたから起こった事故。それは理解してほしい…。」


ティアのフォローもあってざわめきは静まり皆真っ直ぐに俺を見つめている。


「原因は昨晩の酒の席で俺が魔法を使って皆のグラスに氷を入れたからみたいだ。どうやら俺の魔力を直接摂取するか身体に流すとテイムしてしまうらしい。だけどメリットばかりだし、皆を拘束するような事にならないのは約束する。」


暫しの沈黙の後明るい声が静寂を破る。


「私は別に構わないよ~!」


シアさんが手を挙げながらそう言った。


「これは事故なんだろ?なら私はソラト殿を責める理由はないと思う。ティアの言った通り無意識にソラト殿の事を受け入れていたという事実があるだけだ。誰も悪くないさ!」


ティーダさんが声を上げると全員が頷いてる。


「私も誰かが悪いとは思えません。ソラトさんは優しい方ですからね。気にする必要はありませんよ?」


アンリエッタさんが片目を瞑り人差し指を立てそう言った。


他の者達も続々と肯定の意を示し出して俺は一安心をし胸を撫で下ろした。


「じゃあ改めてよろしく頼む。」


「「「はい!」」」


「ダンジョン探索に関してなんだが15人になったので俺、セレナ、アンリエッタさんの三班に別れようと思う。とりあえず能力と担当別で別れてみるか。」


通常ダンジョン探索は六名で一パーティーとして行動することをギルドは推奨している。俺たちは十五名なので三人足らないが遠近両方こなせるブルースが三人に分身すればリスクは減るだろう。


近接が多いが魔法も使える者が多いので何とかなるか。


それぞれのパーティーで27階層、30階層、そして47階層に決めた。


一班が27階層担当で俺、フェルト、クレマ、ホーリー、モネ。


二班が主力で47階層。セレナ、ブルース、ティーダさん、チトセ、シアさんのメンバー。


三班が30階層でアンリエッタさん、カミツレ、チトセ、ポーラ、ユエ。




俺の班だけレベルが低い隊員が多いのは【パーティー編成】が最大六名となり一人はブルースを選択し、大量の経験値を手に入れる為、残り五人はレベルが低いメンバーを底上げするためだ。


テイムした為かレベルが最大で10も上がった隊員も居た。これは多分新しく増えた【経験値分配】のスキル効果だろう。


【経験値分配】

自らのレベルを10消費し、テイムした相手に均等に分配することが出来る。

必須条件:【パーティー編成】【テイム】【魔力操作】レベル7以上


つまり俺のレベルを10消費して低いメンバーから順に多く貰えるということだ。モネ、ホーリーの二人が10上がっている。

細かいレベル内訳はこうだ。


ブルース LV300(300stay)

チトセ LV263(263stay)

ソラト LV151(161-10down)

カミツレ LV120(119+1up)

セレナ LV103(102+1up)

ティーダ LV94(92+2up)

アンリエッタ LV88(86+2up)

ティア LV86(83+3up)

シア LV79(75+4up)

ユエ LV74(69+5up)

ポーラ LV73(68+5up)

フェルト LV69(64+5up)

クレマ LV58(50+8up)

ホーリー LV56(46+10up)

モネ LV48(38+10up)



ブルースは遂に大台の300に上がった。チトセやティアもパーティーに加入して間もないのにかなりレベルが上がってるのはパーティー編成とブルース先生のお陰だな。


「とりあえず30分後にダンジョン前に集合だ。セレナとアンリエッタさんは一緒にギルドへ着いてきてくれ。目ぼしい依頼を見に行こう。ブルース、取り纏め頼むぞ!」


「委細承知でござる!」


俺は後の事をブルースに頼みセレナとアンリエッタさんを連れて宿を出た。




セレナ隊メンバーの紹介です。セレナ、アンリエッタ

、シアは抜いております。


ティーダ 普人族 32才

ミンストレイル王国騎士

十五才の頃から騎士を職務として早十七年。婚期を逃しながらもひたすら剣の道に生きてきた彼女だが特に状況の進捗もなく過ごしている。ずっと騎士寮で自炊していたため料理は得意。寮の古参の為新人の面倒をよく見ており評判は良い。見た目は褐色肌で茶髪。得物は片手剣にカイトシールド


ユエ 半蜥蜴人 17才

ミンストレイル王国騎士見習い

12才の時アンリエッタに拾われて以降、家事手伝いとしてアンリエッタの実家シュラーク家に仕える。アンリエッタには恩義を感じており冒険者を辞めアンリエッタが実家に戻ってきた時には一番喜んでいた人物である。騎士になったのもアンリエッタの傍に居たいためで密かに恋心を抱いているが気持ちを伝えられず悶々と夜を過ごしている。五龍王を信仰しておりソラトがチトセを連れてきた時は泣いて喜んだらしい。容姿は長い青髪に切れ長の目をしている。得物は長槍



ポーラ 半犬人族 20才

ミンストレイル王国騎士見習い

犬人族のハーフで嗅覚に優れている。母親が犬人族でコボルトとは違い普人族寄りで犬耳と尻尾のみである。巻き込まれやすい性格でフェルトとは幼馴染みだが良く喧嘩をしているのを見掛ける。ダックスフンドのような垂れ耳に茶色い髪をしている。得物は双剣


フェルト 半猫人族 20才

ミンストレイル王国騎士見習い

基本猫人族は気紛れな性格だがフェルトの場合、自己中心的でよくポーラを巻き込んでセレナやティーダに怒られている。猫なのに魚が苦手で果実や穀物を好んで食べる。桃髪に鍵尻尾をしている。得物は片手剣


クレマ 半森人族 22才

ミンストレイル王国騎士

母がエルフの森出身で幼い頃はよく遊びに行っていた。前回の任務でエルフの森周辺の調査では案内役を勤めていた。見目麗しく上品な口調だが貴族の生まれではない。金髪に垂れ目。得物は弓と槍




ホーリー 半土人族 18才

ミンストレイル王国騎士見習い

ドワーフの血を継いでおり身長が低いのがコンプレックス。手先が器用で隊の装備品を点検したりと地味に活躍中。マイペースな性格だがオンオフがしっかり出来る女であるとはセレナの言。この世界のドワーフ女性には髭はない。朱色の髪は彼女の自慢。得物は大槌



モネ 普人族 16才

ミンストレイル王国騎士見習い

商家の四女で騎士見習い一年目の新人。覚えることが多く忙しなく動き回ってるが学もあり有能。だが本人は気付いていない。得物は両手剣




追記11/07の更新は辞退させていただきます。執筆時間が忙しくてとれません…すみません

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