7話
さーーーせん遅れやした!!
7話
大志の部屋
ゲーム設定に時間制限無しに設定されたゲームの中、カチカチとコントローラーの音しか鳴らない。
「………」
大志は無言のまま、テレビ画面を見つめて保うけた面をしている。
「「……」」
長い無言の中、ようやくテレビが勝利者宣言を発する、そして勝利者は…
「いやったああああ!!」
美咲である。根気良く喜んでいる。
「今回は負けてしまったか」
「ふふ、御蔵さんより強いでしよ」
「ああ、確かに」
壮絶な闘いであり、素人の目には何が起きてるか分からない様だった。そして、その闘いを見つめていた大志は、その余りにも壮絶な闘いを目に…固まっていた。
「……」
「久し振りにゲームいっぱいしたし、もう戻るね」
「戻るって?」
「今日は、完全解放して、精神崩壊で自由に楽しむ時間だったんだよ」
「…それは、一時的に厨二病になったり、ホラーっぽく笑ったりする事を指すのか?」
「そうだよ、疲れたし封印するね」
解放半光一モードから、自由に戻れるので、休むのを期に戻る。
小さく吐息を吐いて挨拶を返す。
「ただいま」
「?」
「戻って来たから」
「ああ、成る程…お帰り」
お父さんと挨拶を終えて気付く。
「あれ?たっくん?」
「ん?大志がどうかしたのか?」
「……」
「「……」」
固まってる大志の様子を確かめるのも含めて、何となく手を振ってみた。
「たっくん〜?」
「……」
「…俺達のゲームの実力にビックリし過ぎて固まってるんじゃ無いか?」
「ん〜、そうかも」
「まあ、起こして見る」
「ん、お願い…汗掻いちゃった」
「そうか、ゆっくり浴びてくると良い…大志起きろ」
「ハッ!…あれ?」
「大志、お前も頑張れば、上手くなれる」
「…いや、無理だから」
「そうか、諦めてしまったか…だが、俺が師匠になっても良いぞ」
「いや、俺は野球があるから」
「…そうか」
最後の話し合いを少し聞きながら、退室する。自分の部屋にあるタウルを取りに自分の部屋に行き、浴槽は一階にあるので、タウルを取った後は、階段を降りて台所を通り浴槽へ向かう。
(温泉に浸かりたい気分、温泉の元入れよっと)
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温泉の湯気が上がる、お湯の色は透くんだ茶色であり2メートルもある大きな浴槽に溜まってる。その部屋に、ゆるゆかな音楽が鳴り響く。中でゆったり浸かっている私は、心地良い音色を聴きながら鼻歌を刻む。
「フンフフーン」
美咲は前世からお湯に浸かるのが好きで、浸かる頻度が高い。美咲として生きる今など、毎日のようにお湯に浸かっている。
「…ん…あ…フウウ」
おそらく三十分は浸かっていたであろう私は、体を伸ばして吐息を吐く。
(そろそろ上がろっか)
私は浴槽から出てタウルで体を拭く。髪は1束ずつゆっくりと丁寧に拭く。私は長い髪が好みなのだ。体を拭き終えると用意してあった自分の服…寝間着に着替えてから、ドライヤーで髪を乾かす。
「ふああああああ」
風呂部屋から出た私を欠伸が迎え、欠伸に襲われた。解放モードで、疲れた影響だろう。兎に角、明日は私は修行に明け暮れなければならない。その名も、塩田 剛三 、偉大なる神様が行った修行である。少しアレンジを加えてるけどね。瞬発力の速い物を目で追って細かく覚える事である。脱兎の如く走る兎や、蛙などを修行の相手にしている。そうしなければ、護衛術のこうかも薄れてしまう。速い物を目で追って細かく理解して行動に移す事を瞬時にしなければならないのだから。
なので…
「お休み〜!」
と言えば
「…お休み〜!」
と返事は返ってくる。
(寝よう)
ちゃんと大志に罰ゲームをして貰った。男の子には、絶対言えない様な事を聞かせて貰った。
すいません先月忘れた分も出してあるのでどうぞ