クロッセア
今回から二章の開幕です!宜しくお願いします!
導入部なので少し短め
アリシアさんとの楽しいデート(?)をした翌日、俺は名残惜しみながらもダンジョンへと向かう事にした。正直ここで一生暮らしたいと俺の中のエルフスキーが叫んでいるが、ぐっと我慢し里を後にする。
アリシアさんから屋敷を出るとき手作り弁当を持たされているので昼食が楽しみだ!今はブルースの空間魔法に保管してあるので出来立て熱々を食べる事が出来る。魔法ってすごく便利!
「あとどのくらいだっけか?そのダンジョンって」
「もう少し掛かるがその周辺に着けばすぐに分かるでござろう」
「なるほどなぁ」
俺は正直興奮を押さえられないで居た。だってダンジョンだぜ、ダンジョン!男なら興奮しない訳ないだろ?
「ソラト歩くの早い。楽しそう。」
「そうか?まぁ、ちょっと興奮してるけどな」
「オレも楽しみ。ダンジョン初めて。ソラト鍛える。」
「そ、そうか」
昨日言ってたの本気だったんだな、お、お手柔らかに…
「ソラト殿のことは私が全面的に援護しよう。まぁ、まずは着いてから宿の手配からだろうが私の隊でそれを受け持つのでソラト殿にはダンジョンを満喫してほしい」
へ?ダンジョンの近くに宿があるんだ。てっきり安全地帯みたいなのが有ってそこで寝泊まりするのだと思ってた。
「あぁ、まぁソラト殿は知らないみたいだが、それが『ダンジョン都市』での常識だ。だれが考えたのかは知らないがな。各階層に転移陣があってそこから出入りするんだ。」
ダンジョン都市?!マジか…全く想像してたのと違うみたいだな…!まぁ楽しみは取っておこう。
しばらく歩くと目の前には大きな門がある。その門前には鎧を着た衛兵が立っており目を光らせている。結構待っている人も居るみたいだな。エルフやドワーフ、猫耳が着いてる人までいるぞ?!
はっ、興奮してしまった…!とりあえず並ぼう。
「なんか…想像してたのと違うな…!」
「そうでござろう。ここ百年くらいでかなり変わったでござる。三百年前はただの荒れ地だったのが冒険者が集まり村を作って段々と発展していったのでござる。この町は何処の国にも属さず、独立都市として承認されており、何人も侵略してはいけないと各国で話し合ったと聞いた事があるでござる」
「まぁ、私の国はこのダンジョン都市を侵略しようとしているんだがな…情けない話だよ」
セレナが珍しく苦笑している。結構レアだな。普段は強気な態度と照れ顔しか見ないんだけど苦笑は初めてだな。というか前から気になってたんだけどブルースってダンジョンであそこまで強くなったのかな?俺も強くなれるんだろうか…。
「ソラト、前!順番来た」
眠そう顔をしていたカミツレが段々元気を取り出している。やはり楽しみなのだろうか、最近はあまり出さない尻尾を出し喜びを文字通り体で表現していた。
「身分証を。無ければステータスプレートを表示してくれ」
衛兵に身分証の提示を言い渡される。するとセレナがズイッと前に出て衛兵に声を掛ける。
「ご苦労、私はミンストレイル王国軍第二騎士団第三分隊長セレナ・クッコローゼだ。ダンジョンの調査の為参った。入らせて貰っても構わないか?」
おぉ、すごい真面目にセレナが隊長をやってるぞ。今日は色々なセレナの表情を見る日だな。
セレナが一枚の丸められた羊皮紙を手渡しステータスを見せると衛兵は態度を変えた。
「こ、これは!確かにセレナ・クッコローゼ騎士爵ご本人と確認しました。先触れは来ております!どうぞ、中へ」
セレナの部隊が全員中へ通される。そして当然の様に止められる俺達。うん…仕方ないよね。見るからにこの世界の人からしたら怪しいもんな。
どうやら彼は各国からこのダンジョン都市に送り出された兵士の一人でミンストレイル王国の人間らしい。随分腰が低いのが印象的だ。
「止まれ!身分証を出せ!」
「待て、彼は…私のフィ…フィアンセとその義妹達だ。察しろ、かの大貴族の子息でありお忍びで逢い引きなんだ。良いからそのまま通せ!」
顔を真っ赤にして恥ずかしがりながらも嬉しそうに俺をフィアンセと言った。まぁ、打ち合わせ通りなんだけどさ…なんか照れ臭いわ
「はっ…し、失礼しました!どうぞ、お通り下さい!」
衛兵のおっちゃんは本当に申し訳なさそうに頭を下げていた。
こっちが申し訳ないよ…
「良い、貴君も職務だから仕方あるまい。なぁ、だ、旦那…様?」
「その通りだ、苦しゅうない。面を上げよ」
うん、なにこの偉そうなやつ。これも打ち合わせ通りなんだよなぁ…
ちなみに俺はお忍びで来た大貴族のぼっちゃん設定だ。まぁ無理はあると思うし、安物のジャージなんだけどこっちの世界ではまだ化学繊維とかないだろうし、ある意味高級素材なんだろうな。
ブルース達はセレナの腹違いの妹という設定だ。
王族や大貴族にしか黒髪は居ないっていう話なので無理がある設定だけどこれで押し通すらしい。ステータス見られたら一発逮捕なんだけどね…
「はっ!寛大なる御処置、痛み入ります。ようこそダンジョン都市クロッセアへ、ごゆるりとお楽しみ下さい!」
深々と頭を下げられた俺達はダンジョン都市へ足を踏み入れた。
ねぇねぇ!ただの洞窟だと思った?思ったでしょ?!
残念、都市型ダンジョンでしたぁ!(ウザめ
すんません、こんな感じでこれからもやってくんで
お付き合い♂くださいませ!!
今回から話に出てくる人物を紹介します。
五点評価で☆がプラス1、★はマイナス1とお考えください。
今回は四キャラ
ソラト・ユウキ(結城 空斗)20才
本作の主人公、魔物達(セレナ含む)のご主人様で冒険者(次回から)でパンツレスラー
顔 ☆☆☆★★
性格☆☆☆★★
武力☆☆☆★★
魔法☆☆☆☆★
女運☆☆★★★
ブルース 342才 (見た目は人間換算で13才)
本作のヒロイン一号。スライムでござる系で無双系
顔 ☆☆☆☆★
性格☆☆☆★★
武力☆☆☆☆☆
魔法☆☆☆☆☆
忠誠☆☆☆☆☆
カミツレ 4才(見た目は人間換算で16才)
本作のヒロイン二号。元はコボルトで進化して人狼となる。
いつも眠そうにしてる。肉が好物
顔 ☆☆☆☆★
性格☆☆★★★
武力☆☆☆★★
魔法☆★★★★
眠気☆☆☆☆☆
セレナ・クッコローゼ 22才
ミンストレイル王国騎士。
本作のヒロイン三号。多数の属性持ち。何かと暴走しがちで主人公を困らせる。だがふとした瞬間にきゅんとさせられるためあまり強く言えない。顔だけは良い(ソラト談)
顔 ☆☆☆☆☆
性格☆★★★★
武力☆☆☆★★
魔法☆☆☆★★
暴走☆☆☆☆☆




