8話
あれ?先月分出したっけ?おおおおおおおおお!!!!忘れてたーーーー!
8話
プープープープープープープピッ
(久し振りに目覚まし時計で起きたな〜)
「フアアアアア」
五時半に設定されていた目覚まし時計を止めて、目が虚ろながらも直ぐに覚める。開口一番に欠伸をして、少し体を伸ばして、息を吐く。
「ん…ん…んあ…フウ」
(まだ、少し眠いな〜…けど…)
今日は、高校の入学式なのだ。
(ようやくと言えば良いのか…もうと言えば良いのか分からない)
ずっと勉強など復習に運動に時間を掛けていた私は、随分と長く感じる時間と言う物は殆ど無かった。だから、人によれば早かったと言えたり、ようやくと言えたりする。
(兎に角、準備しなきゃ)
ベッドから体を出して朝のジョギングの為に着替える。着替えが済んだら、タオルを取り玄関に向かう。
「行ってきます」
外出の挨拶をして扉を開ける。外に出たら扉を閉めて、ジョギングを始める。毎日の日課であるジョギングをいつもの道を通る。
「あら〜、美咲ちゃんじゃない」
「あっ、玉樹さん」
近所の玉樹さん、何度かお世話になって毎日朝早く掃除など色々家事全般をこなしている凄い優しいおばさんです。
「朝早くから運動とはいつも苦労してそうだね〜」
「はい、けど良いんですこれで」
「はて?」
「これが私ですから」
「…偉い子やんな〜」
「ありがとうございます」
「美咲ちゃんや、これあげるよ」
「えっ?」
おばさんは水ボトルを差し出しながらくれるとの事。こう言うのは受け取るのが礼儀と言うらしいしありがたく受け取る。
「ありがとうございます」
「そら、行きたまえ」
「おばさん、また」
そして、おばさんと別れる。私は、いつも通る道を走り家に三十分程で家に着く。家に着いて扉を開ける入いってから閉める。
「おかえり」
そっとあいさつをして、自分の部屋に向かい部屋の端に建てられた簡易シャワー室に向かう。トイレとシャワーしか出来ない小さい部屋だが、意外にも便利である。服を脱ぎバスタオルを取り出す。脱いだ服を洗濯物用の籠に入れる。運動着なので、ブラジャーは着けてない。シャワー室に入り十分位でシャワーを済ます。
「ふう」
シャワーから出て一息ついてからバスタオルで拭いてから体に巻きつける。シャワー室から出て、机の隣に置かれた鏡を前にシャワーの後の為にある横の引き出しからドライヤーとヘアブラシなどなど取り出す。慣れた手捌きで髪を手で直して、ブラシで髪をならす。巻いていたタウルを少し取って、髪をパンパンと優しく水気を取る。その後にドライヤーで髪を溶かしながら乾かす。
この作業は意外に時間や手間が掛かるのです。丁寧に一つ一つの作業をこなさなければなりません。
一連の手解きが終わったので、クローゼットに入ってる学校指定の制服に手を伸ばす。それに下着とブラジャーも取って着替える。
ー数分後ー
鏡の前の私は、十五年前に創設された学校から送られた制服を着ている。
濃い青の上衣に普通の制服の様な白い内着、自分の手を下向きに伸ばして拳二個分長めで膝小僧より高めな赤いチェックのスカート。
これらが色々終わって六時ちょっと前。部屋から出て階段を降りる。台所に向かい、弁当の準備をする。今日は入学式なので、少なめにする。大志のは野球の試合が残ってるのでいつもの量より、少しだけ多めに入れる。大志はまだ寝ているので弁当は私が詰めてあげているのだ。作るのも一番速い私何だけどね。
今日の弁当の中身を作り始めるとお母さんが部屋から出て来た。
「お母さんおはよう」
「ファア、おはよう咲〜」
私が挨拶する、眠そうに欠伸をしながら挨拶を返して来た。
「今日は高校入学式ねー」
「うん、たっくんは野球の試合があるから弁当多めにしたよ」
「はいはーい、その制服、蓮舞高等学園の?似合うね」
「ありがとうお母さん」
お母さんに褒められて、少し嬉しく思いながら、お礼を言う。だが、もう直ぐ出掛けないと行けない。保険だけど。
私は自分の少なめの弁当を持って、自分の部屋にある鞄を取りに行く。鞄を取った私は家を出て学校に向かう。
蓮舞高等学園は、15年程前に出来た高校で、私は、特別生としてこの学校に招待された。招待を了承した私は手続きを済ました。そして、何日か日が過ぎて、学校の制服が送られて来た。そして、今日私は蓮舞高等学園の高校一年生として入学式に出る。
蓮舞高等学園に招待される生徒は存外に多い。それぞれの、能力を評価されて、招待状を送られる。運動能力など、頭脳系など色々な才能を垣間見る事がある。レベルも高く美人やイケメンが多い学校と評判である。これを聞いた人達は、大抵無料招待と美人イケメン関係の為に入学したり、頑張る入学生が後を絶えない。
私は、無料招待でお金の貯金の為に招待状を受けた。お年玉で色々自分で買ってる私であるが、いつか返す為に携帯にお金の返済価格も全部書いてある。勿論関係を切る為ではなく、一人立ちする為である。
さて、学園の門に到達した私が目にするのは坂である。校門はスライド式で左側のコンクリート壁に、金と黒と青で色鮮やかに飾られた板に、『蓮舞高等学園』と刻まれてる。
こんな感じになりました