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魔術世界の疫病神  作者: ルナさん
序章 『廃人ブレイクタイム』
3/4

序章ノ参 『移界』

「…あのですね。今回お邪魔させて

いただいたのは…とある理由(ワケ)

ありまして…」


「へー?一体どういう?」



…楽しそうだなー(棒)

案の定俺が喋ると井筒ちゃん凍るしさ。

美衣から喋んなって言われちまったし。

…てか口ガムテープで縛られてるし。(泣)

だから私不知火連珠、こうして楽しそうな

お話を聞いているしかないという屈辱プレイの

真っ只中でございます(´・ω・`)

…俺、なんか悪いことした?


‥あ、あなた方も私の話に興味無い?

すみません、ちゃんとあっちの話聞きます。



「…ええ。それが…『移界(いかい)』について

のご提案になるのですが…」


「…『移界(いかい)』?」


「はい。…あ、私『異世界紹介所』に務めて

いるのでs……」



……!!!!!????


びっくりしすぎて体が宙を舞った。

…今『異世界紹介所』っつったか?

いや、言った、100%言ったぞ。

俺の頭の中にある謎組織No.1。『異世界紹介所』

天谷 井筒は今確かにそう言った。…はず。


…とまぁいつにも増して激しく

動揺してみた俺を見て美衣が


「…うっせぇんだよ黙っとけ(小声)」


…はい、すいません美衣さん。



「…コホン。とまぁ我々『異世界紹介所』は、

主に[今いる世界に退屈した方々]に

"新しい世界での生活"すなわち、

『異世界転移』をして頂き、その方々に

新しい生活を提供する、といった

仕事をしています。そこで今回、あなた方が

世界に退屈していらっしゃるようだったので

こちらからお伺いに参った、という訳です」



…ビリッ。ビリリッ。

あー心配すんな。耐えきれなくなった俺が

ガムテープ剥がしただけだから。…と。


「おい待て、いくら何でも話に

ついていけないんだが。そもそもなんだ?

『異世界転移』だって?

…冷やかしならもう十分だから

帰ってもらっても…」


「はい?…これが私らの『商売』ですよ?」



本気(ガチ)らしい。おいおいマジか。

案の定、美衣も震えてる。そりゃそうだろうな。

…こんなに『良い話』が舞い込んでくるとは。

世界も案外捨てたもんじゃねえな。ハハ。



「わかった。とりあえずあんたの話は

一旦信じよう。…でだ。もう一度その

『移界』について色々教えてくれないか?

商売って言うからには‥色々契約事があるんだろ?」



そう言うと井筒は…ただ不敵に微笑んだ。

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